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カオル #13

あれから ひと月あまり。

「き・・・金髪ちゃん、学校はどうしたの?」

カオルが泡食いながら言うと

「いつものさぼりで~~す。」

と 柚季がおどけた。

そしてカオルの腕を組むと

「やったー!運命の女神がほほえんでくれたぁ~!」

と カオルに向かってニッコリ笑った。

「今日ね、なんとなく学校行きたくなくってさ、

あんまりこのへんで買い物しないんだけど

なんか来てみたくなっちゃって。

もう、最高!」

カオルは柚季と顔を合わせないように斜めをむきながら、

どうしたらよいか困っていた。

柚季は これ以上ないくらいのハイテンションで

「約束覚えてる?」

と カオルの顔をのぞきこんでくる。

「あぁ、覚えてるよ。」

ここまできて とぼけるわけにはいかないだろう。

「うれし~!今日は記念すべき日になるのね、

最高のラッキーデイだわ。」

最低のアンラッキーデイだ。

カオルは柚季に引きずられるように

小さなホテルの一室にいた。

二人でベッドに腰掛け、

あいかわらず柚季は目を輝がやかせて寄り添っている。

「ホテルって初めて来た。

ねぇ、普通のホテルとどこが違うの?」

そう言われても答えられない。

カオルは黙って、くるりと部屋を見回した。

「カオルさんは何回くらい、ホテルに来たことあるの?」

「え・・・何回って言われても・・・。」

「あ、そうだよね。数えきれないよね。」

柚季は立ち上がると、部屋中を探検し始めた。

ありがとうございました(・´з`・)

カオル#14へ続く

カオル#13

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カオル#14こちらから
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カオル#1最初から
https://note.com/mizukiasuka/n/nb8d33d9d576f

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