見出し画像

【タイ】新国王即位の見通しについて(2016/11/29更新)

2016/11/29の午前、NLA(立法議会)が招集され、ワチラーロンコーン皇太子による国王(ラーマ10世)への就任を承認(acknowledge)、LNA議長により宣言(proclaim)された。2007年憲法上に規定されたプロセスに沿った手続きであり、宣言(proclamation)はタイ時間で11:20に出されたが、宣言から3分後にはBangkok Postが予定稿をウェブサイト上に挙げた

これは、即位(ascension to the throne)に向けて必要なステップであり、「即位式(enthronement)」12月1日と目されている。即位は戴冠とは異なり、混同は避けたい。「戴冠式(coronation)」は、プミポーン前国王の葬儀が終わる1年後となるとされている。

タイ国王の空白期間の必要な手続きは摂政(regent)が代行することとなっている。また、国王の存在有無については、厳密な手続きの進捗よりも、国民が新国王の存在を事実上受け入れているかどうかの方が大事とする考え方もある。


(元記事:2016/11/1 17:56)

 ロイター通信は10月31日(月)、軍高官の話として、タイのプミポーン国王が10月13日に死去したことを受け、ワチラーロンコーン皇太子(64)が12月1日に即位する可能性があると報じている。皇太子は15日、即位について暫定政権のプラユット首相に「私と国民の悲しみが癒えるのを待ちたい」と述べていた。

 国王崩御後15日間は、王室内での仏教儀式が続けれれていたが、皇太子は崩御直前まで滞在していたドイツに戻っている。12月1日に即位となると、11月中にタイに戻るべく準備を進めていると考えられる。但し、即位日は皇太子の意向次第で変わり得るとも伝えられており、先行きは不透明である。

 プラユット首相が早ければ10 月中にも即位する可能性があると示唆したと報道される一方、ウィサヌ副首相が「いつになるか確認できない」と述べるなど情報が入り乱れており、水面下での権力闘争を背景とした情報リークも想定され、1つの報道情報だけに頼ることにリスクが伴う状況が続くと考えられる。

ここから先は

62字
この記事のみ ¥ 100