『アイカツ!』が101話で終わっていたとしたら、どんな景色が広がっているのだろう

仮定の話だ。
もしこの作品がここで終わっていたとしたら、この作品はどう見えるのだろうか。この後に展開されていく物語が全てなかったことになったら、この作品はどんな作品に思えるのだろうか。
縁あって「『アイカツ!』が101話で最終回を迎えた時にどうなるのか」を確認することが出来たのだが、私の中にあったのは「思ったより綺麗に終わっていて、ここで終わっても物語のテーマはそこまで変わらないな」ということだった。
そう思ったのは『アイカツ!』が101話で1話から登場する星宮いちごを主人公とした物語が最終回を迎え、102話からは星宮いちごが見出したアイドルである大空あかりを主人公とした、星宮いちごとは異なる物語である「あかりジェネレーション」が始まるということもあるのだろう。
『アイカツ!』を星宮いちごの物語として捉えるのなら101話で完結しても問題ないし、シリーズ全体のテーマでもある「SHINING LINE*」も感じさせるものはしっかりとある。最終回にOPだった「SHINING LINE*」が来ることによる特別感のある演出も、大空あかりのライブに乱入するいちご達もよく出来ている。
何より面白かったのは大空あかりが「アイカツ!ファンの中から抜擢された、ファン代表的な存在」としてキャラクターが立ちまくっている事で、「大空あかりがファン代表のまま物語が終わる=星宮いちごからバトンを受け取ったのは、この作品を見ている貴女達」という意味にも取れており、子供向けアニメとして『アイカツ!』を見るのなら「SHINING LINE*」で終わるのは「この先の物語を貴方達に預ける」という意味でも完璧だった気がしている。
もっとも、あかりジェネレーションはあかりジェネレーションで、星宮いちご達のように才能あふれる天才ではないからこそ悩みもがきながら、自分たちの応えを見つけていく姿が面白く、そこが描かれなかったことで必死に食らいついていくからこその人間的に強くなっていくことや、『アイカツ!』の大河ドラマ的な魅力が生きてこないのでやっぱり勿体ないと感じてしまう。ただそれはその先を知る人間だからこそ感じるもの。贅沢な悩みというやつで、二年目まででスパッと終わっていてもやっぱり『アイカツ!』は面白い。ちなみに私は三年目以降のあかりジェネレーションの方が好きです。

という事を半年ぐらい前に書こうと思っていたので、今書いた。
日曜日は名古屋で凱旋門賞する予定なので、なにもないです。

プリズムの煌めきを広めるためによろしくお願いします。