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『アイカツスターズ!』5周年特別番組「Resound Stars!」を見たので、思ったことを全部書く

2016年4月から2018年3月にかけて放送された『アイカツスターズ!』。
その『アイカツスターズ!』の五周年を記念した特別番組「Resound Stars!」が、2022年2月19日に配信されました。
本来なら放送開始を基準にして「五周年」ですし、実際昨年にイベントなどの話も内々には出ていたようなのですが、諸事情で開催されず。
結局今年に持ち越され、ようやく「配信番組」という形で『アイカツスターズ!』の五周年を祝う事ができました。五周年、おめでとうございます。
さて。
そんな特別番組ですが、見どころが多いを通り越して見どころしかない番組だったので、面白かった点興味深く感じた点を感想も合わせて書いておきます。

歌唱担当の『アイカツスターズ!』の思い出

第一部は『アイカツスターズ!』の歌唱、並びにライブ公演のパフォーマンスを担当していたユニット「AIKATSU☆STARS!」と相沢梨紗さんのトークコーナーでした。
『アイカツ!』から『アイカツスターズ!』に移行を聞かされた時や、『アイカツスターズ!』が展開されていた時など、当時を振り返ってのお話は今回が初出しの情報も多く、舞台裏の物語も『アイカツスターズ!』っぽくて面白かったですね。
『アイカツスターズ!』の最後のオーディションで虹野ゆめを担当した堀越せなさんと桜庭ローラを担当した藤城リエさんが出会っていた時の話は有名ですが、オーディションに遅刻したせなさんを見て「この子、絶対受かる」と思ったリエさんの話は運命を感じずにはいられないエピソードで大変興味深かったのですが、個人的に「アイカツ!シリーズらしいなぁ」と思ったのは白鳥ひめ、双葉アリアを担当した遠藤瑠香さんの教えてもらった事が、『アイカツスターズ!』が放送終了してもなお自分の中で生きている……という堀越せなさん、藤城リエさんのお話でした。
「練習で100とか120とか出せないなら、本番では絶対にできない」とか「いつもスタッフとかお客さんのことを想像しながらやるんだよ」とか、こういったことは『アイカツスターズ!』で先輩達が新人アイドル達に教えていたことそのもの。それが放送終了後もなお二人の中でずっと生き続け、まるで原点であるかのように語られている事実に「もう一つのアイカツスターズ!」と言う物語を強く感じました。

歌唱担当が語る、「歌やダンスで『演じる』」

また「歌やダンスでキャラクターを表現する」ということについて、少し触れられていたのも面白かったです。
『アイカツスターズ!』では物語の関係で「歌ってるキャラは二人だけど、歌唱担当は一人」という状況がなくはない作品でしたし、ライブによっては「同じ曲で同じ演者でも、キャラクターが違うので立ち位置が変わっている」とかあるので、その辺りの演じ分けについて少し語られたのは演技論的なものが好きな人間としてはありがたく思いました。
ななせさんの白銀リリィと如月ツバサの話は非常に興味深く、基本的な声は変えずに伸ばし方やファルセット、しゃくりで変化をつけており、「キミをロックオン」では左にリリィ収録用のマイク、右にツバサ収録用マイクを置いて、歌いながらスイッチして収録していた……と言う話には驚きました。
他にも「スタッフが衣装の要望を聞いてくれてた」とか「アイカツ!の衣装展覧会やファッションショーがしたい」とか要望が飛び出すなど、見ていて楽しかったですね。

