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『アイカツプラネット!』を一ヶ月見てきて

1月10日に『アイカツプラネット!』が放送を開始してから、早くも一ヶ月が過ぎました。
これを執筆している時点ではもう五話まで放送されており、「音羽舞桜がハナを継いでいる」という秘密は、舞桜の親友の本谷栞だけでなく、同じ事務所の珠樹るり/ルリと梅小路響子/ビートにも共有され、舞桜は多くの人達に手助けされながら「自分なりのハナ」を目指してアイドル活動に励んでおります。
ゲームにもあった「ドレシアバトルによるドレスチェンジ」という要素はしっかりと作中にも組み込まれており、ゲームをやっているほど面白くなる要素は多いのですが、放送開始から一ヶ月ほど見てきて思うのは「実写とアニメを組み合わせ、双方があるからこそ成り立つ魅力のある作品になっている」ということでした。

この魅力は、実写とアニメを組み合わせるからこそ

正直なところ、『アイカツプラネット!』の放送開始直前特別番組を見ている時はここまで「アニメと実写を組み合わせている作品」になるとは全く思ってませんでした。
もっと「アニメはアニメ」「実写は実写」で切り分けられていて、物語の上ではそこまで深く繋がっておらず、それこそ「『ライブをする時だけアニメになる』というケースもあるのでは?」と思っていたぐらいで。「どうなるのか」と楽しみにしつつも、アニメと実写の配分については不確定要素が多すぎて不安に感じていました。
そうした不安感を吹き飛ばしてくれたのが第一話でした。
「私達が考案した『アニメと実写を組み合わせた物語』とはこういうことだ!」と宣言するかのような「アニメと実写を組み合わせるからこその魅力の光る物語」はたった一話で私を楽しませてくれました。

二話以降ではそうした「作品全体の構造な魅力」は少し押さえてキャラクターの魅力に寄せた物語になっていると思うのですが、キャラクターに寄せれば寄せるほど「アニメと実写を行き来する」というコンセプトがキャラクターの魅力を際立たせていて、そこがまた楽しい。
『アイカツプラネット!』に登場するアイドル達の多くは実写とアニメでは外見が異なりますが、だからこそ実写とアニメで共通するパーソナリティな部分に興味をそそられる。
またアニメの舞台となる<<アイカツプラネット>>はアバター文化ですから、アバターそれ自体が自己表現になっているので、そちらも含めて「この子はどういう意図でこうしているのだろう」と考えさせられる点も『アイカツプラネット!』の良いところだと思いますね。

この音楽は、アイカツ!だからこそ

またアイカツ!シリーズにおいて大事な大事な音楽面ですが、こちら良い楽曲ばかりですね。筐体で聞いた曲が本編で登場すると楽しくなります。
「アイドル活動!」の系譜である「HAPPY∞アイカツ!」は「サビのクライマックス感」が強く現れていますし落ちサビ要素もあったりしますが、だからこそ「バトルステージ」と表現される「アイドル達の本気の戦い」を描く『アイカツプラネット!』の楽曲としてはハマってますし、オープニング曲でもある「Bloomy*スマイル」はサビが楽しすぎる。
個人的には「キラリ☆パーティ♪タイム」が好きですねー。
Aメロのリズミカルな歌い出しとかサビのクラップ音の忍ばせ方とかが本当に気持ちが良い。日曜朝に聞いていると、滅茶苦茶テンションが上がるんですよ。精神に良い曲だと思います。本気で。

また劇伴についてですが、どちらかといえばアニメサイドに寄せた音作りかつ流し方をしているので、アニメと実写の一体感があるのが素晴らしいですね。
実写に合わせちゃうとアニメでは音の面で寂しくなるので当然ではあるのですが、実写でもアニメでも劇伴の方向性が統一されているからこそ双方が地続きであることが理解できる。面白いところに落ち着いたように思いますね。

これからのアイカツプラネット!について

物語的にはまだまだ序盤で、駆け出しアイドルの舞桜が「アイドルのお仕事」にハナとして挑戦していく段階だと思うのですが、現段階でも「この演出はこの作品にしか出来ないなぁ」と思えるものが多くて素晴らしいですね。
今週の五話は映画のオーディションに挑む話でしたが、「とても落ち着いた演技をしていた響子が、ビートとして挑む際にはエキゾチックで情熱的な演技プランでシンデレラを演じる」なんかはこの作品ならではだと強く感じました。
最終的に何話ほど制作されるのか分かりませんが、「この作品の集大成」といえるものが出てくるまで楽しんでいきたいですね。


プリズムの煌めきを広めるためによろしくお願いします。