#2 思春期〜ヤンキーに憧れる
小4の頃、2コ上のセンザキくんを好きになった。
センザキくんはヤンキー兄弟の末っ子。
この頃はまだ小6なのでヤンキー要素は見られないが、中学に上がると制服から髪型からヤンキー仕様になっていく。
まだポケベルさえない時代。
センザキくんとは交換日記をしていた。
何を書いていたのか記憶は無いけれど、
『ハンギョドン』の水色の日記帳だった。
彼の部屋に行った時、こたつに一緒に入って彼のアルバムを見せてもらった。
当時は好きな人の写真をもらうのが普通だったのか、彼の写真を3枚ぐらいもらった。
その写真は未だに捨てられずにいる。
彼にとっては大事な思い出だろうし、いつか返してあげたいのだけれど、SNSもやっていないようだし、多分、地元で会ってもお互いわからないだろうな…
彼が中学に上がると自然に恋も終わった。
私は中学生になりバスケ部に入る。
これは『スラダン』の影響だろう。
万年補欠だったけれど楽しかった!
バスケ部の顧問は英語のK先生。
まだ20代で先生達の中では若かった。
K先生を好きになり英語を頑張った!
今思えばただのストーカーだけれど、
朝、職員玄関の前で先生の紺色の車が入ってくるのをよく待ちぶせしていた。
職員室の入口までのわずか数秒、
話せるのが嬉しかった。
いつかの昼休みだったか、K先生の車に乗せてもらったことがある。
おそらく私がしつこかったのだろう。
助手席に乗ってドライブなんて中学生の私にとっては夢のようで…ドキドキしかなかった!
中学を卒業するとK先生のことも自然と忘れていくのだけれど、30数年後、先生と…
それはまた追々…
この頃、深く傷つく経験もあった。
隣のクラスだったモッチくんの話。
モッチくんは目がキリッとしていて、大人っぽくて、いわゆるイケメンだった。
私と同じバスケ部だったジュンコがモッチくんと同じクラスだったので、仲をとり持ってほしいと相談したら、応援するような事まで言ってくれていた。
でも実はその2人が付き合っていたという、
ドラマのようなオチなんだけど…
中学生の私はショックやら怒りやら、
よくわからない感情で…
学校を抜け出して家に帰ってたくさん泣いた。
後々2人は別れて、私はモッチくんと仲良くなる日がくるので…良しとしよう!
私は中学時代、
学級委員をしたり、
生徒会の副会長をしたり…
リーダー的な役割が多かったが、
スカート丈は短く、真面目腐ってはいなかった。
中3になり、体育祭の実行委員をする。
そこで出会うのが1コ下のカナム。
この秋、お互い初体験を経験する。
カナムもやはり男ばかりのヤンキー兄弟の末っ子で、とてもやんちゃだった。
体育祭で同じグループになるのだけれど、
彼は真面目に練習に参加するわけもなく…
校内を探しまわったりして世話をやいているうちに仲良くなり、やがて付き合うようになった。
元カノだったのか、時期が被っていたのか定かではないが、カナムと同級生の女の子グループから目をつけられ、嫌がらせを受けたりもした。
女の恨みは厄介である。
その元カノの名前も“ジュンコ”だったなぁ。
カナムとの初体験は彼の部屋だった。
彼のTシャツの裾が赤く染まった。
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