スタツア新規の『うたプリ Repeat LOVE(リピラブ)』音也√感想

はじめに


いわゆる推しと呼んでいいだろう程に、ミリしらスタツア以来現在進行形で狂わされている一十木音也さんの√感想文です。

初めにうたプリゲームで駆け抜けたのが一十木音也の大恋愛√だったんですが、最初の感想は
「ブレーキ無しの退学RTA暴走機関車一十木音也の隣に、心配しながらだけど意外と肝座った春ちゃんが助手席に乗ってる。
プレイヤー私が叫びながらブレーキ必死で探してるうちに√終わってた。ナニコレ?こういうもの?」でしたね……まさかここまで沼るとは思わなかった。

キングダムとかでもっと早く出会いたかったって思いと、スタツアのMCパートで背中を向けていると思ったらくるっと振り返ってニパー!って笑ってくれるところで完璧に堕ちたと思ってるから、今じゃないとここまで君にハマってなかったよねって思いの狭間にいます。
3/18(土)のリニューアル後最初の土曜とかいう大混雑確定日にメイト池袋本店にぬいスが入荷されたって聞いて、30分以上レジに並んだよ。最近探偵服が届いてお着換えしてもらったんだけど、可愛すぎてキュートアグレッション引き起こしかけてる、助けてくれ。

リピラブ本編 感想(スタリ他メンバーのネタバレあり)

以下リピラブ本編テキストや展開のネタバレだらけです。リピラブはとりあえず大恋愛√を全員一通り見て、W1から√周回に戻るような流れでのプレイをしています。
また他メンバーの各√もネタバレを並べた上で対比したりしていますので、そちらにもご留意の上でお読みください。








4月

林檎ちゃんが「アイドルには運が大事だよ」って語ってくれるだけあって、10月の講堂でのライブも抽選だったり運要素がその後もガンガン回収されるのがとても好きです。
初見の時、√ごとに全シナリオが違うことにとても驚いた記憶があります。だからこそ先生達がわざわざ触れたことは、その人の√のポイントとして語られるんだよ。ひえ……伏線回収どうなってんだ……シナリオ担当者様、今更とか全っっ然思わないんで個人名公開してくださったりしません?

無理でも無茶でも泣いているよりは笑ったほうがいい。
笑って乗り切らなきゃやっていけないんだ。
そうやって、ちょっとずつでも笑顔を取り戻さなきゃ、ずっと辛いままだから。

メモリアル:アクセサリー

私は音也の笑顔の哲学が大好きなんだ……個人的に笑うことはとても大事だと思ってるので、つい刺さっちゃったっていうのが近いかもしれない。


5月

なんか突然バイオハザード4のレオンくんが大岩に追いかけられるアレみたいな描写が出てきて、凄く面白かった。

第7回地獄のアイドル強化実習の7の部分は4月のくじのラッキーセブンや、デフォルトネーム七海の名前意識してるんじゃないかなーと思ってます。アニメでも「七海ーーー!!!」のイメージめちゃくちゃあるもん(友達が横で見ていた朧げな記憶)

「七海!ちょっと大変だと思うけど、一緒に頑張ってくれる?」って、めちゃくちゃ『一十木音也』ぽくないですか?アイドルだ、めっちゃアイドルしてるって思ったんですよねここ読んだ時。
後述するけど、本当に甘えるのが上手いね。
バックハグまで至るの早すぎんだろ、同室は約半年後なんですが!?その巧みさはバックボーンを考えると、胸が苦しくなるんだけどねえ……

6月

一ノ瀬トキヤにミーハー心出すと好感度一切上がらないところ、めちゃくちゃ好きなんですよね。プロ意識高いのが選択肢から見てとれるの、最高じゃないですか?

音也にはなんかよく手を繋がれたり、ボディータッチ多いなと思ったのがこの月でした。
ところで、発声の選択肢のあれはなんですか??ちょっと……は???って声が出た。七海~~~頼む危機感持ってくれ!!!お姉さんあなたの首に巻き付いて七海のカメラを通して世界を見てるんだ。
不安になるよ、もうちょっとでいいから保身につとめてくれないか……

7月

うたプリくんははなーーんで四ノ宮那月にこんな……とんでもな要素抱えさせたんだ……スタツアでニコニコほんわか歌のサイボーグお兄さんなのはわかってたけどさ?ナニコレ……???

