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勝つために【勝者のメンタリティ】

プロ対抗戦Day2 Rushの違和感

3月14日、プロ対抗戦Day2。
LVがCAGとの首位対決を制し、FAVが初勝利を挙げ、RCが3連勝した大会2日目。
Rushは、首位争いを繰り広げたDay1と打って変わって、まさかの2連敗で4位となりました。
おそらく、私を含めた多くのファンが1勝はできると信じていた中で、この結果は受け入れがたいものでした。

私個人の印象としては、内容は悪くないのに勝てない。流れが、空気感が良くない。そんな感じでした。
特に顕著に出たのがHPだったと思います。
2試合ともめちゃくちゃいいスタートを切り、圧倒的ともいえる100点差ほどつけたところで徐々に流れが悪くなり、そのまま負けてしまいました。
こんなRush見たことない。圧倒的に勝っている試合で、そこから負ける試合は大会で見たことがない。

<激戦のプロ対抗戦Day2はこちらから>

違和感の既視感

ただ、私にはなんとなく既視感がありました。
それはサッカーの2018FIFA W杯ロシア大会、日本男子サッカー史上初のベスト8をかけたベルギーとの一戦。

相手とするベルギーは当時FIFAランク3位でW杯優勝候補と目されていて、グループステージを3試合全勝で突破。
かたや日本はグループステージを1勝1敗1引き分けで、よく順位付けで使われる「勝ち点」でも「得失点差」でも順位が決まらず、最終手段「ファウルポイント」という項目の差でどうにかギリギリ突破してベスト16入り。
力の差は歴然…かに見えました。

結果は2-3で日本の負け。それもラストプレーの日本の得点チャンスからカウンターをくらって3点目を決められたという非常に競った試合でした。
いや、それどころか勝てた試合でした。

日本は前半を0-0に抑え、まずまずの立ち上がり。迎えた後半いきなりスーパープレーで2得点を挙げ、2-0になりました。
ご存じかもしれませんがサッカーというスポーツは点が決まりにくく、試合を90分やって1点も決まらず0-0ということはざらにあります。
その中で2-0というスコアはほぼ勝ちに近い。実際データでも2-0からひっくり返されて負けるのは数パーセント。
しかも日本が点を決めたのは後半で、のこり30分ぐらいしか残っていない中で3得点決められて負けるというのはあり得ないことでした。

…でしたが、それまでいい動きをしていたはずの日本の選手たちが2-0になってからおかしい。
なにが悪いとは言えない。ただ、流れが悪い、運が悪いとしか言いようのない空気。
そうこうしているうちにベルギーは選手交代をし、2点差をひっくり返すべく攻勢を強め、本当にラッキーな形であっという間に2点を取ってしまいました。
2-2というイーブンのスコアになっただけでしたが、日本には絶望的な空気が流れてしまっていました。それでももう1点は取られまいと必死に守りきり、ようやっとラストプレーのチャンスまで持ち込みました。

しかし結果は負け。
早朝4時くらい、早起きしてテレビにかじりついて見ていた私は絶望感から3日間ほど寝込みました。

圧倒的に有利な状況から、なぜか悪い空気が流れ、ミスの内容はそれほど大したことがないはずなのにどんどん押されて負けてしまったというこの状況がまさにRushの試合と似ています。

2-0は危険なスコア?それでも勝つために

サッカーには「2-0は危険なスコア」という言葉があります。
2-0で勝っていると逆転されて負けるかもしれないよ、ということです。
多くの場合、これは2-0から逆転負けした衝撃を元にサッカーファンの間ではよく話されているのですが、データにもある通り、現実的には「危険なスコア」ではありません。
それでも、2-0から逆転されることが当然あることかのように認識されています。その理由は、私が思うに、誰もが「なんでそれ負けたの?」という経験をしているからだと思います。

ここからは完全に私の意見ですが、勝てる状況からよく分からない負け方をしたとき、(月並みな言い方になってしまいますが)少なからずメンタルの問題があると思っています。

それが、絶対勝てるという慢心からくる油断なのか、はたまた勝っているのに負けたくないという不安なのかは分かりませんが、勝っているという状況が、判断を鈍らせ焦りを生み、結果として本調子を出せなくなり、ミスにつながる。

よく「勝者のメンタリティ」という言葉を使う人がいますが、私は『勝っていても負けていても、その状況に惑わされずやることをきっちりやること』こそが「勝者のメンタリティ」だと思っています。(言うは易く行うは難しですが…)

追う方が楽とはよく言いますが、冷静に、現実的に考えればリードを奪っている追われる方が勝利に近いのです。それでも追う方が楽だと言われるのはメンタル的な話だと思います。であれば、「この相手は追うのがしんどい」と思わせられれば、メンタルでも優位に立てます。

勝っていてもこの相手なら絶対並んでくると焦らせ、負けていればこの相手を追うのはしんどいと思わせる。そういう相手になるために『勝っていても負けていても、その状況に惑わされずやることをきっちりやること』で「勝者のメンタリティ」をつけることが勝ち続けるためには必要だと思います。

私が思うRushの課題点

Day2を通じて、私が思うRushの課題点は「勝者のメンタリティ」です。
CAGやLVには「勝者のメンタリティ」を感じます。
勝って当然、が慢心ではなく自信としてついている。今勝っていても負けていても、結局最後に勝つのは自分たちだと心から信じている。それがプレーからにじみ出ていると思います。

「勝者のメンタリティ」をつけるのに一番なのは勝ち続けること。勝ちに慣れることだと思います。LVはBO4もMWでも勝ち続けたこと、CAGはBOCWで勝ち続けたことで手に入れられたと思います。
それを今から、数週間や数か月で手に入れることは簡単ではないと思います。しかし、勝ちに慣れることで多少なりとも、いや、少なくとも今回のような負けにはならないと思っています。

以前たまたま見た交流戦で、(失礼で申し訳ないのですが)実力が格下の相手とやったときのこと。結果は圧勝だったのですが、内容が勝ちすぎていて動きが甘くなっていると反省していたことがあり、「ああRushはこんな圧倒的な勝ち方をしてもちゃんと反省点を見つけて改善しようとしているのか」と感心したのを覚えています。
そんなRushなら、勝ちに慣れていくこともできるでしょう。

「上には上がいて自分なんてまだまだだ」という謙虚さは私も好きですが、「日本一のチームはRushに決まっている」と胸を張って言える、ある種の傲慢さを持ち合わせて欲しいとも思います。

さいごに

と、ここまで私の素人意見を長々と書いてしまいましたが、
実際、何を問題として認識し、どう解決していくかを決めるのは当事者だけの権利だと思っていますし、こんな素人意見関係なく、きっとRushは自ら道を見つけて復活を遂げてくれると、さらなる成長をしてくれると信じています。

この負けを乗り越えることができれば、今プロ対抗戦首位のLVに勝てる。
その片鱗はDay2で見せてくれていました。

期待して、楽しみに、待っています。

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