[月記]23年6月 航路
絵画の表現技法に、アクション・ペインティングという手法がある。筆を振ったりしながら絵具を紙に垂らしたり散らしたりして絵を描くやり方だ。成果物に重きを置くというよりも、絵を描くという行為に対してフォーカスした技法だと言える。それでは、文筆作業におけるアクション・ライティングはどのようなものだろう?
たとえば、生成する文字列に対して究極のランダム性を求めるならば、タイプライターを用意してその前に猿を配置しておけば良いだけのことだ。無限の猿定理は無限に長い時間が与えられた場合に『