ちゃんと彼の√でこのとんでも要素を回収し切るのが凄いよ……もう1人の彼はイニシャルがSで、イニシャルNと磁石みたいに対になってるのが本当にオシャレだし、背中を支えてくれるだけあって2人とも月の字を持ってたりと、ソロ曲のタイトルが一番好きな人です。

話を音也に戻すと、ここで七海が溺れかけるっていう事件が起こるのも、9月のとんでも身体測定にかかってきそうだなーと思いました。
夏以降、七海がいなくなったらどうする?自分以外とペアになったらどうする?をずっと問いかけられてる印象があります。ちゃんと暴走機関車の燃料はこの辺からも詰まれ続けてるんだな〜面白いなあ。

8月

トキヤさん、大人気音楽制作チームの最新CDの譜面を「偶然」手に入れたんですね~~~へえ~~~~~^^になってました。
正直大分序盤から察してしまった部分はありつつ、いやでもまっさかそんなことないkホンマや!!!をトキヤ√で体験しましたよ。

観覧車で春ちゃんが自分から初めてスキンシップに応えるようなシーンがあって、良かったねえ!!になった。でも開示される情報が超重いんだよ……よくねえ……

この情報開示が早乙女キングダムっていう場でされるのが面白いポイントだと思っておりまして。
トキヤ√でトキヤが自らHAYATOの話をする時って、大体トキヤの自室なんですよね。8月に熱出した時も11月に具体的に詳細を伝える時も自室に招いてて、『すずめの戸締まり』で互いの自室に招いて自分のパーソナリティを開示する流れに凄く似てるなって感じました。

これらを受けたメタ的な視点なんだけど、音也が早乙女キングダムの観覧車で自分の出自を開示してる時点で……シャイニング早乙女が介入してきそうなパーソナリティ持ちだってことが暗示されてる気がして、怖かったです。

オタク特有の深読みなだけかもなんだけど、ここまで考えられてる気がするんだよな伏線の張り方本当凄いよ!?
シナリオ担当誰だ→クレイ・シーゴットってなんだ→2010年で更新が停滞してる古のホームページに飛ぶ→所属ライターの名前も開示されてないもんだから、ほとんど何も追えなくて泣いてます。

閑話休題。音也にフォーカスした話に戻しますね。私は名前フェチなんですが、一十木音也さんの名字のど真ん中にクロスが輝いてるところが大好きなんだなあ。ロザリオ、大事にしてくれ。
いっときという音から一時とも書けて、”人生全部を歌にして”や、”キス(少しの時間って意味で一時とも捉えられそう)より凄い音楽を君に(音楽って形にする、ってことで音也)”もこじつけられるところも好きで。
何ならトキヤも巻き込んで名前考察出来るのも凄いよ。音也のシンメが「(一十木音也と同じ音)の背」っていう名前なの、名前フェチには堪んねえなってキャッキャしてます。

9月

初見であまりの突拍子の無さに、???となる月でした。1月のシナリオを読んで、初めてこの月の内容を理解できた気がします。なぜかこの月、他の人の√回収してく方が解像度上がるんだよなあ。聖川さん√の1月とか。

あと特に翔くん、神宮寺さんの赤がメンバーカラーに使われてる組。私はうたプリくんの赤色は命の色だと思ってるので、ウルトラブラストの演出込みでこの色はメラメラ燃える炎として生命力の象徴だと思ってます。

そして友ちゃん大好きになった。サッパリしてて友達想いで格好いい女の子だよな惚れるぜ。
神宮寺√通った時には4月からイケメンぶりを発揮しきってたし(友ちゃんが)、セシル√ではあまりの急展開からのさらっと退場で本当に嘆きました。
いやセシルさんは何も悪くないし七海と同室で生活させる為っていうのはわかってるんですよ。
なんだけど、6人と春ちゃんの恋愛模様を見守ってきてくれた友ちゃんも好きになるじゃんか!!!あっさり退場させるな!!!

10月

「大丈夫。大丈夫。元気、元気
春歌。今すげー寂しそうな顔してた。だから、俺の元気をおすそ分け。……どう?ちょっとは元気出た?」

猪突猛進な印象が強かったので、正直ここまで聡いとは思わなかったなと少し驚いたシーンでした。
大分解像度が上がってきた今となっては、成育環境から見ても自分の抱える寂しさに向き合うしかなかった人だと思ってるので、そりゃあ七海の寂しさにもフォーカス当てやすいカメラの持ち主ではあるなって思うんだけどさ。

この真逆で春ちゃんの寂しさにギリギリまで気づかなかったのがトキヤなの、対比として憎い演出だなと思ってます。彼は幼少期から芸能界に足を踏み入れていたこともあり、そういった自分のネガティブな感情を甘えとして切り捨て敢えて目を向けてこなかった人生だと見受けられるので。
自分が抱える寂しさに対する向き合い方が真逆だから、七海に対する対応の速度もそりゃあ真逆になるよなあ。

彼らに加味して考えられそうなのが神宮司レンなんですよ。
しかもスタリの中では誰よりも聡いのに、トキヤよりも取返しがつかないギリッギリまで春ちゃんのその感情に向き合い切れないところが拗らせ具合を物語ってると思う。プレイ中ずーっとめちゃくちゃ苦しかった。本当に七海春歌に出会えて良かったね……

