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【リプレイ】『黄昏の騎士』(デイビッド&フリースク)

この文は「ローグライクハーフ」の公式シナリオ『黄昏の騎士』(作:杉本=ヨハネ、監修:紫隠ねこ)のリプレイです。



シナリオ、基本ルール ↓

リプレイの元となった配信↓
水光 あんみつさん

手繰手 仁さん

◇◆◇

デイビッド レベル11
技量点1 生命点8 魔術点6 従者点0
手1:軽い武器(斬撃) 手2:ランタン 鎧:布鎧
特殊技能:【武具創造】【炎球】【友情】
持ち物(MAX8):①宝石(金貨18枚)
金貨31 食料2
常に魔力を練りながら歩いている戦闘狂。敵を燃やすことが生きがい。

フリースク レベル10
技量点1 生命点7 器用点5 従者点1
手1、手2:弓矢 鎧:革鎧
特殊技能:【察知】【宝物の獲得】【全力射撃】
持ち物(MAX7):① 軽い武器(打撃)、②ランタン
金貨10 食料2
迷宮内で手に入れた宝を自分のものにしていいと言われ、依頼を受ける。比較的常識人。

従者:タチアニャ(太刀持ち)
フリースクの従者で太刀持ち。冒険をするのはこれが初めて。

◇◆◇

フリースクが〈パンと赤ワイン亭〉で酒を飲んでいると、公示人がやってきて、大きな声で「ハイホロウという村の近くの迷宮に行って、黄昏の騎士を討ち取る者を募集する」と告げた。公示人の「迷宮内で手に入れた財宝は冒険者の物にしてよい」という言葉に、フリースクは「オレが行こう」と買って出る。
ちょうどその時、もう1人「自分が行く」と前に出てきた者がいた。

「君も行くのかい? 私もここに用があってね……。ただし、私は近接戦闘が殆どできない。つまり、前衛がほしいわけだ。……ここにいるじゃないか、前衛が!」

彼はタチアニャを指さす。突然指さされたタチアニャはポカンとしている。

「……こいつは太刀持ちだから戦わんぜ? それより、あんたは魔術師だろ? だったら前衛はオレに任せときな」

「よろしく。私の名はデイビッド。二つ名は……【節穴ふしあな】のデイビッドだ」

「二つ名が不穏すぎる……」

そんなこんなでパーティを組んだ2人(とタチアニャ)は、ハイホロウの村に向かい、地下迷宮へと潜っていく。

◇◆◇

①出目23 冒険者の一団

(出現数:6 レベル:5)

迷宮に入るとすぐに、剣士が3人、魔術師が2人、斥候が1人というパーティと出会う。

反応 中立

「……おっ。別のパーティか。俺たちはここで引き返すところだ。ここは思ったよりも厳しくてな」

そこでリーダーらしき剣士は、フリースクたちの人数に少し驚いたような表情を見せる。こいつらは、自分たちの半分の人数で挑むというのか。しかも、うち1人は戦えるようには見えない女の子である。おそらくただの太刀持ちか荷物持ちだろう。

「……まあその……死ぬなよ」

「ああ」

フリースクたちを見送った剣士たちは顔を見合わせ、彼らが生きて帰れることを祈っておく。

②出目32 放浪の狩猟者

怪我をした男が座り込んでいる。

「すまない。この隣の部屋にいるクリーチャーの素材を取ってきてくれないか? 僕はこの通り怪我をしてしまって戦えないが、あいつの素材が必要なんだ」

「……どうする?」

「燃やすか」

「お、おう……。ああ分かった、オレたちが取ってきてやるから、あんたはここで待ってな」

出目54 低級死霊

(出現数:3 レベル:5)

ローブを身につけ、大鎌を持った子供のような姿のアンデッドが3体いる。

(※GMのうっかりにより、低級死霊は恐ろしい叫び声をあげませんでした)

第0ラウンド
【炎球】 成功
死霊3→1 逃走

「あれだな」

目標を確認したデイビッドは、低級死霊が何かをする前に【炎球】で焼き払った。生き残った死霊は認識票を落として逃げていった。……『生き残った死霊』という表現に矛盾を感じるが気にしてはいけない。

