FGOクソイベで打線を組んだ

現在『Fate/Grand Order』にて第二部三章クリア者を対象にした期間限定のイベント「徳川廻天迷宮 大奥」が開催されている。

このイベントは今年で四年を迎えようとしているゲームとは到底信じられないものなっており、開始直後から今に至るまで「そびえ立つクソ」「テストプレイしていないのでは?」という声が絶えない。地獄か。

かくいう自分もそんな「これを『よし!』とした奴は何を考えていたのか理解に苦しむ」と声を上げ続けている一人である。

自分はiOSでリリースされた直後(2015年8月)から継続してプレイしている人間でこれまで開催された全てのイベントをクリアしてきたが、ここまでクソなイベントは過去を振り返ってみても存在しなかったと断言できる。

なにせクエストを一つ実行するたびにローディングが挟まるのである。しかも戦闘無しで一行テキストが表示されるだけのクエストですらそれが行われる。
テンポも何もない。あるのは細切れにされた手持ち無沙汰な時間と、神経を逆なでするような一行テキストの数々である。「あともう少しだ」じゃあない。こちらの我慢の限界があともう少しなのだ。

正直カーマと礼装、そして凸ったカレスコを複数枚確保していなければ「遊べるレベルになってから出直してきてください」と投げていただろうし、そこまでの資産を確保していても『シナリオを少しでも面白いと思ってしまったらこの設計にもっと怒りをぶつけることになるだろうし、つまらないと思ったらその場で投げそう。だから素材回収も含めて全部終わったらあとでまとめて読む』と心に誓うレベルである。
おかげで二日目からはメインクエストが解放されると右上をタップし、凸カレスコ装備のパールヴァティーとカーマ、フレンドの凸カレスコキアラ等で何も考えなくても突破出来るようにしている。我が心は不動。しかして自由にあらねばならぬ。即ち是、無念無想の境地なり。

「シナリオが売り」としておきながらシナリオをまともに読む気が失せるものをお出しするのはなかなかの傑物だろう。蛮勇と表現すべきかただの考えなしとするべきか。どちらにせよ、こうした行いをやってしまった以上、その批判の全てを受け止めて次回以降に活かして欲しい次第である。

(おそらくいつもの解析対策のためにクライアントにクエスト周りについて持たせなかったのだろうが、一行テキストのクエストも含めて多くの数のクエストを攻略することになる今回のデザインではクエストを実行するたびにサーバーまで読みに行くことになるわけで。既存システムを利用してダンジョン探索風に仕立てることを決めた時点で、こうなる展開は予測可能では? と考えている。実際のところは知らない)


ところで昨日「クソイベ」と罵っていたら、友人が「FGOのクソイベで打線が組めるのでは?」と述べていた。なるほど。確かに一理ある。今年で四年にも届き、月一回程度イベントをやっているゲームなればクソイベだけで九本ぐらいあるのは間違いなかろう。

というわけでクソイベで組んだ打線が以下の通りである。復刻はクソイベでも大体まともになっているので復刻を元にしたお話は今回はなしにしたい。予告なしでいきなり復刻したぐだぐだ明治維新復刻とかなかなかのクソではあったが、そこはひとまず無しである。


1(遊)鬼哭酔夢魔京 羅生門
2(左)カルデアサマーメモリー ~癒やしのホワイトビーチ~
3(右)歌うカボチャ城の冒険~マッドパーティー2015~
4(中)徳川廻天迷宮 大奥
5(一)星の三蔵ちゃん、天竺に行く
6(捕)カルデアヒートオデッセイ ~進化のシヴィライゼーション~
7(二)チョコレート・レディの空騒ぎ -Valentine 2016-
8(三)月の女神はお団子の夢を見るか?
9(投)ハロウィン・ストライク!魔のビルドクライマー/姫路城大決戦

以下は解説。

薄いシナリオに孔明スカサハワンパンをひたすら繰り返す退屈な戦闘しかないのに報酬はマズイ「羅生門」、何を建築するかで景色が変わるもののそれがすぎると虚無が押し寄せてくる「カルデアサマーメモリー」、ゲリラクエストを実装したせいで序盤はほぼプレイできないほどの緊急メンテを行った「歌うカボチャ城の冒険」で出塁。

先に述べたロードの頻度の多さでAPと共にやる気を1づつ削いでいく「大奥」と集めるイベントアイテムが一部と二部で別種なのに1:1交換出来ず第二部で特攻を持つサーヴァントをピックアップしたガチャがないため事前に引いていなければ厳しい「三蔵ちゃん」で返すという布陣。

下位打線は「途中でシナリオライターが力尽きた」と言われるほど淡白な「カルデアヒートオデッセイ」と男性鯖はチョコ無し&面倒にも程がある周回を要求する「チョコレートレディ」、『効率を考えると初級以外全部ゴミ。最上位になればなるほど効率が落ちる』という酷さがあった「月の女神」でいく。

姫路城は「開始まで新規実装の星5が分からない」「配布されるメカエリチャンはどちらか一方のみ(復刻時に獲得しなかった方も回収出来るが前年もプレイしていないとどちらかは入手不可能になる)」という二点がクソ。シナリオそのものはエリザベート・バートリーの物語の完結編という点で非常に良かったので評価している(でも復刻時に行われた刑部姫の宝具強化だけは「武蔵ちゃんとのカプを推したい」以上のものを読み取れなかった。最大HPアップの倍率アップだけは嬉しい)。

シナリオがいいため「深海電脳楽土 SE.RA.PH」は無念のスタメン落ち。イベント開始直後はBBスロットの演出飛ばしが出来なかった事や、「数十体倒す必要があるのに出現数を増やす特攻礼装を装備しても1クエストにつき数体しか出てこない」といった仕様のクソさはなかなかだが、シナリオが良いという一点はやはり強い。

「節分酒宴絵巻 鬼楽百重塔」もそこそこクソなのだが、「普段は使用しないサーヴァントを使う機会がある」「種火を比較的配ってくれるイベントなので詰まっても育成すれば解決しやすい」と言った点から自分的にはそこまでクソだとは感じなかった。あの「100階登ったら、別の塔でもう100階登る必要があった」という設計は『ローグギャラクシー』のオマージュのつもりだったのだろうか。謎は尽きない。

大奥イベ、戦闘を全部省略してシナリオだけ読める負荷軽量版を早期に実装できると良いですね。二部四章と事件簿コラボは遊べるレベルであることを期待しています。


プリズムの煌めきを広めるためによろしくお願いします。