余談ですが、初見で「人という字を書く」を選択した時に改めてうわーーーー乙女ゲームしてるすーーげえーーーってなりました。やめてくれ俺に効く。

音と光がくるくると飛び交って、お客さんの手拍子や、時折入る合いの手。

それら全部が、ひとつの絵みたいに綺麗に重なって、空間を作っていく。

すごい……ライブってこんなにすごいものなんだ……

byアイドルのパフォーマンスの言語化が世界一上手い天才作曲家

七海春歌っていう天才作曲家のカメラ、瞳を通して、彼のパフォーマンスの表現を見られて本当に良かった!!!!!って大歓喜した。ライブ会場の現地っていうあの幸福に溢れた空間は、紛れもなく会場にいる全員が作り上げた一つの芸術作品なんですね。
この描写が、さらっとおんぷくんが量産できる絵心持ちのパフォの表現に使われるところが良いなって思ってます。

あと、「目は閉じないで」って言うところ最初はえっちだね???で終わってたんですけど、トキヤ√通って仕掛けに気付いたから言えるよ。
うたプリはめちゃくちゃ目の話される。目を合わせたらプリンス達と春ちゃんが上手くいくってことだし、照れ以外の理由で目を逸らしたら大体ろくなことにならない。
『愛故に…』が学園長室にどでかく掲示されてるのは伊達じゃないから、目(eye)は超重要ワードなんですよ!!!!!

参考までに、自分用も兼ねて歌詞載せときます。

TRUST☆MY DREAM→ビビッと Searching eyes、俺の瞳を見て
騎士のkissは雪より優しく→愛しい瞳に吸い込まれてく
サザンクロス恋唄→君の瞳に吸い込まれたよ
BELIEVE☆MY VOICE→私の瞳に映るのは
悪魔のkissは炎より激しく→そんなに疑いの目で見るなら

目に言及してる歌詞


リピラブソロ曲は5/7に目に関係する歌詞があるみたいです。まあまあ多いですよねこれ。逆に歌詞に反映されてない翔くんとセシルさんは、自我をある程度既に確立してたってことでしょうか(邪推)。
このライブが音也にとってものすごく特別で生き甲斐を感じた時間だったと思うんだ。「TRUST☆MY DREAM」でも"一小節で恋に落ちたよ"って言ってくれるけど、それくらい七海の紡ぐ音楽がストレートに好きなんだなあ。
個人的に、恋愛を含め他人への愛の話をするなら自己愛の話も欠かせないと思っていて。リピラブは結構その自己愛やアイデンティティの確立、つまり自己確立の話をよくしているように見えます。
そしてeyeの話をしてる時は大体I(自己確立とか自己表現とか)の話もしてて、愛の話も同列にしているんじゃないかなーと。  

ちょっとここでセシルさん√から引用しておきたい箇所がありまして。

けれど、父は母の瞳の輝きその強さと気高さに惹かれ、怪我をしていた母を、自ら献身的に看護したのだそうです。

セシルメモリアル:ワタシの母

多分愛島琴美関係でもeye関係はキーワードな気がするんだよなーと思って探ったら、ミューズは早乙女学園の礎みたいな人なこともありあっさりこの単語が出てきました。
本当にこの兄弟関係罪深すぎるよなあ、シャイニーマジで反省してくれよ……バースデーCDでめちゃくちゃそっくりな表情させて隣に並べやがってよお……狂ったオタク見て楽しいかい!?

「今、君の瞳には俺しか映っていない。違う?
(中略)
もう、言葉はいらない。目は閉じないで……俺を感じて」
名前呼んでくれて……。こんな純真な眼差しで見つめられたらもう我慢なんかできない。
好きが溢れて止まらないんだ。

本編シナリオ、音也メモリアル:ドーーーンッ

ということでシャイニーへの恨み等々で遠回りしましたが音也の発言に戻りますと、「目は閉じないで、俺だけを見てて」っていうのは言葉通りに捉えればそりゃあはちゃめちゃにえっちなんですけど、俺の脳内のセンターには七海が座ってるから仕方がない気がするんだよな。

6月以降、七海の頭のど真ん中にはトキヤと瓜二つの顔したHAYATOが座ってるように感じてるんだろうと思います。自分は七海と一緒に同じ夢を見たいけど、6月に聞いた彼女の早乙女学園に入学したきっかけ、夢はHAYATOに楽曲を提供することだって知ってしまったもんだから尚更。
「春歌。今、ひとつに……」っていうとんでもねえワードも、スタツア聖川さんの「同じ夢を見よう」のミーニングに近いと信じてるよ!!大丈夫だよなあ!?(大恋愛エンドとCEROをチラ見しながら)

