『アイドルマスターミリオンライブ!』の1クール12話の短さに惜しさを感じた

『アイドルマスターミリオンライブ!』を見終えて最初に思ったのは「惜しい作品だった」ということだった。
物語自体は素晴らしいものだった。
「繋ぐ」ということをテーマにした物語は『アイドルマスターミリオンライブ!』という作品の魅力へと私を繋げてくれた。多くのアイドル達が思いを繋ぎ、言葉足らず時間足らずだった父と娘を皆で繋ぎ、そしてトラブルを乗り越えたライブの先にある「ここ行けば会える」という喜びに繋げてくれた。
作品とキャラクター概要ぐらいしか知らない私でも「ここは今まで応援してきたファンは感動するシーンなんだろうな」という事にすぐに気付けるのだから、おそらくファンにとっては最高の喜びに繋がる作品だったのだと思う。
でもだからこそ言いたい。惜しいんだと。
だってこれ、2クール24話だったらキャラクター一人一人をもう少し掘り下げられたし、今作に登場したユニットの個別回とかライブシーンとか描けたし、今まで大きく取り上げてこなかった伊吹翼の「本気」をもう少し掘り下げて、春日未来や最上静香と同じぐらい強い物語を持つ存在にできたじゃないですか! 1クール12話しかないから各ユニットの個別回とか殆どなくて、大体1話で2ユニットぐらい同時に扱うからライブを当番回でもらえてない子もいるじゃないですか!
これだけ魅力的なキャラクター達がいて、「繋ぐ」というテーマに沿った物語が一話完結方式で見事に展開できているのに、一人一人の魅力で「沈めてやる」というところにまで届かない。余りにも勿体ない。それが出来る能力はおそらくあるのだろうということがアニメだけでも感じられるのに!
そうでなくても毎週ちゃんと楽しい作品を作れているのに!
たった1クール12話しかないなんて!
映像からも「時間があればもっと出来るけど、時間がないのでここまでしか出来ない」という悔しさを感じられただけに、2クール24話ぐらいでやってほしかった。分割無しで。
重すぎず軽すぎず。日曜の朝に見るにはちょうどいいぐらいの作品だったので、二期があるのならまた戻ってきてほしい。今度こそ2クール24話で。
周防桃子先輩とか「過去に色々あったんだろうな」と感じさせられる背伸び感があったし、桜守歌織さんとか一日を観察する回みたいな実験的な演出回でハマりそうな気配があったので、一回見てみたかった。
でも終わり方は完璧だったんですよね、『アイドルマスターミリオンライブ!』。現行アプリの『ミリオンシアター』につなげる形で綺麗に終わっていたので。「ここからはゲームアプリで見てね」と思えばいいんですけど、やっぱりアニメでも見たかったね……。




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