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この雨はきっと神様が嫌なことを全部洗い流してくれてるんやで


無香料のボディソープで身体を洗っても、すぐそばで香水をふりまく人がいる。わたしは香りを遠ざけているのにまるで意味がない。いい香りの彼と別れ際にぎゅうっとハグをし、誰よりもおおきいなと思った。その胸の中に何でも包み込めそう。いまその光景を思い出して、またすっぽりと入りたくなった。しあわせな記憶より、ヒリヒリする記憶のほうが鮮明だ。

凪、ではなくて、何も感じないような、くるしいような、かなしいような。うれしいような、さみしいような。正気と狂気が入り混じるなかで淡々と仕事をし、飯を食って寝る。同じスタンプを押し続けるみたいに。



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