だからこそ「目は閉じないで」欲しいし、自分だけを見てて欲しい。音也の嫉妬心というか独占欲みたいな感情が強そうな理由は、自分だけに注がれる愛情っていう器はカラカラだからじゃないかなと思ってます。
その同室のトキヤのあのド不器用な優しさは間違いなく音也にだけ注がれたものでさ。
施設での共同生活ほどの規模じゃない部屋でのルームメイトがあの小言多めの男で、本当に良かったなって私は勝手に思ってるよ。


蛇足なんですけど、私はいっちばんCEROと勝負してるのは聖川さんの大恋愛のアフターエピソードだと思っていたりします。
本編中は無事に結ばれて良かったねえ!!ってこっちは拍手してたのに、本編終わったとたんに「こういうの初めて?」みてえな展開にしやがってよ!!!!なんで脱いでないのにいっちばんエロいんだよ!!!!!
春ちゃんの首に巻き付いてきた者として、今まで好きになれなかったじいやでも全力で呼びたかったよ……


11月

「たまに、聞きながら泣いたりしてたんだぜ。……心の支えだったんだ。あの歌
そんで思った。こんな風に歌えたら俺も誰かの心の支えになれるのかなって、誰かに必要とされるのかなってさ。
俺はたぶん、誰かに必要とされたい。誰かに俺のこと見て欲しかっただけかもしれない。
それで、アイドルになろうって発想が単純だけどさ。でも、この道を選んだこと後悔してない
一番、俺が俺らしく生きられる道だと思うから。」

ここを読んだ時、ああ、この人は他人に与えることで自分を救おうとしてるんだなって思ったんですよね。

子育てとか教職のような仕事が、子供に自分がかつて抱いていた渇望とかを与えることで過去の自分を呪いから解放してあげる側面を持ってるように、それに似たものをアイドルとして発散しようとしてるんだなと感じたというか。 

私はこのアイドル像にだいぶ神宮寺レンのファンへの愛し方へのシンパシーも感じました。うたプリくんさ、赤が入ってる人のバックボーン重くない?というか各アイドルの抱えているものがディテール凝りまくってて重すぎて。これが約75分のスタツアに詰め込まれた人生と伏線の重みか……

なくしたから全て終わりなんじゃない。
気持ちさえ元気なら始めることができるんだ。
それは言葉で伝えようとしてもなかなか心に響かないけど、でも、歌なら心の奥に沁みてくることもあるから。
だから俺は歌いたい!
同じように悲しい思いを抱えている人に、ほんのちょこっとでも元気を送りたいんだ!

メモリアル:俺らしく生きられる道

このメモリアルも、音也が与えることで周りの人と過去の自分を丸ごと救おうとしてるんだなって感じた補強材料になってくれた部分です。

そして「平気じゃないって言ったら朝まで一緒にいてくれる?」がきてしまうんだよ。
私が音也の問い掛けの中で、いっっっちばん狡いと思ってる質問が来るんですよ……!!音也、あざとくて何が悪いの?に田中みな実と並んで出られるよ。というか現場のセット横にあるパイプ椅子に座って、みな実と並んで上目遣いしてるツーショット番組公式インスタに載ってたよねもう見た(幻覚)。

恋愛禁止令と自分の寂しさを天秤にかけるな!好きでアプローチかけてる女の子にそれを選ばせるなよと、外野としては思ってしまうんですが……
やたらと「七海ー!!」「トキヤトキヤ!」って二人称の名前を呼びかけてる印象が強いのも、いわゆるネームコーリング効果とかカクテルパーティー効果を無意識に詰め込んでる気がするんだよなーーー
多分トキヤは読書から上記の現象を仕入れては七海にそれを発揮するタイプなのに対して、音也は野生の本能みたいなもので名前を組み込んでる気がしています。


12月

「でも、今ならわかる。愛し合うことがどんなに大切で。生きていく上で必要なのか
君と出会って。君のこと本気で好きになって。俺は初めて『愛』を知った

初めて、人との繋がりを実感できた。ひとりになんか戻れない。君を愛してる

君も、君の夢も、俺の夢も全部、全部、大切。俺は君なしじゃ歌えない。歌えなけりゃ夢も叶えられない
(中略)
でもさ、学園祭の時、ステージに立って。スポットライトを浴びて。観客の声を聞いて
ああ、これだ!って思っちゃった
俺は俺のいるべき場所を見つけた。それが、ステージ!舞台の上だよ。そして、そこにはいつも君がいて欲しい

俺はステージで君を感じたい。だから、君の曲を歌いたい
(中略)
ステージで君とひとつになって。俺たちの『愛』をみんなに知って欲しい。俺たちの『愛』でみんなを幸せにしたい
それって、ふたり一緒じゃなきゃできないことだろ?

