ささやかな飯テロ 21:味噌汁ぶっかけ飯

ささやかな飯テロ 21:味噌汁ぶっかけ飯

世間一般で『行儀が悪い』と言われている行為です。
しかし、それは行為に対する評価であり、食べ方としては悪くないですよね。
ご飯に味噌汁をぶっかけるだけ。
調理方法(?)も簡単ですが、「味噌汁をかける」のではなく「味噌汁をぶっかける」が似合うところに、お作法的な評価の低さを感じる人もあるでしょう。

まぁ、本稿、飯テロですから、法律も作法もありませんけどね。

ぶっかける味噌汁とご飯の組み合わせ、温かいご飯に温かい味噌汁が王道でしょうか?
いや、個人的に、温かいご飯に冷めた味噌汁も嫌いじゃありません。
それどころか、冷えたご飯に温かい味噌汁であったり、いっそ、冷や飯に冷えた味噌汁も許容範囲です。
豆腐が入った赤だしの冷えたヤツ、当然、豆腐も冷たいですが、それがまたいい。
うどん県でいうところの、ひやあつ、あつひや、そこらの組み合わせすべてを受け入れる味噌汁ぶっかけ飯。
そもそもルールがないので、美味しいければ正義です。

ぶっかけ飯。
しばしば、ねこまんまと呼ばれるものと混同されたりします。
いや、いぬまんまとも混同されますが、これら、単なる名付けと認識の問題なので正解はないでしょう。
個人的には、ねこまんまはご飯にかつお節をまぶしたもの、いぬまんまが味噌汁ぶっかけ飯だと認識しています。
そして、人間様が食べる味噌汁ぶっかけ飯は、この猫と犬を組み合わせたハイブリッドも美味しいです。
もともと、味噌汁を作る際に、何らかの出汁を取っている筈ですが、ここにあえての削り節を投入。
さらに味噌汁をぶっかけます。
美味しい要素しか見当たりません。
犬や猫に食べさせるなんてもったいない。
人間様が堂々と頂きましょう。

さて、すべてを受け入れる味噌汁ぶっかけ飯ですが、ここは少しセンシティブな話です。
もちろん、好みの問題ですし、地域性、慣れの問題もありますが、冷えた味噌汁、赤だしが合います。
赤味噌のコクが合うんでしょうね。
冷えても舌に伝えられるメイラード反応の恩恵は、赤味噌県の特権でしょうか?
これを機会に、白味噌文化圏の人もお試し頂ければと思いますが、赤味噌デビューが味噌汁ぶっかけ飯になれば、ある種の蛮行として武勇伝が語れるでしょう。

さて、作り方ですが、作り方… 説明必要?

唯一の手順、1+1が1になる瞬間ですが、ご飯に味噌汁をぶっかけるも、味噌汁にご飯をINするも、それすら自由です。

お行儀が悪いとされているぶっかけ飯。
でも、コメをガツガツと流し込む快感、たまには思い出しましょうぜ。



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