理解するまで『学園アイドルマスター』をプレイした。
5月16日に『学園アイドルマスター』がリリースされました。
アイドルマスターシリーズの最新作ということで注目度が高い作品だったので、「とりあえず分かるまでやるか」と仕様と学習曲線が理解できるところまでプレイしたんですが、複数作品が現在もなお展開中のシリーズの中でしっかりと存在感を出せる作品になっているなと思いました。
それは「下手な時は下手な演技ができている」とか「3Dモデルの出来がいい」とかそういうことじゃなくて、きっとスタッフやファンが自信に出来るもの。「これが『学園アイドルマスター』だ!」と自身を持って言える何かが、ゲームを触った時に脈拍と共に熱を感じさせてくれる。
まあ始まったばかりなので、今後の舵取り次第で変わる部分もあるんですが、ひとまず自分の感想を置いておきます。
デッキの回し方が面白い育成
『学園アイドルマスター』は育成が面白いですね。
能力値を上げるレッスンもライバル達と競い合う中間/最終試験も、カードをプレイして勝利点を獲得するタイプのカードゲーム方式なんですけど、カードを強化する効果を意識しながらカードデッキを回してポイントを稼ぐことがとにかく楽しいんですよ。上手く回せた時やカードの引きが上振れた時の面白さが半端じゃなく楽しくて、ついついプレイしたくなる。
カードの強化効果には「やる気」「元気」「好感度」「集中」とか色々あるんですけど、アイドルによって得意とする効果が決まっているのも良いですね。
「元気」が得意の倉本千奈は「元気効果を獲得して、溜め込んだ元気をポイントに変換するカードを駆使して立ち回る」という爆発力重視のカードデッキの持ち主ですし、毎ターン最後に蓄積分の勝利点を獲得する「好感度」効果が得意な葛城リーリヤは、このターンプレイしたカードとは別に勝利点を獲得することで毎ターンじわじわと勝利点を稼ぐ立ち回りになる。
いずれにしても「このアイドルのデッキは何を得意としていて、どのカードを切り札として考えれば良いのか」を理解し、それを引き出すようにプレイする事が大事!というゲーム設計になっていて、ゲームを理解すれば理解するほど勝利に近づいていくのは本当によく出来ている。
「アイドルをプロデュースする」ということを『学園アイドルマスター』は「デッキを理解して、回し方を工夫する」という形で描いているんだと思うんですけど、この描き方はプレイすればするほどそのアイドルを知った気になれるから良いと思います。
プレイしてプロデューサーレベルが上がれば上がるほどデッキが強くなるようにもなってますし!
導線の作り方が上手い
『学園アイドルマスター』の導線はよく出来ているなと思いますね。
チュートリアルでは大まかな流れを叩きこんで、チュートリアルミッションとして合計60個の初星課題をクリアさせることで、チュートリアルでは掘り下げなかった細かい仕様や「前述した育成での立ち回りの基本」を学習する機会を作れている。
機能解放もこの初星課題に沿う形で行われるので目標にしやすいし、任務の一つ一つも「適当にやってクリアできるもの」も多くなく、一部に至っては意識することが大事になってくるので初星任務をクリアしていくだけで、ゲーム全体についての知識がついてくるのは良いなと思います。
まあサークルとかショップとかは最初から開けておいてもいいんじゃないの?とか思ったりしますし、コンテストとかも別に最初からでもよかった気がしますけど、「メインでプレイしてほしいものはプロデュースで、それ以外は付随するサブコンテンツ」という立ち位置を明確にする意図があるのならこれでいいと思います。
一つだけ気になるのは最初に獲得できるSSRアイドルかな。
立ち回り方を確認してから獲得できる方が嬉しかったんですが、まあ致命的なものではないのでこれでいいかも。キャラごとに初心者~上級者などの記載もありますし。
気になる箇所が多いユーザーインターフェース
気になる点としてはユーザーインターフェースでしょうか。
『学園アイドルマスター』のユーザーインターフェース、特にトップ画面については出来れば何とかしてほしいと思ってます。
なぜかというと、重要な項目がほぼ全て画面下半分に集約されていて、画面の上半分が目に入りづらいデザインになっているから。
「今開催しているキャンペーン」とか画面右上にバナーで表示されているし、プロデュースに必要なAPやジュエルの個数表示、プロデューサーレベルとかも表示されてるんですけど、それ以外が全部画面下半分に押し込まれているから目に入らない。
現状の配置だと必要な情報をバナーで表示しても気づかない気がします。
あと単純に画面下半分がゴチャゴチャしすぎていて、パッと見て分かりづらい。
せめてインフォメーションを表示するボタンとか、現在進行中の初星課題の情報を画面上部に移動するとかした方が画面全体が目に入りやすくなるし、画面下半分のゴチャゴチャ感とか軽減されると思うんですけど、そこに手を入れることはあるんでしょうか。
「一回通っちゃって、ユーザーの前に出ているものに手を……?」とは思いますけど、やってほしいですね。
結びに
ストーリーについては個人的には「周回前提になるのであんまり濃くは出来ないんだけど、それにしてもこれは薄味すぎる」という印象ですね。
メインストーリーの方も個人的にはまだピンと来てないんですが、まあ表情豊かなキャラが多いので人気は出そうだなーと思ってます。
なお好きなプレイは終盤で差し切るタイプです。あの溜め込んだリソースをぶっ放すのが楽しいんだ。
プリズムの煌めきを広めるためによろしくお願いします。