名言メーカー:一十木音也の魅力の1000%超濃縮還元ジュース

この一十木音也が名言メーカーすぎて、彼の魅力の超濃縮還元だと思ってる。これでも端折った方なんだけど、削るのがめちゃくちゃ大変でした。
特に、°ああ、これだ!って思っちゃった°のところ、単独のメッセージウィンドウにこの文言だけ表示されるんですよ凄くない?普段は2行か3行詰め込むウィンドウに短文バン!!!って貼るのなんて、強いに決まってるんだよ。

ここを読んだ時、私もああ、これだ!って思っちゃったんだ。
私の中の”これ”は、ミリしらでスタツア見た時の最初の曲「マジLOVEスターリッシュツアーズ」で「君も主役だよ」と指さされて、音也と目が合った瞬間だったよ。
何もわからないからぼんやり何気なく真ん中の人を見ただけだったんだけど、あの瞬間にミリしら超アウェイ外野の私が”We are ST☆RISH!”のST☆RISH側に引き込まれたんだと思う。

こう思っちゃった時点で、もう私の負けなんですよ。
トキヤ√通った時にはストーリーが意外と落ち着いてた(6人の中では最後にプレイしたのもありまだマシな方だと思ったんだ……
HAYATOさんでトンチキ要素回収してるとはいえ、6月には彼が大好きになったのでほぼ自分の中ではノーカンなんですよね)のもあって、総合的にストーリーを通じて彼のことを好きになれたし、最終的には一ノ瀬トキヤ可愛いね!!!!になってしまったわけなんだけどさ。
最初はしゃらくせえなと思ってたトキヤの修飾多め口説き文句も悔しいけどキャッキャしながら聴いたし、SSSは最高に王子様でアイドルの鉄甲冑を着こなしてて、完全に降参!って感じでした。

でもさ、音也はパワーワード多くない?この月から始まるめちゃくちゃな恋愛禁止令撤廃運動は確実にヤバいの域に達しているんですけど、これまでのパワーワードがちょっとでも刺さっちゃったら全部許せてしまうくらいなんだよ。そういう降参をさせられるんだ。
私は、ああこの人は舞台の上でステージの上で、一十木音也っていう人の存在証明をしようとしてるんだなって思っちゃったからもうダメだった。

そして引用したこの宣言も、まーーた重くないですか?出会って1年も経ってない女の子に対しての比重がくそでけえ。
多分ここからの音也、脳内の80%は七海春歌に占有させちゃってると思う。別に七海はそれをあなたに頼んだわけではないんだよ……アンバランスすぎるだろうがよお。
ライブ(LIVE)がそのままアイドルの生き甲斐になるのはわかるし、良かったねアイドルが天職だね!って素直に喜べるんだよ。

でも10月にステージの上で七海の曲を歌った時にこれだと”思っちゃった”せいで、七海春歌と七海の作った歌もひっくるめて彼の生き甲斐になってしまったように感じるんですよね。
今までは脳内の半分を七海が占めるくらいの色ボケだったんだけど、9月の余命宣告を受けた翌月に、生き甲斐が七海の曲を歌うこと!!!ああ七海 七海春歌よ おお七海の松島状態になっちゃったもんだから……
加えて11月には『愛故に……』を大ヒットさせた校長の学園になんで恋愛禁止令なんてあるんだろうねって話をして、っていう綺麗な流れがあったからこそこの有様になっちゃったわけで……

だからこそここからの流れ、ブレーキを踏む気が微塵もない退学RTAの一丁上がりって感じなんでしょうね。初見の時あまりにも真っ向勝負すぎてちょっと引いちゃったもん。
引いたというか、装備を強くしようとしてる時間がもったいないからってひのきの棒と布の服だけで魔王に戦い挑みに行ってる人見かけたら、たとえその人が伝説の勇者でも一旦首根っこ捕まえたくなるじゃないですか。それです。
もうちょい保身というか、自分の身を案じて欲しい。それこそトキヤ√9月の「君が傷つくことで、傷つく誰かがいることを知りなさい」だよ。リピラブ
のトキヤは音也に対して馬鹿馬鹿言ってるけど、この部分に関してはマジでその通りだと思う。

音也の向こうみずなところや七海へのクソデカ感情をストレートに伝えてくれるところが、彼のバックボーンを考えると長所と捉えていいのか私にはわからなくて。
音也のわかりやすい剥き出しの急所が七海春歌になっちゃってるじゃないですか。私が音也を傷つけたかったら、多分本人じゃなくて七海に手下そうとするだろうなと思ってしまうので。
音也√で彼と向き合おうとしたら思った以上に弱い部分をまざまざと見せられてしまって、大丈夫?もうちょっと防御力に振った方が良くない!?と心配になってしまうんですよね。

『愛故に……』が音也にとってとても大事な曲だと語られた前月に対して、「ステージの上で俺が表現するのは七海と出会うことで見つけた『愛』だよ」って語られるのは凄く綺麗な流れだと思います!!!

