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ホーリーナイト(ちょっと不条理#2)

ヤンママ・・・若いお母さん
ギャルママ・・・若い・・・・お母さん

 

結婚する歳が法律で決められてなかった頃のこと
女も男も 幼くして嫁いだり 妻を娶ったりすることが あたりまえだった。

幼児の時に親元を離れ 遠い国に嫁ぎ 夫と決められた人と 本当に夫婦になるまで時間がかかることも ままあった。

さらに、妻になるべくして嫁いだにもかかわらず、夫となる人は自分より先に側室に子をはらませることなど 日常茶飯事であった。

それも これも 男が偉く 女の身分が低かった頃のこと。

さらに 男の子は体が弱く育たなかったため 圧倒的に女の数が多かった。

時は移り 

男はちまたに あふれている。

女の数が男より ずっと減り さらに男女平等となったからだ。

女たちは男同様の仕事をこなし 子供を産まない女も増えた。

未来


「私たちに子供が生まれたわ」


「まぁ かわいい。あなたに似てるんじゃないかしら」


「いいえ、あなたにだって 似てるわ」


・・・・・・・・「おやおや、もう親バカですか」

「だって、先生。可愛いんですもの。ねぇ」

もう一人の女がうなずく。

「まだ、試験管の中。つまり、羊水の中と同じ。あと7ヶ月 待ってください」


「わかってます。でも、私と彼女のDNAを受け継ぐ、間違いない私たちの子供でしょ」


医師は微笑みながら 二人の女を交互に見た。


試験管に並べられた 試験管ベビーは、クローン技術の発達により、子供の無い夫婦に二人のDNAを取り込んで、人間を作り出せるに至った。

・・・・隣の試験官は、そう、昨日来た二人の男たちの子供だったな。

少子化対策の秘策はクローンにあり


そう、唱えた学説が、法律で認められたのは いつだったか。


もう、少子化におびえることは無い。


子供は どんどん 生まれてくるのだから。

ありがとうございましたm(__)m

ホーリーナイト(ちょっと不条理#2)

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