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「これまで」と「これから」が込められたライブイベント『プリパラ&キラッとプリ☆チャン&ワッチャプリマジ!Winter Live 2023』が過去一良かった

今年も開催されましたよ! プリティーシリーズの三作品、『プリパラ』『キラッとプリ☆チャン』『ワッチャプリマジ!』の合同ライブイベント『プリパラ&キラッとプリ☆チャン&ワッチャプリマジ!Winter Live 2023』が!

「これを見ないと今年も終わりだという気がしない」というぐらい毎年行っているし、毎年楽しんでいるライブイベントなんですが、今年はプリティーシリーズの展開がとても大人しく、『アイドルランド・プリパラ』がリリースされたぐらいしか大きな話題がなかったため、「シリーズ終了を告げられる可能性も低くはない」ぐらいの気持ちでライブ会場(幕張メッセ、もといマクパリメッセ)に挑んだのですが、そうした不安感を欠片も残さないほど吹き飛ばす素晴らしいライブイベントとなっていて、最高に楽しかったです。同時に「このシリーズ、末恐ろしいな……」と思いましたね……。
まさかここまでやるとは。

3時間40曲の恐ろしさ

プリティーシリーズ合同ライブはとにかく楽曲を詰め込むんですよ。
楽曲も出演者(今回44人)も多く、真面目にやれば四時間とか五時間とかライブが出来るのに「三時間ぐらいに収める」という方針なので、公演時間に詰め込めるだけ楽曲を詰め込んでくる。
MC部分も最後の挨拶以外は殆どない。アンコールも当然ない。
三時間の公演時間のうち2時間45分ぐらいは、ステージ上で誰かが歌っている。フルコーラスかワンコーラスかの違いはあれども、息をつく間もなく次の楽曲が始まり、気がついたらもう三時間経っていて最後の挨拶が始まってた……があるのがプリティーシリーズのライブなんですね。
こういう構成になっているのは「これは女児向けアニメのライブイベントだから」という建前を守るためだと私は思っているんですけど、この「楽曲を詰め込みに詰め込むライブ」だから滅茶苦茶楽しいんですよ。
一呼吸置く間もなく次のものが始まるので、テンションが落ち着くことがない。次は何が来るんだろうと考えている間に誰かがステージに出てきている。
今回は会場中央に十字路を設置して、メインステージと後方ステージ、左右にミニステージを配置した「4つのステージ」が存在するレイアウトで、出入りは4つあるステージのどこからでも退場出来る……つまり気がついたらキャスト陣が自分の目の前にいるとかもあり得たのでもう、興奮しっぱなしでしたね。真横で相良茉優とか林鼓子とか芹澤優とか山下誠一郎とか橘龍丸が出てきてパフォーマンスしているし、リングマリィとして登場した茜屋日海夏と徳井青空がメインステージのモニターに映し出された教会に向かって歩いていく演出は完全に結婚式でテンションがアガりましたね。ポォロロとあまりのライブも、ポォロロとあまりの身長差をモニターを使って表現していたのが良かった(あまりは一般的な女子高校生ですけど、ポォロロは身長が15mぐらいあるので)。
またプリティーシリーズは楽曲の幅も広いし、映画で応援上映会を行ってきた背景もあるのでコール文化もかなり出来上がっていて、過去には「歌川国芳」がコールとして成立したりしていたんですが、この二年ぐらいはそのコールも禁止で……。
今回はコールが解禁されたので、キャストも煽ってくるし、男子プリパラであるダンプリ勢の老若男女問わない盛り上がり方をしてしまったし、やっぱり「いいぜ!」の応援は楽しかったですね。
作中でも行われている「いいぜ!いいぜ!」の応援を現実でも出来るのは最高、最高なんですよ。WITH、ダークナイトメア、マリオ。本当に良かった……。マリオ、ファンサも出来る良いアイドル……。
みゃむの後方腕組理解者顔もなんか面白かったな……。