1月

「それでも、俺はやめられない。好きだから、君のこと
どうしようもなく突き動かされるんだ。動かずにはいられない。好きだから、今はただ、君への想いだけで生きてる
だからさ、無理なんだ。想いを止めたら俺……きっと死んじゃうよ」

暴走機関車の燃料

初見の時、まーーじで意味わかんなかったんだよなこの月。なんで壁登ってんの?9月の余命問題の時にも?飛ばしまくってたんだけど、彼への試練としてが必要だったんだろうな……文字通りすぎるでしょうたプリくん。大体は比喩として使われるのよ。

真面目にこの月の『壁』を考えると、高みを目指し続けるという意味では同室のトキヤとの対比にも見えますし、父親の壁を越える話と捉えれば御曹司組、特に聖川さんを連想しました。実際聖川√を通って、ようやく音也√1月を食べきれた気がします。

引用した文章は、七海春歌という存在が回遊魚レベルで生き甲斐になってしまったという彼の告白のシーンです。七海はもはや音也の酸素か?
ここを改めて読むと、12月から引用した文章の重みも増すんですよね。
”初めて、人との繋がりを実感できた。ひとりになんか戻れない。”
”それって、ふたり一緒じゃなきゃできないことだろ?”

一十木音也という人を語る上で欠かせないと思ってるのがこの『ひとり』の孤独感なんですけど、この孤独を赤色の人に背負わせるの罪深いと思ってるよ……しかも音也の場合、周りがガヤガヤしてる中で自分の周りだけ静かな孤独感(私はこのタイプの孤独感が御曹司組な気がしています。
特に神宮司さんは聖川さんが対岸にいるからこそ孤独の影が深くなるタイプ)というよりも、真空状態とかブラックホールみたいな周りにオブジェクトが何もない孤独感な気がするんですよね。ぽっかりしてて暗くて、誰の声も届かないような。

そこに七海春歌っていう女の子が自分と音楽を繋げる曲をどんどん書いてくれて、彼女が早乙女学園での生活の始まり(入試)から全てをやわらかい色で彩ってくれたんだと思うんですよ。自分をひとりの存在から、ふたりのパフォーマンスが出来るアイドルにしてくれたんだろうなって感じました。

2人が12月以降歩み始めた恋愛禁止令撤廃という綱渡りは、一歩でも道を間違ったら間違いなく早乙女キングダムの恐怖の館行きなんですよね。音也の暴走ぶりはずっとヒヤヒヤさせられたし、2月の春ちゃんに言わせれば”もう、ほんっとめちゃくちゃ”。ほんとだよ、なーーーんでヒマラヤでビックフットと戦ってる音也がさらっと七海にモノローグで流されるんだよ!!!ドラマCDじゃないんだからさあ!!!

それでも最終的に彼を好きになってしまうの、本当にバグだと思うよおかしいよーーーなんでこんなめちゃくちゃシナリオなのに最終的に好きにさせられちゃうんでしょうね……パワーワードが多くて、かつ本人なりに真剣に考えて発した言葉なのが伝わるからかなあ。

2月


「うん。夢も大切。君と同じくらいにね。でもさ、俺がなりたいアイドルになるには俺が歌いたい歌を歌うためには
君の曲じゃないとダメなんだ。君が作った曲じゃないと、俺は愛を歌えない
だから、もし君を失っちゃったら、俺は君も、それから夢も失うことになる。どっちもそろってないとダメなんだ」


HAYATOへの宣戦布告の月なんだけど、トキヤ√のトキヤとかなり近い結論に辿り着いてるんですよね。

互いの√で七海が作った曲を勝手に歌うっていうド地雷踏み抜くところお揃いだねえ……どっちかというと1人の為に七海が作ってくれた曲を勝手に歌うって意味では音也の方がマズい気がしますけど。トキヤの地雷原の上でタップダンスしないと気が済まないんか?
そして何であなたトキヤ√だと計算して落としにきてるような態度多くなるの……?グラっとくるから、本当にやめてほしい。一ノ瀬トキヤに思う存分ときめかせてくれ。

初見の時わざわざHAYATOが出てきてるのが?だったからこそ、HAYATOさんを大分疑った記憶があります。あなた……ねえ?みたいな。
いやあ、同室のAクラの後にしかSクラ√をプレイできない理由を思い知るよなこれ。同じこと言ってても自分の意見を通すための戦略に天と地ほどの差があるんですよ。
音也は馬に例えると大逃げで、トキヤは差し馬だねえ。


3月


初めて見たのが大恋愛エンドだったので、旅行先の会話はいきなりポエム始まったな?と正直戸惑いながら読み進めてました。
でも校長自ら『愛故に……』の制作過程の詳細を明かすのはこのエンドだけなんですよね。自分のルーツの背中を追ってこの学園に入学した音也の大恋愛エンドが、シャイニング早乙女のパーソナリティが覗ける唯一のエンドって凄く辻褄が合ってるんだよな。

