誰も書かなかった『令和版 現代麻雀 押し引きの教科書(福地誠・著)』本音レビュー
買う?買わない
どの層が読んでも強くなると思います。極めて学習に効率的な本です。
旧版を持ってない人は買い、旧版を持っている人でも読み直し用として購入するのもアリだと思います。
中身に関しては、他の人のレビューを参考にしてください。
褒める部分というと、平澤さんの動画でほとんど語られていますので、こちらを観ていただくのが一番かと?
ということでで、私は他の人が書いてないことを中心に書きたいと思います。
そのために悪い部分ばかりを書いているよう映るかもしれませんが、ご了承ください。(※他の人は、いいことしか書いてないので)
※以下は、買った人向けのレビューになっています。
※未読の方は、必ず、必ず、必ず、購入してから読んでから、このレビューを読んでください。
※ある意味、重大なネタバレを含んでいます。
旧版の話を少し
旧版は私が校正しています。悪い点は旧版の時点で指摘している(というか、アイディア入れまくった)ので、不満点が少ないのは当たり前ではあるのですが。
旧版の一番の不満点はマンガ『匿名係長 只野仁』の表紙が載っていたことでした。デカデカと女の裸が載ってるやつ。他人にオススメしづらいだろ!何考えてんだ( ´•௰•`)
新版について
新版は非常に良くできていると思います。改訂版だから良くなってるのは当たり前という部分を差し引いてもよく出来ていると思います。すばらしい!
それでも、校正屋目線(※現在は眼が悪くなって引退)だと、修正したい部分も結構出てきます。
例えば、章扉のページ(トップ画像参照)と裏側の2ページの赤白を反転させる。たったこれだけでグッと使いやすくなります。(例:P135・P136)
反転するだけで赤色がインデックスみたいになります。ネマタさんと村上淳プロの意見が探しやすくなりますよね。
誤植
誤植はある。結構ある。「牌の間違い」「牌の配置がおかしい」「少牌」「点棒が足りない」「統一性がない」などなど。
誤植と言っても、どこまでが許せる範囲かは、人によると思うので難しい。ひと目でわかる「少牌」ですら気づかない人が多いかもしれませんね?
どうして誤植が出るのか? これ、自分の本の誤植って探せないんですよ。
正しいと思って書いてるものの間違いを探すのは難しいんです。お金を払ってでも、他人に見てもらわないとダメです。
解答が透けてる?
「鉄押し!」などのほぼ解答となっているイラストが透けている。
特に「鉄押し!」は透けがわかりやすく、最初の問題から気になる。
気にしなければ、全く気にならないかもしれないが、一度気になると最後まで気になる。
っていうか、福地さんの本は、いつも透けている。名著と言われている『基本形80』でさえも解答打牌が透けている。私が『基本形80』を手放しで褒められないのは、回答の正否よりも透けてる部分が大きい。
今回は文庫で紙が薄いので仕方ないのでは?という意見も出ると思いますが、もう少しなんとかすることはできます。ここだけは唯一旧版に劣る点ですね。
正直、これだけ透けてると、今回の本も手放しで褒められない。
繰り返し読めない!
「1章と2章を雑に繰り返してください!」と書いてあるにも関わらず、何度も読ませる気がない構成。
これは、もちろん、ネマタさんと村上プロと福地さんの解答と別の位置にあるため。
「スペースの都合で入れられかなかった」のようなことを言っていますが、全文入れる必要はなく、「同意」とか「意義あり」とだけ入れておくだけでも全然違う。
結局、効率的に勉強しようと思うと、読者が「本に書き込む」「もう一冊購入」「コピーする」のいずれかの方法を取るしかない。
繰り返してほしいなら、そういう作りにしてほしい。
そういう作りにできないなら「繰り返してください!」などと書かないほうがいい。
特にリメイクならなんとでもなるはず。
実は3度めの正直?
押し引きに関する本は、リメイクも合わせ実は今回が3度目。
何回出すんだYo!ということで、さすがに3回目ということで、すばらしい内容です。
ただ、新しい本が出るたびに、過去の本がゴミになってしまうのは福地本シリーズの欠点ですね( ´•௰•`)
存在すら忘れてるだろうけど、こんな本もありました ↑
令和版?
令和版とは言うけれど、文章は旧版から持ってきているだけので、時代に関する記述は、違和感がある。
「令和版」というより、「新版」と言ったほうが正しいかも?
「天鳳や雀魂でそのまま使えるのか?」という問題
どのルールを想定して回答を出しているのかがわからない。つまり、天鳳や雀魂でそのまま使えるのかがわからない。
上の表は、ルール別に順位が変わるとどれだけ得や損をするかを表にしたもの。ルールによって全然違うゲームになるのがわかると思います。
「押し引きはルールに大きく左右される」。これは、当たり前の話なのだが、この一番大事な問題から逃げていて、それに対する記述がない。
ただし、これもこれは著者や編集側からすると仕方ないとも言える。窓口を狭めるべきではないから。
また、パッと見にはそれに気づかせないように作られているのは、さすが福地さんというところ。
※「天鳳や雀魂で使えない」と言ってるわけではないので、ご注意ください。
強者の選択に、ネマタさんと村上淳プロ
これはすごく良いと思います。いろんな意味で。
これ、人選によっては本のイメージが180度変わる可能性もありました。
人選が上手です(笑)
まとめ
手放しで褒められない部分もありますが、良くできた本です。
もちろん、この本はオススメです。買いましょうね(*´∀`*)
というか、ここまで読んだ方は、購入して読んでるはずですよね?
「必ず、必ず、必ず、購入してから読んでから、このレビューを読んでください。」と最初に書いたので。
※はじめに書いたように他の人が書いてないことを中心に書かせていただきました。そのために悪い部分ばかりを書いているよう映ったかもしれませんが、ご了承ください。
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