スライド14

キャッチボールを楽しくして子どもを上達させる方法

子どもが野球を好きになるかどうか

その重要な鍵を握るのがキャッチボール。というのも、キャッチボールをすると相手の気持ちを敏感に感じとれてしまうからなんだ。喜んでいるのか、楽しいのか、怒っているのか、悲しんでいるのかがキャッチボールをするとすぐにわかる。

子どもに「野球は楽しくない」と印象付けてしまうと、キャッチボールを嫌がるようになる。あるいはしぶしぶやる。これでは上手くなるはずがない。だから、これからキャッチボールを楽しくする簡単な方法を書いてくんだけど、不思議に思わない?

なぜキャッチボールなのか?

って。キャッチボールを構成するプレーは「スロー(Throw)」と「キャッチ(catch)」の2つ。なのに、なぜキャッチボールなのか。なぜスローボールではダメなのか。そう思わない?で、アメリカも同じなんだ。アメリカでは、キャッチボールのことを「play catch」とよぶ。日本もアメリカも、よび方は違うんだけど、スローじゃなくてキャッチを選んだ。だけど…

キャッチへの意識が薄いよね

キャッチボールなのに。投げた後に腕の振りを気にしたり、ボールの回転を気にしたりするし、「胸に投げろ」とか「フォームを考えながら投げろ」とか、投げることばかり意識するよね?このように言うと「いやいやキャッチも意識させてますよ。しっかり両手でキャッチしろと言ってますよ」と思うかもしれない。

ううん、違うの。お子さんのことではなくて、お子さんのキャッチボール相手であるあなたのこと。あなたのキャッチへの意識が薄いよねって言ったわけ。

キャッチボールの喜びはキャッチされること

なぜ、スローボールではなくて、キャッチボールとよぶのか?なぜ、play throw ではなくて play catch だったか?その理由は、最大の喜びはスローではなくキャッチにあるからだ。しかもキャッチするのではなく、キャッチされること、それが最大の喜びだからだ。

狙ったところに投げる達成感を得るだけなら壁に向かって投げればいい。その方が効率的に練習できる。でも人と人がやるキャッチボールはそうじゃない。ボールをキャッチしてもらうことで気分を高めていけるわけ。楽しくなっていくわけ。

誰も聞いていないのに熱唱できるか?

投げたボールをバチンとグラブを止めてキャッチしてもらうと気持ちが高揚してこない?気持ちがいいもんだから、もっともっとって求めてしまう。だからしっかり良い球を投げようと考える。

でも、ボールを投げた相手が誰かとおしゃべりしながら適当にキャッチされるとテンションは下がるよね。寂しくなるよね。たとえ思い通りのボールを投げ込んだとしても。

冒頭にも書いたけれど、キャッチボールは相手の気持ちを敏感に感じ取ることができるんだ。良くも悪くもね。

カラオケで歌っているのに誰も聞いていなかったら嫌だよね。熱唱している俺、寒くなるよね。でも盛り上がってくれたら気持ちいいよね。それと同じ。

キャッチボールを楽しいと感じるのは、相手のボールのキャッチ。しっかりと受け止めてくれるという安心感。

まとめるとね

自身のキャッチに焦点を当てると子どものキャッチボールが楽しくなっていくよ、と書いたんだけど、キャッチ技術は問題ではない。バチンと良い音を鳴らさなくてもノー問題。

子どもが投げるボールに集中する。それでOK。「しっかり投げろ」と言うよりも、自分のキャッチに集中する。ボールを受け止めてもらえるという安心感が子どもの喜びになり、キャッチボールを楽しいものにして、スローを上達させてくれる。


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