5月の時点で、”地雷番号320番 シャイニング早乙女の本名は早乙女……?”ってところでも、かなり核心に迫った話してそうなんですよね。おとやとしりとりできるし(?)みつおだったりするか?
友情エンドのスペシャルエピソード周辺のイチコちゃんが登場する茶番でも光男(みつお)が出てくるので、地味に気になってます。

改めてこの旅行先の会話を見返しての感想は、音也√は月の概念の七海が太陽みたいな音也を追いかける√だと思ってたけど、太陽が月に向かって手を伸ばしてる√だったかもしれないなってことでした。

音也は狡いなと思う大きなポイントに、相手に同意して欲しいと期待してることを隠さない、というのがあります。I want you to〜の伝え方が上手い。
甘えるのが上手くて、相手にYesって言って欲しいなと素直に伝える→期待した答えが返ってきたら、自然と100%の感情を表に出して喜ぶことが出来る→願いを叶えてあげた側はそこまで喜んでくれるなら、と次も音也の期待や願望に応えようとする……のスパイラルが生まれるというか。

スタツアでは「これからも、俺たちST☆RISHに、ついてきてくれるかな?」って問いかけられるけど、あれはこちらが「ついていくよ、当たり前だよ」の意しか返せないくらいの強制力があるじゃないですか。
私はあの言葉がめちゃくちゃにアイドル力が高いと思ってて、そのパワーが本人のアイドル像に重みを与えてると考えています。5月の「ちょっと大変だと思うけど、一緒に頑張ってくれる?」もこの系譜というか。問いかけてるし、確かに合意を確認するのは大事なんだよ。

ただ七海への問いかけが多ければ多いほど、「こうしたいけど、七海は自分の意志に同意してくれるかな?大丈夫?」って何度も確かめてるように見えて、胸が苦しくなる。私が勝手にネガティブに捉えちゃってるだけなんだろうけど、ポメポメにわふわふされたくなりますし、猫を吸いたくなります。

恋愛√の音也は、自分の溢れる恋心を『誓約書』に落とし込むんですよね。
でもさ、まだ付き合い始めたばかりの女の子に対して、「俺は君のことをずっと好きでいることを誓うよ」をその形にして伝えるって、高校1年生の彼の年齢に対して覚悟がめちゃくちゃ重くないですか!?
高1なんて林間学校で盛り上がったイケイケグループの男女がGW明けには付き合い始めて、1学期終業式の頃には別れてるくらいの責任感の無さくらいで丁度いいと思うよ!?

この覚悟決まったメッセージを繰り返し伝えることで、彼が『一十木音也』という存在を七海春歌の中に徹底的にタトゥーしようとしているように見えてしまったんです。
だから私は、ここ見ててとっても苦しかった!!!!!精神的にキリキリして、もふもふのポメラニアンをわしゃわしゃしたくなりました。
これは決して彼は悪くなくて、自分が覚悟していなかった場面で彼の孤独感の大きさやぽっかりとした空虚な……黒く大きな楕円状の穴をまざまざと見せられたように感じたから、というのが主なんですが。

明るくてピッカピカの笑顔をいつも見せてくれるアイドルの彼しか知らなかったものだから、ギャップでぐちゃぐちゃになってしまったんだなあ……

蛇足一うたプリの解像度を上げたPCフリゲ—

以下リピラブ本編感想とは大分離れた蛇足になるのですが、私が彼のことを好きになった理由の中に、現在の自分を形成した10本の指に入るゲームとして挙げられるPC用フリーゲームを2つも並べて、作中の登場人物を形作る要素と比較しながら一十木音也という人と向き合えたのが大きかったように感じています。
決して彼らと音也を同一視しているつもりは無く、解像度が高い状態で一十木音也という人と出会えたんだよ、というのが近いでしょうか。
PCという媒体でプレイできるフリーゲームが下火になってきている現在だからこそ、この2作品が目に留まる機会が増えればという下心もあるので、以下に紹介として記させてください。

①冠を持つ神の手


まず一つ目。私が約10年間大ファンとしてちょこちょこプレイしている『冠を持つ神の手(通称かもかて)』というゲームの登場人物、ヴァイルとタナッセの関係性にW1との既視感を感じました。
個人の特性と、音也⇔トキヤ、ヴァイル⇔タナッセの相互のコミュニケーションの取り方に似通った部分がとても多いです。

かもかては、ファイアーエムブレム風花雪月の登場人物の描き方にとても近しいキャラクターの描き方をしているゲームです。
風花雪月は、この人はなぜこの性格なんですか?を「こういう時代背景を持つ国のこういう家柄に生まれ、こういう風土の環境でどういう家庭環境で育ったからです」を通知表という名の年表にして詳らかにし、明確に回答できるように仕組んだことで深みを持たせていますよね。

