![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/61759245/rectangle_large_type_2_963f54510594870f9b11f2ab03f54b83.jpg?width=1200)
カオル #13
あれから ひと月あまり。
「き・・・金髪ちゃん、学校はどうしたの?」
カオルが泡食いながら言うと
「いつものさぼりで~~す。」
と 柚季がおどけた。
そしてカオルの腕を組むと
「やったー!運命の女神がほほえんでくれたぁ~!」
と カオルに向かってニッコリ笑った。
「今日ね、なんとなく学校行きたくなくってさ、
あんまりこのへんで買い物しないんだけど
なんか来てみたくなっちゃって。
もう、最高!」
カオルは柚季と顔を合わせないように斜めをむきながら、
どうしたらよいか困っていた。
柚季は これ以上ないくらいのハイテンションで
「約束覚えてる?」
と カオルの顔をのぞきこんでくる。
「あぁ、覚えてるよ。」
ここまできて とぼけるわけにはいかないだろう。
「うれし~!今日は記念すべき日になるのね、
最高のラッキーデイだわ。」
最低のアンラッキーデイだ。
カオルは柚季に引きずられるように
小さなホテルの一室にいた。
二人でベッドに腰掛け、
あいかわらず柚季は目を輝がやかせて寄り添っている。
「ホテルって初めて来た。
ねぇ、普通のホテルとどこが違うの?」
そう言われても答えられない。
カオルは黙って、くるりと部屋を見回した。
「カオルさんは何回くらい、ホテルに来たことあるの?」
「え・・・何回って言われても・・・。」
「あ、そうだよね。数えきれないよね。」
柚季は立ち上がると、部屋中を探検し始めた。
ありがとうございました(・´з`・)
カオル#14へ続く
カオル#13
過去作品・メルマガ・マインドブロックバスター
HP/リザストはこちらから
最新作「駒草ーコマクサー」
弟が最後に見たかもしれない光景を見たいんですよ
カオル#14こちらから
https://note.com/mizukiasuka/n/ncafa9e388c6c
もしよろしければ、サポートしていただけると嬉しいです。いつも最後までお読みいただき、ありがとうございますm(__)m(*^_^*)