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横浜イングリッシュガーデンにある「禅」という名のバラが、一風変わっていて目を引く

横浜イングリッシュガーデンのバラは、ほとんどが西洋品種である。河合伸志氏が開発した「禅」という日本品種のバラが、一風変わっていて目を引く。紫に淡い橙色を合わせたような色合いの花が咲く。しかも、一本の木に薄い色から濃い色まで三、四種類の色違いバラが多数咲く。

品種「禅」のバラ

「まあ、珍しい。こんなバラ初めて見たわ」と、写真を撮っていた老婦人が言った。

「品種が禅なのね。どうりで、こんなに変化するのね」と一緒に来ていた人に言った。バラの花は、紫陽花のように変化はしない。私は何回も来ているので、そのことを知っている。
禅は鎌倉の建長寺で何回か試みたことがある。雑念が次から次へと浮かび、心象がその都度変化する。無心の境地になることはなかった。かの老婦人も、禅はまるで男心と秋の空のように、心象が変化することを知っているのであろうか。