「いいもの拾ったねえ」

「ああ」

認識票は迷宮内の人間型のクリーチャーが仲間を識別するための証だ。あの低級死霊も生前はこれで仲間だと証明していたのだろうか。

(※今回はGMの判断で、この低級死霊はめくったマップタイルに含めないことにしましたが、後になってやっぱり含めた方がよかったような気がしてきました……)

放浪の狩猟者の元へと戻ってきた。彼に低級死霊の素材であるローブの切れ端を渡すと、お礼に金貨を10枚をもらった。デイビッドはフリースクと金貨を分ける。

「いいのか? オレ今回何もしてないけど」

「ああ。燃やすという目的は果たせたからね」

③出目62 (【察知】ファンブル) バンダースナッチ

歩きながら、フリースクは一瞬だけ嫌な予感がした。本当にこの道でいいのか?
だが彼は気にしなかった。何かあっても自分なら問題はない。相棒もいる。

(生命点:6 レベル:3 攻撃回数:3)

次に入った部屋には大型犬にも似た獣がいる。バンダースナッチだ。嫌な予感は当たったようだ。

第0ラウンド
【炎球】 成功
【弓矢】 成功
バンダースナッチ生命点6→4

第1ラウンド
【攻撃ロール】 デイビッド クリティカル、成功
バンダースナッチ生命点4→2 逃走

炎と矢がバンダースナッチを襲う。さらに、怯んだところをデイビッドのナイフが切り裂いた。見事な2連撃。バンダースナッチは怯えて逃げていった。
フリースクはタチアニャから武器を受け取りながら、「やべーやつと組んじまったな……」と思っていた。こいつはどうも、戦うことが好きらしい。デイビッドが笑顔でナイフを振り回す様子を見たタチアニャは少しだけ怯えていた。

チャリン、という音がしたので見ると、金貨が1枚落ちていた。バンダースナッチの毛の間にでも挟まっていたのが落ちたのだろう。
金貨を拾ったデイビッドは、それをフリースクに投げて寄こした。

「いいのかあ?」

「燃やしたから満足!」

フリースクは改めて「やべーやつと組んじまったな……」と思った。

④中間イベント

その場所は2人の盗賊が見張りをしていた。黄昏の騎士の配下となった、元村人である。

【器用ロール】 フリースク成功

フリースクは誰かが隠れていることに気がついた。敵意を感じる。

「デイビッド、来るぜえ!」

「……!! 殺るか!!」

……え。この人、オレが「来るぜ」と言ったら何が来るのか確認せずに燃やすつもりなの?
そう思った瞬間、デイビッドが【炎球】を放つ。

第0ラウンド
【炎球】 成功
盗賊2→0

轟音。隠れていた何者かは一瞬で燃え尽きた。
弓矢を構えようとしていたフリースクは、もう敵がいないことを確認して思わず「……え?」と呟いた。
だが、あまり気にしないことにする。今のところこいつは味方だし、自分も矢を無駄にせずに済む。タチアニャが怯えるのだけはどうにかしたいところだが、慣れてくれるのを待つか。……これに慣れるのもどうかとは思うが。

敵だったモノに近づいたデイビッドは、オモチャのような指輪を拾った。金貨1枚分の価値しかなさそうな、安っぽい指輪だ。デイビッドは満足そうにそれをしまう。

⑤出目55 カルネーの愛猫

(出現数:4 レベル:5)

蠢く臓物が猫を象ったかのような肉塊が4体。うぞうぞと動いている。

【幸運ロール】 フリースク クリティカル、デイビッド成功

なんとか2人とも正気を保つことができた。フリースクは咄嗟にタチアニャの目を塞いだ。

第0ラウンド
【弓矢】 成功
【炎球】 成功
愛猫4→2 逃走

2人の攻撃を受け、生き残ったカルネーの愛猫たちは逃げていった。
デイビッドは燃やせたことで満足気だ。

⑥出目66→【察知】成功→46 毒ガス

(難易度:3 対象:全員)

