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個人的に面白かった2021年のアニメの1シーン

今年もあと一週間ぐらいで終わってしまう。
ダラダラと過ごしていたらあっという間に年越しを迎えるべく、『ラブライブ!』のカウントダウンライブを見てそうなので、少し気合を入れて「今年面白かったアニメ」の話をします。
アニメの話と言っても切り口は色々あると思いますが、今回は「シーン」です。あのシーンが良かった!というやつです。
子供向け作品ばかり見ていた時期があるので、本当にアレなんですが、ひとまず「この人はこの辺が良かったんだな」と思っていただければ幸いです。

『ゾンビランドサガ・リベンジ』12話「REVENGE」

アイドルアニメのライブシーンは「己との戦い」なのでバトルアクションの文脈だと思っているのですが、『ゾンビランドサガ・リベンジ』12話で披露された「REVENGE」は、「過酷な運命でも、不条理な現実でも、諦めずに命を賭して挑むことに価値がある」という力強いメッセージに溢れていて、『ゾンビランドサガ・リベンジ』の中でも一番好きでしたね。
またこの楽曲自体は一話でも披露されているのですが、1話は「フランシュシュとしての反撃の狼煙」としての文脈なのに対し、12話だと「佐賀を愛する者達の、佐賀を諦めない意思」に変化している点も大事だと思います。
今年も運命や現実に振り回された一年だったので、特に刺さりました。


『ウマ娘プリティーダービー』8話「ライスシャワー対メジロマックイーン」

「今年ヒットした作品は?」
そう聞かれたら「『ウマ娘プリティーダービー』は外せないでしょう」と答えているのですが、そんな『ウマ娘プリティーダービー』の中でも一番好きだったのがライスシャワー対メジロマックイーン。
93年天皇賞春をモチーフにした戦いなのですが、得体のしれない雰囲気を漂わせていたライスシャワーが自分はヒールではなくヒーローだと、ミホノブルボンの言葉に応えて加速し、マックイーンと一着を競う戦いを繰り広げる展開は「感情の乗せ方」とか「ライスシャワーの物語」とか、様々なものが噛み合っていて素晴らしかったです。
元々『ウマ娘プリティーダービー』は、特に『2nd season』は「史実にどう肉付けするのか」「どんな感情を通していくのか」という点で色々勉強になったのですが、ライスシャワー周りは全部よかったですね。

『ラブライブ!スーパースター!!』10話「ノンフィクション!!」

今年は『ラブライブ!スーパースター!!』が本格的に始動した年で、7月からはアニメが放送開始したりと「次の9年」に動き出した事を強く感じる一年でしたが、そんな『ラブライブ!スーパースター!!』の中でも10話の「ノンフィクション!!」は一番気に入ってますね。
「平安名すみれが初めてセンターを努めた」という設定のCGライブなのですが、このCGライブでやっているようなコケティッシュな表情と、こちらを魅了するかのようなダンスって地味にやってなかったと思うんですよ。「セクシー」はやってますけど、ここまでのものはなかった。
そこに挑戦してきたのも面白いところなんですが、そんな中で一人だけティアラを戴いている平安名すみれのプリンセス感。選ばれるべくして選ばれた主役って雰囲気は、彼女の物語において一番「見たい」と思えるものですし、それをステージ構成や衣装などの観点から見ても滅茶苦茶面白かった。
「ここまでしてあげたい」という京極尚彦監督を含めたチームの意思の統一され具合も凄くて、やっぱりこの作品ではこれが一番!ですね。

『ワッチャプリマジ!』9話「こんな世界に告ぐ」

『ワッチャプリマジ!』は悩むんですが、9話の「こんな世界に告ぐ」は文句なしに良かったですね。
プリマジオタクだけど、人見知りで自分から一歩を踏み出すことが出来ない心愛れもんが、自分を慕ってくれる後輩や心配してくれるまつり、そして自分は損をするのに「出なくてもいい」と言ってくれるきゃろんに感謝を伝えるためにデビューする。
その時に使用されたのが「こんな世界に告ぐ」なんですが、「こ、こうくるかぁ、このコンテンツ!!」に溢れていて!久しぶりにガツンと殴られたような衝撃を受けたので書いておきます。

公式が上げてくれてるの、いいですね。

『劇場版レヴュースタァライト』

今年一番好きだったのは『劇場版レヴュースタァライト』ですね。
本編時間の七割ぐらいはアクションシーンみたいな作品で、学校卒業を間近に控えた舞台少女達が各々の進路と向き合い、後悔に決着をつけるべく「レヴュー」を始める。
それぞれのレヴューが「一人一人の舞台少女達の物語のクライマックス」になっており、順番に「舞台少女」から卒業して「舞台人」になっていくのは「卒業式」としても見応えたっぷりでとても面白かったです。
その中でも特に良かったのは、本作のポジションゼロに設定された愛城華恋なんですが、何が良いかって彼女は一人だけ「舞台少女」ですらないので「一人の人間としてどう生きていくか」という話になっていることですね。
TVシリーズや『ロンドロンドロンド』、そして本作を見ても分かるように愛城華恋の「今まで」は全て「神楽ひかりと再会するため」に捧げられているので、それが果たされてしまった今作の愛城華恋って文字通り「何もない」。舞台少女ですらなく、人間としても空っぽの存在なんですね。
そんな愛城華恋が「神楽ひかりとの再会に全てを捧げた自分」を終わらせ、アタシ再生産して「舞台少女」「人間・愛城華恋」に生まれ変わる流れは、イカれたセンスの映像と相成って「完結編」に相応しいものだったと思います。

結びに

今年はどちらかといえばゲームと読書に注力していたので、アニメはそこそこに見るぐらいになっていたのですが、色々と面白いものが見れた一年でしたね。
全く期待してなかった『ゴジラS.P.』が、想定よりも怪獣映画していたので見てよかったですし、現在放送中だと『吸血鬼すぐ死ぬ』も豪華な声優陣が作品の魅力を引き出してくれていて凄く良かったですね。
来年は『アイカツプラネット!』の映画もあるし、『うたわれるもの』のアニメ化も決まったので、無理のない範囲で視聴していきたいですし、面白かった点についてはnote辺りで書いていきたいですね。

なお余談ですが、「細かい事はさておいて、バチバチに決まってる映像」ということで、『Fate/Grand Order -神聖円卓領域キャメロット- 後編 Paladin; Agateram』を上げておきます。
前編はお世辞にも「良い」とは言えない作品でしたが、後編は「英霊の戦い」というものを映像で教えてくれるので機会があれば見てください、ということで。



プリズムの煌めきを広めるためによろしくお願いします。