外来植物の侵入を人が手伝ってない?

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 道端に広がるアメリカハマグルマ。きれいな黄色い花が咲きます。
 しかし、外来生物法で要注意外来生物に指定された。世界の侵略的外来種ワースト100の植物。(国立環境研究所の「侵入生物データベース」より

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 茎は匍匐して葉の付け根から根を出して伸びて行きます。
 これが実にたくましくて、茎を引っ張って引っこ抜いても、根の部分が残っていると簡単に再生します。
 庭などのグランドカバーとして利用されたようですが、引っこ抜いて投げておいても、草刈り機で刈り込んでも、再生してしまいます。

 昨年から奄美市の事業として、市内の外来植物駆除事業で調査・作業に携わっていたのですが、あることに気づきました。

 たくましいと思ったアメリカハマグルマも、元々、島の環境で色んな植物が混在している場所には入り込めていないのです。
 1枚目の写真をあらためて見て下さい。道路の端にはびこっているアメリカハマグルマですがその奥のススキなどが群落しているところには入っていっていません。
 これは山際でも同様で、木々が生い茂って、シダなどの下草が密集しているところには入っていません。

 では、どういうところにアメリカハマグルマが生い茂っているのだろうと見てみると、人の手によって草刈りされている場所ばかりなのです。
 作業の方法を単に上辺を刈り取るのではなくて、土を掘り返して、根まで取り去ると、ある程度の期間は生えてきませんが、それでもしばらく立つと侵入してきます。

 つまり、人間が外来種の侵入する、外来種が優位になる場所を作ってあげてるようです。
 これはアメリカハマグルマに限らず、ムラサキカッコウアザミやセイタカアワダチソウも同様です。

 草刈り機でチャチャッと伐採するだけでなく、もう少し考えて、駆除方法を考えないといけないでしょうね。

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