【器用ロール】 デイビッド ファンブル、フリースク成功、タチアニャ ファンブル

床から毒ガスが噴き出してくる。デイビッドとタチアニャはガスを顔面に受け、深く吸い込んでしまう。

デイビッド生命点8→6
タチアニャ生命点1→0

デイビッドはまだ動けるが、タチアニャは体が痺れてしまって動けない。フリースクは動けなくなったタチアニャを背負い、デイビッドとともに部屋を出た。

(※GMとプレイヤーの判断で、タチアニャちゃんは死亡ではなく動けなくなっただけ、という設定です)

部屋を出てガスが届かない場所まで来た。
デイビッドは消耗した体力を回復させるために持っていたパンをかじる。

デイビッド生命点6→8

⑦出目65→【察知】成功→最終イベント

その部屋には板金鎧を着た騎士がいた。
騎士の方も部屋の奥からこちらに向かって歩いていたから、村人をさらいに行くところだったのかもしれない。

第0ラウンド
【弓矢】 成功
【炎球】 クリティカル
騎士生命点4→2

フリースクはタチアニャをそっと部屋の隅に座らせると、弓矢を構える。放たれた矢とデイビッドの【炎球】が黄昏の騎士に直撃した。

第1ラウンド
【武具創造】 両手武器(打撃)
フリースク 武器の持ち替え

デイビッドは最後の魔力を振り絞り、ハンマーを創り出すとフリースクに投げ渡した。フリースクは弓矢をその場に放り、武器を受け取る。そこに黄昏の騎士の攻撃が迫る。

【防御ロール】 フリースク失敗、デイビッド失敗
フリースク生命点7→6
デイビッド生命点8→7

武器の受け渡しに夢中になっていた2人は、背後から近づいてくる黄昏の騎士に気がつかなかった!
2人は騎士の攻撃をまともに喰らってしまう。まとめて吹き飛ばされた。

第2ラウンド
【攻撃ロール】 フリースク クリティカル、クリティカル

フリースクは受け取った武器を豪快に振り回す。攻撃を受けた騎士がよろめいたところを狙ってさらに武器を振り下ろした。騎士は動かなくなった。

「こいつはいい武器だ!」

フリースクはデイビッドが創った武器を気に入ったようだ。時間経過で消えてしまうのが惜しい。

フリースクは部屋の隅に人形が落ちていることに気がつく。可愛らしい少女の人形だ。
彼は知っている。これは血を与えて魔力を込めることで起動する、戦闘用のドールだ。

「なあデイビッド、オレがもらっちまってもいいのかい?」

デイビッドは魔力切れで目を回しながら「ああ、うん、いい、いい」と軽く返事をする。

人形を拾ってはみたものの、自分には可愛すぎると感じ、体の痺れが取れてきた様子のタチアニャに持たせる。タチアニャは嬉しそうに人形を抱き締めた。起動する時に返してもらえばいいだろう。起動すればドールは自動で動くゴーレムとなる。そうすればタチアニャの隣で歩くこともあるだろう。

まだうまく動けないタチアニャを背負い、魔力切れでフラフラのデイビッドに肩を貸し、村へと戻る。パッと見 満身創痍で逃げてきたようだが、それでも村人にはサムズアップして「倒したぜ……黄昏の騎士」と伝える。村人は大喜びで感謝した。
だが数日後、不死者アンデッドと化した黄昏の騎士が村に現れたと報告があった。フリースクたちが駆けつけたところ、騎士は既に1人の村人を連れて地下迷宮へと戻って行った後だという。
問題がまだ解決していないことに村人から不安の声があがる。2人は再び迷宮に潜ることを決めた。

冒険を終えて、デイビッドは聖水を2つ購入して1つをフリースクに渡した。黄昏の騎士がアンデッドとなったのなら聖水が効くはずだからだ。
フリースクももっといい武器を求めて、ひとまず片手武器を購入した。元々打撃の武器を持っていたので、引き続き打撃の武器だ。元々持っていた軽い武器は、護身用としてタチアニャに持たせた(※ゲーム的には「捨てた」扱いです)。

◇◆◇

以上、配信を元にしたリプレイ文でした。
ぜひ、お2人の配信も見てみてください!

水光 あんみつさん

手繰手 仁さん

GMを担当しました、寝子でした。

次回↓


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