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リーダーシップて何だろう?

リーダーシップって、凄く手垢の付いた言葉ですよね。昔からある言葉ですけど、イメージ先行というか、何かこれっていう当てはまるものが無いと思うんです。でも昨今、リーダーシップの必要性は会社や地域のコミュニティ、家庭の中でも言われていて、私達はリーダーシップをなんとか発揮しなくてはいけないっていう少し強迫じみた感覚を持ってしまう。
私も大学院でリーダーシップや組織開発の科目を学ぶ中で、散々色んなケースメソッドを習いましたが、結局セオリーも参考にしながら自分の性質(性格)に合う形のものを作り上げるしか無いのかなって、いうのが結論になっていました。
しかし先日、リーダーシップの旅という本を読み、整理出来た点と改めて自分が感じた事をまとめてみます。


リーダーシップとマネジメントの違い

組織の中ではリーダーとマネジャーの役割について、よく話題に上がったり問われたりします。私達が住む日本では、リーダーよりもマネジャーという言葉の方がしっくりくるのでは無いのかなと思います。マネジャーってどんなイメージでしょうか?ある人にとっては部下を叱咤激励する役割、別の人にとってはメンバーを理詰めで指示する役割、もしかしたら、人によってはただ入社年次が早く偉そうにしているだけ(中身は無い)っていうイメージかもしれません。本の中では、❝目標達成や問題解決のために手順を組み、経営資源を配分すると同時に、人員を配置し、進捗を監督すること❞って書いています。確かにここに書いている事は、組織を率いる上で大事ではあるけれども、必要条件であって十分条件では無いですよね。ここには何というか、周りのメンバーのやる気みたいなものをどうするかという観点が抜けています。一方で、リーダーシップについて書かれている事は、❝リーダーシップという社会現象は、リーダーとフォロワーの間の相互作用の中に存在するというのが一番適切かもしれない❞と書かれています。フォロワーというのは、組織上の単なる部下やメンバーという事ではなく、リーダーと同じ志や夢を持って自発的に動く人間の事を指しています。志や夢なんて、普通の会社や組織において見たり語ったりする事は簡単ではないと思いますが、少なくとも、年功序列やそれまでの個人的な評価で辿り着いたポジションでの権力を振りかざし、人を動かすというものでは無いという事が分かります。

リード・ザ・セルフの重要性

著者はリーダーシップとは先天的な才能や性格では無く、自らの行動やプロセスによってフォロワーとの間に生まれるものだと言っています。そして、リーダーシップをとらえる行動やプロセスの視点を”旅”に喩えているのですが、リーダーシップの旅を「リード・ザ・セルフ」「リード・ザ・ピープル」「リード・ザ・ソサエティ」の3段階で説明しています。簡単に言うと、「リード・ザ・セルフ」は吹っ切って自分の内なる声に従い進む、「リード・ザ・ピープル」は「リード・ザ・セルフ」で行動する自分のエネルギーを感じて、フォロワーが自発的について行こうとする状態、その上で「リード・ザ・ソサエティ」は社会や世界に何らか意味のあるものを残すという段階になります。この3段階の内、「リード・ザ・セルフ」が一番重要だと私は考えます。なぜ重要かと言うと、ここが出来上がってしまえば後の2つの段階には自然と進んでいくし、自分でコントロールしながら取り組む事が出来ます。一方で、後の2つはその時代や巡り合った環境に大きく左右される、いわば運次第みたいな事も感じました。では、吹っ切れる為に必要なのは何なのか?と考えた時、無我夢中になれる状態をつくる。これって中々出来る事ではないですけど、自分の好奇心に従っていくのか、それとも大事な人(達)に貢献していくのがいいのか、自分自身の理解としてまだまだ解像度が低い状態です、、残念ながら(笑)。

まずは旅の第一歩から!

「リード・ザ・セルフ」は頭で考えるのではなく、心が大事です。もちろん頭の中で考えるのも必要だと本でも書かれていましたが、私自身は心が無いと何も始まらない、動けないという風に考えます。リスクはあるかもしれないけど、自分がこれっ!と思う事があったら、小さい所からまず始めてみるのがいいかもしれません。そして、その小さな行動や変化を積み重ねる中で、段々と吹っ切れる様になり、最後は大きな一歩を自分個人として踏み出せると思います。自分のキャリアを振り返っても、若い頃は本当に何も考えず、只々自分の好きな方に飛び出す事ばかりしていましたが、経験を重ねて学びを続ける中で、頭で自分の将来の事を考えながら心とも向き合うという事が、少しずつ出来てきた様に思います。

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