見出し画像

『アイカツ!ベストセレクション』を選んでみた

来年1月の『アイカツプラネット!』展開開始を記念して、今年10月18日から毎週日曜7時よりファン投票による傑作選『アイカツ!ベストセレクション』の放送が予定されています。
選出されるのは『アイカツ!』『アイカツスターズ!』『アイカツフレンズ!』から二話づつ、『アイカツオンパレード!』からは1話の合計七話のようなので、何が選ばれるのか楽しみなのですが、長くシリーズのファンをやってきた人間からすれば何とも複雑な気持ちです。
といいますのも、私は「アイカツ!シリーズと生活が一体化しすぎていて、心が折れそうな時に見て救われた回があまりにも多い」という生活を送っている人間だからです。
「今まで放送された話の中でどれが好き?」と聞かれても「全部」と答える。
そういう風に生きてきましたし、『アイカツ!』『アイカツスターズ!』『アイカツフレンズ!』『アイカツオンパレード!』の四作品と真面目に向き合ってきたので、「選べ」と言われても困るのです。
7枠しかないなら枠そのものを拡張して全部放送してほしい。
そういう願いを抱いても別にいいのではないでしょうか? 面白いじゃない?アイカツ!シリーズ。全体の中では箸休め的なエピソードでも、完成度が高かったりしますし。

とはいえ、こういう機会でもなければ「選ぶ」とかやらないのも事実。
せっかくなので一日の投票限界である「各シリーズ一話」のルールの元に選んでみました。

『アイカツ!』177話「未来向きの今」

『アイカツ!』は前半の星宮いちご世代と、後半の大空あかり世代という二つの物語が存在している作品なので「放送してほしい話を選ぶ」ということが特に難しいシリーズだと思います。
せめていちご世代とあかり世代に分けて各世代二話づつ、合計四話選出ならと思うのですが、無理を言っても仕方がないので真面目に選ぶと、177話「未来向きの今」を選びます。

私にとって『アイカツ!』で一番印象が変わったのは大空あかりなのです。
最初は星宮いちごのモノマネにすぎず、アイカツ!ブートキャンプに参加しなければならないほど体力もなく、アイドルとしてはダメダメだった大空あかり。
しかしそんな彼女だからこそ先輩から教えてもらった事と「待っててあげるから」の約束を胸に頑張ってきた日々は輝いていましたし、そんな輝きが周囲の人々を強くし、そしてその強さに比例するかのごとく大空あかりをアイドルとして成長させてくれました。
そんな彼女が挑んだスターライトクイーンへのステージは、いつも一緒にいてくれた氷上スミレの思いすらも掬い上げるようなパフォーマンスで。ここまで追いかけてきた人間にとっては「あかりちゃんがついにここまで」という思いがこみ上げてくる凄く良いステージだったので大好きなんです。

『アイカツスターズ!』96話「みんなで輝く!」

『アイカツスターズ!』は「求道者」の作品なんだと思います。
『アイカツ!』におけるアイカツ!が「更新されていくもの」だとすれば、『アイカツスターズ!』におけるアイカツ!は「己の決めた道」で。それは極めれば極めるほど面白くなっていくものなので限界がない。どこまでも続いていくものだからこそ、自分のアイカツ!を極めていくのは楽しいことだし、別の道を歩いている仲間から刺激を受けることが自分の道を極めることに間接的に役に立ったりする。
そういう求道者の物語である『アイカツスターズ!』の極地がこの96話「みんなで輝く!」だと思います。
最初は憧れから始まった虹野ゆめの道が、エルザ・フォルテとヴィーナスアークの面々、そして親友とのアイカツ!を経て新たな境地へと至る。
そこを丁寧に描き切った上で「だからこそ私達のアイカツ!は終わらない」「そしてその私達には貴方(エルザ)もいる」としたあの展開は忘れられないです。

『アイカツフレンズ!』42話「トモダチカラのキセキ」

『アイカツフレンズ!』はこれまでのどのシリーズよりも「他者との繋がり」を大切に描いた作品でした。
これは『アイカツフレンズ!』が二人のアイドルで結成される「フレンズ」という概念を描いたユニット物を志向した作品だからですが、一年目の物語のクライマックスとなる42話「トモダチカラのキセキ」はフレンズ同士の結びつきだけでなく、応援してくれる全ての人達の絆を強調した「皆のおかげで強く輝くことが出来た」が展開されており、ピュアパレットの真価が発揮されていて凄く良いと思うのです。

実力だけならラブミーティアの方がまだまだ上でしょう。
一緒に行動してない時も自分のアイカツ!を続けていて、顔を合わせたら自分のこれまでを話してアップデートをかけていく。「異なる二人の一心同体の強さ」というフレンズの究極系みたいな境地に到達しているラブミーティアは本当に強いアイドルだったと思うのですが、その領域に手を伸ばしたのが「アイドルもファンも関係なく、絆を紡いできたピュアパレット」というのが概念的に美しすぎるんですよ。「トモダチカラのキセキ」というサブタイトルの通り、フレンズだけではなく「トモダチカラ」で勝つのは最高なんですよね。

『アイカツオンパレード!』25話「光る未来へ」

このエピソードを選ばなくて何を選べと言うんですか。
この25話「光る未来へ」が放送され、歴代主人公達による「SHINNING LINE*」と、「世界を超えて繋がってまたステージで再会したい仲間」が描かれることで、これまでとは違う作品となる『アイカツプラネット!』へ最高のバトンを渡すことが出来るんだと思っております。

まあ全話やってほしいですけどね。死因一覧を書いた人間としては。

最後に

いかがだったでしょうか?
結果発表は本放送で!とのことなので、どうなるのかはわかりません。
ここにあげた話数が放送されないかもしれないわけで、10月の放送が楽しみなわけですが、投票はまだまだ続いております。投票締切となる9月11日まで、やることはやって本放送を楽しみにしましょう!



プリズムの煌めきを広めるためによろしくお願いします。