監督・主役・プロデューサーが振り返る

歌唱担当のトークコーナーが終わった後は虹野ゆめ役の富田美憂さんと、監督の佐藤照雄さん、バンダイナムコピクチャーズのプロデューサーである伊藤貴憲さんのコーナーでした。
三人の思い入れのある話数では、伊藤貴憲さんが「ライバル校の物語を締めて卒業するエピソードが描くことが出来た」と言う点から97話の「Bon Bon Voyage!」、富田美憂さんが「今まで学んできたことをここで出すぞ!」ということが出来た100話の「まだ見ぬ未来へ☆」、佐藤照雄監督が41話「燃えろ!星取りフェス!」とのこと。富田さんはハロウィン回はプチ学校行事みたいで楽しかったらしいです。
途中からはシリーズ構成を担当した柿原優子さんが電話参加。「まだ誰も話してないような裏話を探して」として語られたのは、「企画開始当初の桜庭ローラは秘書系お姉さんキャラだった」というなんとも驚きのお話。
全体で見直す際に木村隆一監督に「『アイカツ!』の霧矢あおいとラインが似すぎているのではないか」と言われて、「勝ち気でゆめとやり合うキャラにしよう!」と真逆の方向に振って育てていったそうな(なお柿原さんの印象深い回は小春ちゃんが旅立つ回やエルザが来る回だそうです)。
また『アイカツスターズ!』のシリーズ構成を務めた際にプレッシャーを感じた柿原さんは、同じようにプレッシャーに潰されそうだった『アイカツプラネット!』のシリーズ構成である千葉美鈴さんを喫茶店から夜中の居酒屋まで励ましていたそうです。

音響監督の語る「声優・富田美憂」

音響監督の菊田浩巳さんからのメッセージもここでしたね。
「16話のローラの代わりにステージに立つと決めたゆめの心境の変化が印象深い」と語る菊田さんですが、「富田さんが主役で良かった瞬間は?」という質問には「富田さんは仲間が増えるたびにお芝居が広がっていく感じがしました。関わるキャラが増えるたびに作品に奥行きが産まれ、立体的に積み上がっていく感じ。目指すアイカツ!になっていく。そこにピタリとハマっていく感覚が見ていて楽しかった。憧れるから憧れられる存在になっていくゆめとそれを演じている富田さんを頼もしく見ていた」とのことで、富田さんに「お母さん」「師匠」と呼ばれているのも納得でしたね。
最後に「ゆめを託せてありがとう」を送られた富田さんは他の現場で頑張る理由になっていると嬉しそうに語られてました(なお菊田さんはオーディションで富田さんに「ゆめやって」と言っていたそうな)。

最後に伊藤さんから「この情勢下で出来るものをと考えた結果、アコースティック版を制作することになった」「今回は配信だったけど、本当はこのイベントのために会場を押さえていた」という情報が飛び出し、佐藤監督・富田さんから「新作がやりたい」と言う熱望が出ていましたが、今回の結果が次の『アイカツスターズ!』につながると嬉しく思います。

虹野ゆめが繋いだ二人の「MUSIC of DREAM」

最後には記念アルバムの楽曲を一部披露するミニライブパート。
今回のアルバムのアレンジの面白さが伝わってくる素晴らしいライブだったのですが、最後に披露された「MUSIC of DREAM」はまさかの富田美憂と堀越せなによるデュオで披露でびっくりしました。
「虹野ゆめ最大の決め曲」と言ってもいい「MUSIC of DREAM」。
それを虹野ゆめによって繋がり、虹野ゆめと共に歩み、虹野ゆめの経験を活かして今日まで活動し続けてきた二人によるデュオ、いや虹野ゆめを含めれば「ユニット」と呼ぶのが適切でしょう。
それぞれの道で活動し、成長し続けてきた三人の「2022年の虹野ゆめ」を記念番組で見ることが出来るとは。
奇跡を見ているようでした。
夢のような時間でした。
ありがとうございました。

結びに

「アウトロが終わるとイントロが流れてくる」。
これは『アイカツスターズ!』初代EDだった「episode solo」にあるフレーズですが、今回の番組はまさにそんな感じだったと思います。
「放送終了」という形でアウトロは終わりましたが、『アイカツスターズ!』と言う作品にとってはアレはイントロで。そしてそのイントロから長い年月を経て繋がったのが今回の「本編」だったんじゃないかなと思うのです。
そしてこの番組が終わっても次は10周年が待っている。
この番組を見ていた人達は10周年のイントロが流れ始めていることを理解していると思うのですが、その10周年がどうなるのか本当に楽しみですね。出来ればシリーズ合同でもいいのでライブもお願いします!

なお今回の番組は3月5日までアーカイブがあるとのことなので、興味がある方は是非購入し視聴してみてください。値段分以上の価値がある番組ですよ!

https://twitter.com/aikatsu_anime/status/1494869357394079752





プリズムの煌めきを広めるためによろしくお願いします。