『ひみつのアイプリ』そろそろ真実夜チィに勝って欲しい。

突然だが、真実夜チィの話がしたい。
真実夜チィとは日曜10時からテレビ東京系列で放送しているアニメ『ひみつのアイプリ』に登場するキャラクターだ。
主人公達のクラスメートで、「チィ」という名前のアイプリ(=アイドルプリンセス。本作におけるアイドル)として皆に秘密で活動している、パステルパープルがテーマカラーの女の子だ。

公式サイトより


少し強引な部分はあるけれどデビュー直前の少女を「アイプリの先輩」として導いたり、困っていたら何だかんだ言いながら助けてくれたりする面倒見が良い性格をしていて、コメディ面でもシリアス面でも作品を支える『ひみつのアイプリ』では欠かせないムードメーカー的な存在……ということになってるんだと思う。多分。

なぜ真実夜チィの話をしたくなったのかというと、真実夜チィは「とにかく勝てないキャラクター」なのだ。彼女はこの半年間の物語で一度も勝利を手にしていない。
『ひみつのアイプリ』では定期的に「アイプリグランプリ」という大会が開催されており、優勝賞品である伝説のコーデを獲得するべくアイプリ達が鎬を削る戦いを繰り広げている。
アイプリグランプリの勝敗はライブパフォーマンスを見た三人の審査員による採点方式が取られており、過去開催された二回の大会では第一回が生徒会長と副会長のチーム、第二回は主人公チームが勝利を飾り、伝説のコーデを手にしている。
真実夜チィもアイプリグランプリには参加している。しているのだが、これまで優勝したことはない。いや優勝したことがないだけならまだマシだ。真実夜チィのライブはまだ描かれたことがないのだ。たった一度もだ。
『ひみつのアイプリ』では勝つ方はCGでのライブで、負ける側のライブは良くてダイジェスト、悪ければ省略されることが多い。
これはライブそのものではなく、その前とその後に物語の比重が置かれているからなのだが、真実夜チィはこれまでの大会全てで漏れなく省略されてきている。
アイプリにとっての最大の見せ場を、視聴者に見せることなく真実夜チィは負けを重ねてきているのである。
序盤なら「そういうキャラ」で流せるのだが、物語が進むにつれて徐々に明かされてくるチィの面倒見の良さや「一番星」という夢を見ると「そういうキャラ」で受け流す事もできなくなってくる。
「一回でいい。そろそろ勝たせてやってほしい」。
そういう気持ちになってしまうのも無理からぬことではないだろうか。
そんな心境の中で見た26話は凄かった。
決勝戦まで駒を進めた真実夜チィのライブがついにCGで披露されたのだ。
「負けだろう(玩具やゲームのスケジュール的に)」という想定で見ていたので、CGであることが判明した時はそれはもう嬉しかったし、「下剋上があるかもしれない」という気持ちにさせられた。まあサビに入る前に終了して、負けは負けだったのだが。
ただ一瞬だけでも「真実夜チィが勝つ」という夢を見せてきたのは凄い。
この26話のサブタイトルは「We are カルテットスター!」という生徒会が結成したチーム名を冠するサブタイトルなので、冷静に考えたら真実夜チィが勝つわけがないのだが、それでも「チィにCGライブが!」という事実にはその「勝つ訳が無いサブタイトル」を忘れるほどの夢があった。
こういう夢を見せてくれた真実夜チィには勝利が相応しいと思っている。
11月16日に現実でのライブ出演も決まっているので、「チィが勝った」という喜びを引き連れてライブに参加したい。
まあ私はアイスマイリンのファンではあるんだけども。



プリズムの煌めきを広めるためによろしくお願いします。