ささやかな飯テロ 20:焼肉のタレ

焼き肉のタレは家ごはんの登竜門

どこまでを『自炊』とするか論争は耐えませんが、よくよく読んでみると、単なるマウント合戦だったりします。
うん、バカバカしい論争に時間を費やすより、肉を焼きましょう。

肉と野菜を炒めて、焼肉のタレをぶっかける。
これを自炊というか、その界隈の人の意見は知りませんが、立派な自炊の登竜門です。
そもそも、肉と野菜を炒めて焼肉のタレをぶっかける『だけ』という行為なら、もはやレシピは不要と考えますが、これ重要です。
その『だけ』料理、何の肉を使うのか、どういう野菜を使うのか、特に明示しなくても通用するんですね。

実際のところ、一番安い豚肉を買ってきて、キャベツかもやしか、面倒なら野菜炒め用のカット野菜を買ってきて炒め、最後に焼肉のタレをぶっかけましょう、という2行程度で作り方の説明は終わりますし、それで十分美味しいんですよ。
でも、簡単だからこそ、肉を変えたり、野菜を変えたり楽しめるわけですね。
豚の切り落とし肉より、バラ肉のほうが脂が美味いな、とか、肉の脂にもやしは合うな、とか、ここに『焼肉のタレ』という、どう調理しても許容範囲の味に収まる保険があるからこそ、料理の初心者でも冒険出来る余地があるわけです。

豚じゃなくて牛ならどうか、鶏はどうか。
売り場にあったから、ラム肉を買ってみた、とかね。
また、毎回同じような味になるのはアレなので、じゃあ、別の銘柄の焼肉のタレにしてみようか、とか。
テレビで宣伝しているようなメーカーの特売品から、名前を聞いただけで高級店だと分かるような店のタレに変えたところで、その値段が1桁違うわけでもないですから、試しても良いでしょう。
そして、「さすが、値段が倍違うだけある!」と思うか「名前だけか」と思うか、それも楽しみの1つでしょう。

肉や野菜の選び方、味の違いや火の通し方などなど、実は手を動かしているうちに覚えるので、自炊の登竜門にピッタリです。
焼肉タレ炒めに、汁物は、面倒ならインスタントでも良いや的なお味噌汁、そして白米でもあれば、それで立派な焼肉定食ですよ。
食材の人数に対する適切な分量を学ぶことも可能ですし。

作り方は簡単。
肉と野菜を炒めて、塩コショウを少々、最後に焼肉のタレです。
そうそう、実際に焼き肉を食べる時って、焼いた肉にタレを付けて食べるじゃないですか。
でも、焼肉のタレ炒めであれば、タレ投入のタイミングを好きに変えられます。
あまり早く入れると香り成分が飛んでしまうのでオススメしませんが、少し火を通して、焦がし目にした方が香ばしさが増す銘柄もあったりします。
この辺りは試行錯誤ですが、それもまた味です。
そして、そのうち、焼肉のタレで炒める必要がないのでは?と思うようになるでしょう。
ほら、炒めものスキルがアップです。
めんつゆのように、炒め物に使えるタレやつゆはいくらでも売られています。

ちなみに自分、醤油+マヨ炒め好きです。

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