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好きを追い求めた先にあった『アイカツ! 10th STORY ~未来へのSTARWAY~』

『アイカツ! 10th STORY ~未来へのSTARWAY~』を見てきました。
『劇場版アイカツプラネット!』が公開された際に突然「来年1月に映画をやります!」と告知された時は「いきなりすぎる」と驚いたものですが、いざ公開された『アイカツ! 10th STORY ~未来へのSTARWAY~』はシリーズ10周年に相応しい出来でした。
例え「この作品を持ってアイカツ!シリーズは一旦休止に入ります」と言われたとしても、「ここまで描き切ってくれたのなら十分すぎる」と思ってしまうような。
この作品が深く突き刺さる生き方を歩めたことに感謝したくなるような。
そんな作品でした。公開二日目に見ておいてよかったです。
構成としては昨年公開の『劇場版アイカツプラネット!』と同時上映で披露されたものが第一部、その続きとなる完全新作パートが第二部になっていて、この2つを合わせて「10周年の『アイカツ!』らしい物語」を描いていたかなと思います。

ネタバレにつき、今回新作として追加された部分の話は有料です(二週間程度。その後無料解放予定)。

今作のテーマとは

まず本作のテーマとしては昨年夏公開の時と変わらなかったと思います。
つまりは「自分を一番幸せにする生き方をしよう」ということで、このテーマ自体は『アイカツ!』一年目で星宮りんごでも描かれているし、間接的には三年目の黒沢凛とジョニー別府とサニー周りでも描かれていましたね。
今回の『未来へのSTARWAY』では第一部では「スターライト学園卒業を目前に控え、自分達はどんなアイドルになりたいんだろう」という進路の話として描かれ、霧矢あおいは二年目以降少し描かれていた「一人一人が持つ星を輝かせるために教師になりたい。そのために留学する」と言う夢を語り、紫吹蘭は「モデル」という一瞬を表現をする生き方をしてきたからこそ「演じる」ということを突き詰めるべく役者になることを目指した。
星宮いちごは「また会いに行きたくなるようなアイドル」という道を選び、ソレイユの三人は「目指す場所が違ってもいつも一緒」という事を確認して第一部は終了となるんですが、正直ここまででも物語としてはよく練られてるんですよね。
「大人になることの通過儀礼」を丁寧に描いているし、星宮りんごと光石織姫学園長も引用した上で「自分を幸せにするために、それぞれの道を選ぶ」と言う話にもなっている。
だから『アイカツプラネット!』の時も「これでもういいのでは?」と思ったのですが、新作となる第二部では第一部からより深く踏み込んだ話が展開されて、テーマの完成度を上げてきた事にびっくりしました。

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