下北沢映画チックな生活にたどり着くまで

映画「街の上で」で主人公がイハの家でイハと話してる夜みたいな夜をずっと過ごしていたい。

誰かと話しながら夜を明かすことが好きだ。飲み会の後に家に帰って3時に布団に入っても、なかなか寝れない。こんなことを話したいな、が頭に次々浮かんできて、逆に頭が冴え渡ってしまう。

700円のまふでカラオケオールをしたい。友達と話したいことはたくさんある。話の途中で、歌を入れて面倒な話を茶化したい。ファミレスでずっと話していたい。話の途中で、ドリンクバーを取りに行って、帰ってきて、「でもそれってなんか違うよね」と言いたい。遠くの席にあやしいおっちゃんが寝ているのを見つけて、どういう生き方なんだろうと想像して、少し不安を感じながら相手とずっと話をしていたい。友達の家でボードゲームにハマって、眠気と闘いながらずっとボードゲームをしていたい。勝ち負けのことしか考えず、熱中していたい。

この前単発の試験監督のバイトに行った。運良く試験監督ではなく、案内の方に回され、人と話しながら勤務できた。一緒に案内していた大学生二人がサカナクション好きだという話で盛り上がり、友達になった。その後バイトが終わった後、駅で解散してしまったが、その後、何かアクションを起こしていれば、下北沢映画チックドラマチックな話が産まれたかもしれないと感じている。映画チックな出会いだった。いい出会いだった。3人で駅に向かって僕だけ違う方向の電車だった。僕以外の二人は同じ方向の電車に乗っていたから、二人は下北沢映画チックな会をその後していたかもしれない。いいな。自分の実家が都会のはずれにあることを嫌だと思う。そのおかげで、こんなにゆったりした人生を送れているのだから、嫌に思うくらいしかできることはないのだが。

最近仲のいい子と二人で飲みに行った。その後カラオケに行って、二人でカラオケルームに入った。彼女は歌っていた。終電で帰った。肩がふれあうくらいの距離感で一緒に歌っただけだ。

わかるだろうか。

大学2年生の春休み。「花束みたいな恋をした」などの坂本裕二作品、「街の上で」などの今泉力哉作品、蓮見翔の書くコントなど、ひょんなことで出会う都会の若者を描く、『下北沢若者映画チック』な生活になりかけている。

が、なれてはいない。もどかしい。映画チックにかするのであれば、映画チックまんまな生活がしたい。あと一息な気はしている。前から考えたらここまできたのにも大きな成長だ。大体多摩地域に住んで多摩地域の大学に通う人はなかなかにハンデがある。都区内私文の奴らになれるわけない。多摩地域国立文系は多摩地域国立文系らしく自分のなりたい大学生を追い求めていけ。

そして絶対に文系大学生サブカルかぶれが描かれている下北沢映画チックな人生をあと数年は生きてやるのだ。

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