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「あきらめる」とは「あきらかにする」こと。

「あきらめる」とは「あきらかにする」こと。

昨年末に新たな試みとして行ったイベントBuddhism × ALIFEで学んだのが「あきらめる」とは「あきらかにする」という意味だということでした。

ダイエットをあきらめる、貯金をあきらめる、語学の勉強をあきらめる。

目標にむかって励んでいたけれど途中で断念する。「あきらめる」はネガティブな意味で使われることが多い言葉ですが、仏教用語が語源で「あきらかにする」とうのが本来の意味だそうです。

では、何をあきらかにするのか?

物事が思った通りに進まないときの原因を「明らかにする」のです。明らかにして受け入れ、執着しない。それが「あきらかにする=諦める」ということなのです。

ネガティブな意味だと思っていた「諦める」という言葉の新たな意味を知ると、これまでに諦めてきたことをなんだかポジティブに捉えることができるような気がしてきます。

たとえば、運動をすること。ここ数年ずっと「健康に過ごすために運動しないとなー」と思っているのですが、なかなか行動に踏み切れずに最近はなかばあきらめていました。

けれど、「運動をあきらめる」ことを「運動ができていない理由をあきらかにする」と言い換えてみるとどうでしょう。

思考停止にならずに、運動ができていない理由を考えることで改善につながっていく気がします。

運動をするためには時間が必要だけどその時間を作れていない。時間があるかないかは優先順位の問題。だから、運動の時間を作れないのは優先順位が単に低いということ。

そうなのです。運動よりも、仕事の時間とか、家族との時間とか。さらにはNetflixをみる時間とか、お酒を飲む時間とか、を優先しているのです。だから、Netflixとかお酒の時間の優先順位を下げ、運動の優先順位をあげればいいのです・・・と、解決策がみえてきます、、、よね。

諦めるとはあきらかにすること。この考えは、ALIFE研究における「新規性探索アルゴリズム」にも通じています。新規性探索アルゴリズムは、目的に囚われずにひたすら新しいことをするようにプログラムしたものです。すると、目標に向かって一直線に進むよりも、目標を達成するための近道になることが実験で示されています。

新しいことをする、と聞くとランダムに手当たり次第に試すことのように聞こえるかもしれませんが、決してそうではありません。過去に行ったことを蓄積し、過去と比べることで、はじめて新しいかどうかが分かります。つまり、新しいことをするとは過去をみつめてそれまでの行動を振り返ることでもあるのです。ここに、諦める(=明らかにする)に通じる点があります。過去の行動を「諦める」ことがその先につながるのです。

新年になるとたてたくなる「今年の抱負」。

そこで、今年の抱負は「諦める」ということにしたいと思います。

諦めることで原因を明確にし、執着しないことで次に進む。何事にも諦めるという姿勢を忘れずに一年過ごせますように。

本年もよろしくお願いいたします。
Felice anno nuovo! 



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