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徘徊するその先には16 女流リーグを牌効率で勝ち上がれ!

第18期女流桜花Bリーグ(24名)
昇級 3名
入れ替え戦 3名
降級 6名

女流リーグが開幕した。

開幕3日前、Eリーグで最下位を爆走中の私は、不安で震えていた。
Bリーグと言えど、タイトルホルダーがゴロゴロいるし、鳳凰位戦でAリーグの人だっている。

とてもじゃないけど、勝てる気がしない……。

私はアドバイスを求めに、夫の所に行った。

「父さん、女流リーグが始まるよ!強い人いっぱいいるから怖いよ!」

「うむ」と夫は頷いてから、熱い口調で言った。

「雀荘に行け!月200回打て!とにかくひたすらに麻雀を打て!」

忘れてた。この人、同じことしか言わない。バカの一つ覚えみたいに、これしか言わない。

普通に考えて、働きながら月200回も打てるワケねーだろ!
確かにあんたはクリアしてるかもしれないけど、こっちはそこまでの雀バカじゃねーんだよ!麻雀に命賭けられねーんだよ!

とにかく、女流リーグまであと3日しかない。
雀荘に行く必要性はわかっているけど、仕事後に行くのは、体力的に無理!

でも何かしないと、ヤバい!どうしよう!

そんな私に天啓。
そうだ、本で勉強しよう!
前に買ったけど放置してしまったこの本で、ちゃんと勉強しよう!
300問あるから1日100問解いてやる~~!!

というワケで、頑張った。

さて、この付箋だらけの本を、あなたは「努力の証」と高評価するだろうか?
それとも、「ちょっと待って。プロなのに、間違えてしまったりわからなかった問題がこんなにあるの?」とツッコミたくなるか……

まぁ、私はどう思われても気にしない。

とにかく、私はノルマを達成した。
女流桜花の為に今の自分に出来ることを精一杯頑張った!そういう気持ちで、開幕戦に挑んだのだった。


1節目

同卓:K氏、T氏、M氏

1回戦

東2局で、T氏にダマテンの東メンホンドラ1(8000点)に放銃してしまった。
染め手系は捨て牌が特徴的になるので、放銃してしまうと「しまった」という気持ちになってしまう。
でも、この日は全く動揺しなかったので、今日はちゃんと戦える、と思った。

この後、西家でこの形。

いつもの私なら、ここは8ソーを切る。
しかし、牌効率を勉強した私は4ソーツモ切りを選択した。
何故なら、8ソーを切ると、7ソー引きでドラを切ることになってしまうからだ。
確かにテンパイチャンスは少ない。ソーズでのテンパイ牌は5ソーと7ソーの2種類しかない。
しかし、ドラを引いた時に変わる。もう1枚4ソーを切れば、3679待ちの手広い上に打点も高いイーシャンテンに取れるのだ。(なんかウザクさんっぽい解説じゃない?)

先にピンズの面子が出来たので、4ソーを切り、カン7ソーのテンパイに取る。
そこに、9ソー引き!
8切って、3ー6ソーに待ち替え!

自身で4ソー2枚切っている状態での3ソー待ちは、まさしく絶好♡

5200の加点に成功したのだった (^▽^)/

こうして原点まで復帰するが、ラス前にT氏に隠しドラ3の7700に放銃 ( ;∀;)
(ちなみにこの日はT氏に満貫クラスを何度も放銃するという、水越-天音ラインが出来上がってしまっていた…)

しかし、オーラス、配牌でいきなりドラアンコ、發トイツの手が入る。
1枚目の發は、ヤル気だしまくりでポン!!

