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『アイカツプラネット!』完結に向けての動きと、楽しさ=強さについて

今年1月から放送開始となった『アイカツプラネット!』ですが、陽明咲の帰還から完結に向けての動きが活発化してきましたね。
早期にクランクアップのお知らせが出ていることから、これまでのように「一年かけた物語を描く」にならないことは分かっていましたが、放送期間が短い分だけ内容的には詰まっていましたし、キャラクターの関係性にも無駄がなく、必要なイベントはしっかりとやってくれていたかなと思います。

完結に向けての流れ

例えば「ハナの中の人が舞桜に入れ替わっている事を告白する」は始まった当初から期待されていたお話でしたが、「ファンイベントでの告白」というシチュエーションに「芸能事務所の大人が同席。責任は自分達にあることを述べる」「アイカツ!ランキングはリセットする」を踏まえた上で「最終的な判断はファンに委ねる」という形式に持ち込み、「舞桜の友人であるハナのファンが認めてくれる」に繋げてましたね。
こうすることで舞桜の誠実さを引き立てられていて、舞桜のハナを支持する人達に気持ちも理解できる展開になっていたかなと思います。
「全面支持」ではなく、後のエピソードで賛否あることもさらっとですが触れられている点も個人的には押さえておきたい点でしょう。

また陽明咲の帰還についてですが、こちらも「舞桜と戦いたい」「舞桜とならもっと楽しいアイカツ!ができそう」と圧倒的な強者の風格が漂う雰囲気で素晴らしかったです。
子供のように目の前の事を楽しんで、楽しんでいる姿が周囲に伝播し、その楽しさで一緒に笑い会える空間を作り出す陽明咲は「ラスボス」と呼ぶに相応しい存在で、18話で「ローズ」として再デビューした彼女が現在ランキング一位なのも当然に感じるほどでした。

おめかしは元気と自信をくれる

そんなローズの実力と人気が触れられた18話ですが、物語的には「オシャレに自信が持てない子」をスポットを当てた回でしたね。

メインキャラクターはシオリとサラの二人。
サラが主催することになったアイカツファッションパーティーで、サラのアシスタントを任命されたシオリが、サラのオシャレ講座を受けることに……というお話だったわけですが、「オシャレは誰のために、何のためにするのか」という部分に「自分が楽しいから」を置き、オシャレの楽しさを知るところまで綺麗に描ききっている。
締めくくる言葉として用意された「おめかしは元気と自信をくれる」という言葉通りの展開で、生き生きとしたシオリを見て喜ばしさが湧く回だったと思います。

またパーティーそのものは仮想空間での開催であっても、実写部分でオシャレについて実践させているのは『アイカツプラネット!』ならではの要素ですね。
少し背伸びした感じの描写になっていて面白かったです。

ローズが強い理由

18話からもう一つ。
今回のエピソードで重要なのは、サラに「楽しむ事がアイカツ!」と言わせたことでしょう。
本編では真面目な性格であるために気負いすぎ、楽しむ事を忘れてしまっていた栞へのアドバイスとして登場した言葉ですが、「楽しむこと=アイカツ!」とすると、ローズで再デビューした陽明咲がアイカツ!ランキングで早くも一位になっている事にも説明がつく。
「ローズの中の人はトップアイドルだった先代ハナと同じ」という事も理由としてあると思いますが、陽明咲って「楽しむ」ということにかけては本当に天才的な存在で、周囲を「楽しい」で巻き込みながら突き進んでいくタイプ。なので、「楽しむことがアイカツ!」と言われた時に「一番楽しんでいる人間」である陽明咲がトップに立っているのは何も間違ってないんですよね。
だって明咲、アイカツ!ランキングの現在の順位とか全く気にしていないんですよ。今を一番楽しんでいる人間が一番強いのは当たり前でしょう。

そういう意味では他のアイドル達は明咲に引っ張られすぎている気がしますね。

結びに

『アイカツプラネット!』に二期があるかどうかはまだ分かりません。
アーケードゲームの方は好調のようですから、可能性としてはそれなりにあると思っていますが、役者の都合もあるのでこればっかりは発表されてみないと分からないですね。
ただ「アイカツ!」というシリーズの遺伝子はしっかりと受け継がれていますので、二期をやるなら見たいです。
「舞桜VS明咲」のリベンジマッチが終わった後で「どういう物語が紡げるのか」って滅茶苦茶気になるんですよ。先代を超えたわけですから。
先代を超えた先で舞桜が何を描いてくれるのか。
二期でそれが見たいし、一期の最後でその欠片が見られたら嬉しい限りです。



プリズムの煌めきを広めるためによろしくお願いします。