ルート四分の一

黄昏が降りるころ

私は　空を見ている

透き通った空を見ている


サンファンヴァウティスタ

遠い昔の　船の名前

たくさんの夢を乗せた虹の国にある

枯れることのない泉から

湧き上がる夢の名前



昔　異国が遠い遠い夢の国だった頃

夢見た人々が

初めての命がけの旅立ちをした

夢の象徴



ルートを変えて

まだ　二分の一を過ぎたところ

私の行きたいところは

透き通った空の下

黄昏時でも濁っていない

曇りなき　世の果てまで




舟に夢を見た人々

舟の先の夢を見た人々

現実の夢は

泡と消えても

夢を見たことは

忘れない



ルート二分の一

ルート三分の一

ルート四分の一


残りが少なければ少ないほど

方向転換に　意味がある


さぁ　行こう

透き通った空の下へ

黄昏時のルート四分の一

宵闇迫る　ルート五分の一へ