さぁ、ここから何を切るか?
手牌はバラバラで、面子候補はかなり不足している。

普段の私なら、ここで2ピンを切ってピンズのリャンメンを固定する。
でも、3ピン切りを選択した。リャンピンを頭に固定し、マンズのくっつきと、西や南の重なりを求めることにした。

結果、2ピンと西のシャンポンでテンパイ。

3ピンが3枚切れなので2ピンが良い待ちになり、8000の出アガリに成功。浮きの3着で終えることが出来た。

ただ、後で振り返ってみたけど、やっぱ2ピン切りの方が牌効率的には正解っぽかったな……

3着 +2.4


2回戦

東2局。ドラは9ソー。

ホンイツに行かずに、このイーシャンテン。
ドラの9ソーが2枚切れで、カン8ソーは狙い目に見えた。
安全牌を持たず、ピンズを厚く持った。125ピンはポン、3ピンはチーと、完璧な構えである。

そして2ポンし8ソーでロンと、今風っぽい打ち方で2600をゲットしたのだった♪

2着 +4.1


3回戦 

前半戦は苦しい展開だったけど、南場に入り、わずか2順でこのテンパイ。

ドラもあるし、打点的に悪くは無いのだが、もう少し欲張りたいと思ってダマテンを選択。
ドラ重なりや、九引きや13ソー重なりで三暗刻変化を見る。
8巡目にようやく1ソーが重なり、待望のツモり三暗刻になったのでリーチを打つ。
そして1ソーをツモって、2000・4000!
原点近くまで点棒を取り返すことが出来たのだった。

3着 -5.3


4回戦

間違いだらけの牌効率だが、普段より良い打牌選択が出来ているからか、いつもよりテンパイが多かった気がする。先制テンパイ取る機会が多く、順調に点棒をゲットしていった。

オーラス、西家。私はトップ目の状態。

和了出来れば良いので、ドラはいらない。
場況的にソーズが上から下まで良い感じだった。
ソーズで2面子1雀頭作ることにして、ピンズは早々に見切ることにして、6ピンからの切り出し。
西ポンした後はピンズを落としてサクっとテンパイ。すぐに1000点を出アガリ出来たのだった。

トップ +16.7


1節目成績:+17.9ポイント
順位:8位(24名中)

開幕戦は楽しみでもあったが、「また1期で落とされるんじゃ……」と不安も大きかったので、1節目にプラス出来たのは大きい。
昇級は3名だけなので厳しいが、入れ替え戦進出を目標に、2節目以降もプラス出来ればなぁと思う。


2節目


2節目開始直前に、この記事を書いた。

麻雀プロから看護師になったがやはり未練タラタラで……|水越京子

ぶっちゃけた話、私は文章でバズるのはこれが初めてではないし、全く違う名義だが、創作のお仕事もしていたりする。

でも、麻雀界で私の文章がバズることなんてないと思っていたので、凄く嬉しかった……。
大好きな麻雀界で、やっと居場所を見付けられたような気がした。

と、こんな風に落ち着いた雰囲気で当時のことを振り返っているが、実際は「ツイッターのフォロー通知が止まらない!」「なんか私、素敵な人だと思われているっぽい!そんなの困る!」とアワアワしまくっていたりする。

そして、女流リーグの日程をろくに確認しないまま、翌日の6月17日に、私は会場に向かった。

朝食を採る為に、道場の下にあるコメダ珈琲に入り、「カフェオレと山食パン」をオーダーした。
しかし来たのは……豆乳オーレとローブパン。
私の言い方が悪かったのだろうか……。あちらのミスなのだろうか……。
どちらにしても、自分が注文したつもりのと違うモノがやってきたら、指摘すれば交換とかしてくれると思う。
しかし、これらが廃棄になってしまうかもしれないと思うと勿体ないし、豆乳オーレもローブパンも好きなので、私は何も言わずに食べることにした。

今思えば、違うテーブルのオーダー品だったのかもしれない。やはり指摘した方が良かったのか?

食べながら、何だか歯車がかみ合わない日だなぁ……と暗い気持ちになる。

それからおもむろにツイッターを開いた。
すると何と同じ連盟の女の子が「今日は土曜出勤」というようなツイートをしているではないか!

あれ、この子、女流リーグ参加してないんだっけ?
……いや、してたよね。
日程間違えてるのかな!?ヤバくない?

いや、間違えてるのは私じゃね??

