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皇居東御苑のバラ園

日比谷公園の薔薇は、火曜日の大雨もあって、最も良い時期が過ぎてしまったので、今日は皇居東御苑に花を探しに行ってみました。

新緑のこの時期は、花が少ないのですが、探し回れば、ある所にはありました。

ミツバチを呼ぶウツギも素晴らしく

シモツケも可憐に咲いています。

ヤマボウシも綺麗です。

ですが、なんと東御苑にも私をミツバチのように吸い寄せるバラ園があるのです。

殆ど終わっていましたが、最初に見つけたのがサクラバラ(桜薔薇)。学名は、Rosa uchiyama で、採集家の内山富次郎氏の名前から取られたとのこと。ピンク色のコウシンバラと白いノイバラの自然交雑種なんだそうです。

次に見つけたのは、イザヨイバラ(十六夜薔薇)。

和名の由来は、花弁の一部が欠け、十六夜の月に見えることから。

中国名の「刺梨」から(棘だらけなのに)「どげなし」とも呼ばれる。学名は Rosa roxburghii。英名は Chestnut rose, Chinquapin rose, Moss roseなど。黄色く熟した果実(偽果)は、ビタミンCが多く含まれるため、サプリメントや果実酒などの原料に利用される。

次は、ノゾミ(のぞみ)。小野寺透氏の作出されたバラで、名前の由来は、戦後満州からの引き揚げ中に亡くなった姪御さんのお名前だそうです(小野寺透氏の手記「バラになった少女」から)。欧州の気候に合い長く花をつけることから、欧州を中心にバラ園のグランドカバーとして植えられているそうです。

学名も、Rosa Nozomi

こちらは生垣に使われることの多いサンショウバラ(山椒薔薇)

これだけ一面に咲いていますが、なんと一日花。咲き始めはピンク色で、徐々に白になります。昼休みの時間にはもう真っ白。名前の由来は、葉の形や幹枝の棘が山椒に似ていることから。別名、ハコネバラ(箱根薔薇)。学名は、Rosa hirtula。

こちらはコウシンバラ(庚申薔薇)。中国原産のバラで、名前の由来は干支での日の数え方で60日に1度巡って来る「庚申の日」のように、たびたび開花する四季咲きの性質から。ヨーロッパではこの種の導入により四季咲きの品種が作出されるようになった。中国語名:月季、月月紅、月月花、長春花。学名はRosa chinensis(ロサ・キネンシス)。

ハマナス(浜梨)の名は、海岸の砂地に植生し梨のような実をつけることから当初「浜梨(ハマナシ)」と呼ばれ、後にナシがナスに転じたもの。ひとつひとつの花の命は短い一日花です。ハマナスがすぐに散ってしまうことから、花言葉は「悲しくそして美しく」。学名は「Rosa rugosa」。

色違いの白いシロバナハマナス(白花浜梨)も咲いていました。

同じ白いバラでも、こちらは、フローレンス・ナイチンゲール。1974年「フローレンス・ナイチンゲール国際基金」発足75周年を記念して造られた品種で、国際看護師協会などを通じて、上皇皇后陛下に贈られたもの。上皇皇后陛下の「国民にも見てもらいたい」とのお考えから2009年9月に上皇陛下とご一緒に植えられたそうです。

マイカイ(玫瑰)という名前の中国原産のバラです。ハマナスに似ているが、ハマナスよりも濃い赤紫色で八重咲き。もうほぼ終わっていましたが、傷みつつも僅かに残った花を撮ってみました。花弁は中国のバラ茶の原料としても使われることの。

他の品種は、まだ咲いていないか、一輪残らず終わっていました。モッコウバラは、自宅の近所で見られましたが、東御苑でも見たかった。

来年の楽しみが増えました。