シリーズの厚みを出す

セットリストや演出、「プリティーリズム」の名前を出してくる辺りを見ていると、今回のテーマは「プリティーシリーズが積み重ねてきたもの」なのかなと思います。
プリティーシリーズの冬イベントって『プリティーリズム・レインボーライブ』から始まってますからね。
翌年はプリティーリズムとプリパラの合同開催で、やがてプリパラ単独となり、プリパラ&プリチャンを経て、昨年と今年の「プリパラとプリチャンとプリマジの合同イベント」へと進化してきた。
そうした歩みを反映したのが今回の「3時間で40曲やる」という「休む時間なんか与えないぞ! 最初から最後まで全力全開!これがプリティーシリーズだ!」みたいなセットリストなんだと思うんですけど、そうしたメッセージをより一層強くしていたのは合間合間に差し込まれたコラボだと思うんですよね。
『プリチャン』のゴーゴーマスコッツと『プリマジ』のマナマナ達や、『プリパラ』のレオナと『アイドルタイム・プリパラ』の男子アイドルのWITHとのコラボは、作品と作品の垣根を超えてキャラクター達を繋げてくれる。
その繋がりによって「作品」「作品」ではなく「作品→作品」という一つの流れを生み出しており、「渾然一体となった面白さ」をライブ全体にもたらしていたと思うんですよ。
その「渾然一体となった面白さ」の最後をそらみスマイルの「組曲フォーエバー☆フレンズ~第一楽章 I FRIEND YOU」と、歴代主人公達による「Make it!」、そしてこのライブのために制作された全員歌唱の「フレンドシップパレット」で締め括ったのが本当に美しかった。
そらみスマイルはバックスクリーンに歴代CGライブを表示していて、それだけでも集大成感で泣きそうになったんですが、その後の「Make it!」は歴代主人公が一緒に歌ってる事実と、導入の工夫により意味合いを変えて「作っていく」面白さを打ち出せていましたし、「フレンドシップパレット」はシリーズを象徴する楽曲に育てていきたい意思が感じられましたね。名曲。

毎回演出を担当してくれているMIKAちゃん先生は本当に気持ちを分かってくれているな……!夢川兄妹の喧嘩楽曲とかも嬉しかったです。

新作発表

そしてプリティーシリーズ最新作の発表ですが……まさか『ワッチャプリマジ!』の放送終了からわずか一年ほどでアニメ展開も含めた完全新作が発表されるとは思ってませんでしたね!現地で発表された時は思わず叫んでしまうぐらい嬉しかったし、驚きました。
ただ「奇跡の復活」かというと、長年シリーズのファンをやっている身としては「違う」と言わせていただきます。むしろ『ワッチャプリマジ!』に続く作品は当然あるものだと思っていました。驚いたのも「思ったより早かった」という部分が大きく、「もうこのカードを切れるのか!」という事に驚いておりました。
なぜ私が「当然あるだろう」と思っていたかというと、イベント公演での新規コンテンツの供給が途絶えてなかったんですよ。
どのイベントを見ても「今回のイベントのために制作した新曲」か「今回が初お披露目となる新衣装」のどちらかが用意されていて、現地や配信でイベントを見るようなコアなファンは必ず「新しい何か」を見る機会があった。
本当に終わりが見えているコンテンツって新曲や新衣装は投入されないじゃないですか。本当の最後だったら別ですけど。
それでも新曲や新衣装の投入をやっている!ということは『シリーズの熱は途切れさせたくない。少なくとも、イベントを見に来てくれる人達には<<終わった>>と思ってほしくない』ということなんですよ。運営側は少なくともシリーズの終わりを全く信じていない。むしろ「『終わった』という空気が出ることが終わり」ぐらいの気持ちで仕掛けてきている。
そういうものをこの一年ぐらい見続けてきたので、あとはもう「どこで投入するか」だけだった。
本当にそれだけだったんですけど、まさかたった一年で「新作出します!」と言い出すとは。それもTVアニメもセットでくるとは。
全く想像してなかったのでそらもう驚きと喜びが声に出るよ。当たり前やんか、はっきり言うて。
楽しみですね。どんな主人公で、どんな物語になるんだろう。


結びに

ファンの贔屓目なしにしても、今回のライブは過去一面白かったんじゃないかと思っております。毎年行ってますけど、本当に今回が一番良かった。
なんと言いますか。3時間のライブで、あそこまで「三作品それぞれの面白さ」「シリーズとしての強み」を見せられるとは思ってなかった!
「これさえ觀ておけば大体問題ないので、興味があったら次は来てください」と言えるぐらいオススメできる。文句の一つも出てこない。
『プリパラ』の主役ユニットであるそらみスマイルとか、最後の最後にしか出てこないのに「最後の最後で出てくる事に意味がある」というぐらい完璧なものを見せてくるので何も言うことはない。シリーズをよく知らなくても分かるぐらい『彼女達が最後であることに意味があった!と感じる演出』を使うとか凄いですよ。
来年4月には新作も決定しましたし、『キラッとプリチャン』にはバーチャルミュージカルもある。来年まで生きなきゃいけない理由ができてしまった。ありがとうございます。
そんなわけで。
興味がある方は是非配信で御覧ください。
17日ぐらいまでやってるらしいんで!



プリズムの煌めきを広めるためによろしくお願いします。