そうしておそるおそる公式情報を確認すると、6月18日(日)だったことが判明した。

うわ………。明日も準備して、巣鴨まで行かなきゃいけないなんて……。

一気に虚無になった。

虚ろな視線で窓の外を眺めながら、豆乳オレを飲み、ローブパンを咀嚼する。やはりコメダの餡ペーストはミルク系の飲み物が合うなと、ぼんやり思った。

それにしても、昨日は「明日は女流リーグ!」と記事に書き、今日も「これから女流リーグです!」とツイートしたのに、誰も指摘してくれないなんて、ちょっと東京砂漠過ぎませんか!?親切じゃない人多過ぎませんか? ( ;∀;)

と思ったら、黒沢プロが教えてくれていたことが判明 m(__)m (でも、通知が仕事してくれなくて気付かなかった……)
黒沢さん、やっぱ女神だ…

そんな感じで家に帰り、自分の認知機能の低下に激しく鬱になったけど、翌日は元気にリーグ戦会場に行った。

そしたら北野プロに話しかけられた。
「実は私も間違えて、昨日、巣鴨まで行っちゃったんだ」
とのこと!

なんだ~!
東大卒の北野さんとおそろで間違えちゃうなら、安心だね♪
と心が軽くなったのだった。


同卓 K氏、T氏、M氏

1回戦
東1局、初っ端から親リー入り、南家が追っかけて、同順に私もテンパイという鬼熱な展開に!

三色目は無くなったが打点は十分!うおりゃっ!とリーチ合戦に参戦!
すぐに2ソーを捕らえて7700+リー棒3本と、幸先の良いスタートを切る!

次局、南家。サクサクとメンホンをテンパイ。

ドラも切ったのでマンズは警戒されていたが、四マン2枚切れで、三マンは良い待ちだった♪
三マン出アガリで、連続で大きく加点する!

その後も順調で、55000点の一人浮きトップを決めることが出来た!

トップ +37.0


2回戦

25000点持ちくらいで南入。
ドラが5ピンなのに、早くに6ピンがどんどん切られてしまい、全体的に異様な捨て牌となっていた。
字牌も切りにくくなり、チートイツで手を進めたら、ドラが重なってテンパイ。6400点をあがって原点ちょい越え。
その後も浮きをキープしたままフィニッシュすることが出来た!

3着 +8.5


3回戦

切り順間違えて、5200に放銃という場面があった。
後悔の無い打牌選択での放銃は納得だが、やっちゃったなぁ……からの「思ったよりも高い手に放銃」って、けっこうメンタルに来るよね……。

3着 -9.0


4回戦

T氏が強い。

3900オールとかツモリまくり、あっという間に点棒が減らされてしまう。

でも、南1あたりで、チャンス手が入った。

これはウホっ!となる配牌

配牌でマンズが三面張。ドラもある。
これは3面張でリーチを打つか、タンヤオ確定にしていきたい所!!
そしてドラが重なり、最っ高形でリーチ!!

正義と三面張は勝つ!七マンツモって2000・4000!

そしてオーラス。ラス目のM氏が粘り、T氏以外は全員が25000点持ちという、非常に緊迫したラス争いとなってしまった。

T氏は役牌を仕掛け、テンパイ気配濃厚。
私は七マンをチーして前に出てみたけど、4ピンは切れない。
1000点だって放銃したくない!!だって打てばラスだからっっ!!

安全そうな7ソーの対子落としをして、シャンテン戻し。

その後、上家より5ピンが出てチー。テンパイにたどり着くが、次順、上家よりリーチが入る!
ど、どうしよう。現物の25ピンだけど、出るのか?
いや~、でも危ない牌引いたら、スジの8ピン対子落としか!

と思っている間に、リーチ者が4ピンを掴み、T 氏に放銃。
ラッキーなことに、私は2着で終えることが出来た。
あそこでテンパイ取ってたらラスは私なのかなぁと胸を撫で下ろしながらも、後でリーチ者がドラアンコのカン8ピン待ちだったことを知り、麻雀って本当に、運命の一牌が先に来るか後に来るかの世界だなぁ、としみじみ感じた。

2着 -5.4


2節目結果 +31.1
トータル +49.0
7位→3位(24名中)

え?3位とびっくりしてしまった。Aリーグ確定昇級のボーダーだからだ。
まぁでも、2位以下は団子状態になっているので、上位にいる実感はあまり無いのも当然か。
昇級出来るかはわからないけど、降級は無さそうだと思ったので、かなり安心。来節も頑張ろう!


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