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てぃくる 839 とんでもない罠がある

 日常にはいっぱい罠が潜んでいる。
 その罠は我々のすぐ隣に位置していながら、ちっとも罠らしくはない。
 我々は彼らを味方だとは思っていないが、厄介な敵だとも思っていないのだ。

 どこにでもあり、どこにでもいて、何食わぬ顔をしている。
 それでありながら、とんでもない罠を仕掛けている。

際限なくひっつくし!

痛いし!

取れないし!


 つうことで。こんな罠は勘弁してほしいというのがこのササクサ
 センダングサの仲間やヌスビトハギ、チヂミザサ、イノコヅチ類など、厄介なひっつきむしはいっぱいありますが、群を抜いて厄介なのがこいつです。何が厄介って。存在が地味すぎて、そこにあるということがぱっと見ではわからないんですよ。

 で、うっかりこやつの薮に突っ込むとえらいことになります。
 センダングサのトゲほど硬くはありませんが、芒の先端がとげとげになっていて、容赦無く刺さります。数は多い、痛い。そして……。

 トゲの部分が服に残って、取れないんです。ほんまに困るわ。


毬栗を言葉の棘と共に焼き

(2021-10-02)


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