かもかての登場人物もとても個性豊かな出自や背景を持ったキャラクター達です。彼らが彼らの人生を歩んできていないと紡げない言葉しか口にしないんですよ。
個人的には、世界観と舞台設定がこの世で一番面白いゲームの一つだと信じている程で、この舞台でパーソナリティが確立されきったキャラクター達の人間模様が面白くないはずが無い!とまで思っています。

トンチキに振り切ってるように見えるゲームのうたプリくんも、近い所あると思ってるんだよなあ……
真面目に扱ってるテーマだけ拾っていくと、羽海野チカ先生の『ハチミツとクローバー』にかなり近いと思っています。
生き甲斐、才能との向き合い方、自己表現、家族との関係で雁字搦めになっている状態からどのように自由を掴むかや、恋心を抱いた相手に対する激情のコントロール方法。
それだと狂いが足りねえ!とシャイニーがうたプリナイズドしたせいでポプテピピック4割くらい入っちゃってるけどさ。


特にかもかてのタナッセは、トキヤ√を通った時に何度脳裏に浮かんだかわからない……めちゃくちゃ面倒くさくて不器用で、身内として懐に入り込ませてしまった者にはとことん優しいところがそっくりで。
タナッセも「うた(詩。詩作が趣味。)の☆プリンスさまっ♪(現在の王の息子)」で、それなのにこの国で王の資格とされている額の痣を生まれつき持っていない為に、王の資格が無い王息なんだよ……城でひそひそ邪険にされる立場で……
それなのに成人しても城を出ようとしない理由は、実は王の資格を持つ自分の親族(攻略対象である現王と次期後継者候補のヴァイルの2人)を心を許せる家族が近くにいない孤独な状況に置かないから、という優しい男なんですよ……

もうね、他の人の√でのトキヤの不器用な優しさを見るたびに、この男を連想してしまって。一ノ瀬トキヤさんの方が1000倍はわかりやすく人が良いんですけどね。タナッセは第一印象最悪だから。

一方ヴァイルが周りにはあっけらかんと自由奔放に、天真爛漫に振る舞っているのに対して、幼少期よく懐いていた肉親の父への届かない思いや、どうしようもなく抱えた寂しさを抱えている人なんです。
しかも、彼は黄緑の髪の王位継承者候補なんですよ……ううん……ST☆RISHにもメンバーカラー黄緑の王子様がいるね……になってしまった。愛島琴美の血は強いのよ。
ただでさえ音也がPirates of the Frontierで『女神』という単語を使った時に、ミューズを彷彿とさせる単語使わせるのやめてくれよと呻いてた側なんだ。こんなところで血という名の赤い糸を匂わせないでほしいです。

この作品でのヴァイルとタナッセの関係性はとても複雑で、プレイヤーが大事な選択を迫られた際に彼らのうちの1人の意思を著しく蔑ろにするような行動をとると、もう片方が逆上してプレイヤーに対して徹底的に反撃・復讐のような行動をとるエンドがあったりします。
この馬鹿でか感情の度合いは、御曹司組にもリンクするような部分だなあと個人的には感じてますね。

➁TOWER of HANOI

上記の冠を持つ神の手は2009年というPCフリゲ黄金期の時代に公開されたゲームなのでフリゲ界隈では知名度があるんですが、近年の2020年に公開されたこともあり、まだまだ知る人ぞ知る作品だと思われる『TOWER of HANOI』という作品があります。
これもまた自分が大好きな作品で、簡潔に表すと『Detroit:Become Human』のように自我を持ってしまったアンドロイドに対して対等な態度で接する優しい心根を持つ人間の主人公が、どのように彼らのような存在と交流していくか?ということにフォーカスを当てたゲームです。

私がゲームで一十木音也さんに堕ちた最後の一押しが恋愛√の誓約書だったんですが、ここで大好きなゲーム『TOWER of HANOI』にも同じように文面に落とし込むことで相手への愛を表現した、孤独を抱える男がいたなと連想をしたので紹介させてください。
以下『TOWER of HANOI』のナナシとのエンドネタバレになります。ご留意の上お読みください。





ナナシは主人公と出会うまで反社会的勢力の下っ端として使役されたアンドロイドで、自分の意に反した暴力行為や犯罪行為の命令に従うことしか許されていませんでした。主人公と仲間たちと出会い、初めて彼の自由意志としての気遣いな一面や、共同生活をする為の家事分担を真面目にこなす姿が見られます。

彼は個別エンドにて、劣悪な環境で働かされており天涯孤独な自分を案じて引き取ってくれた主人公に対して並々でない恩義を感じており、「主人公が寿命を迎えたら、永遠の命を持つ自分も処分される」ように取り計らわれる相対死同意書へ、マスターたる主人公がサインをして欲しいと頼むシーンがラストとなります。

初めてこのシーンを見た時、強面ヤクザぶっきらぼうだけど実は優しい世話焼きお兄さんポジションの彼が、ちょっとヤンデレチックに見えたんですよね。
「あなた(ガリガリ身長178㎝金髪マッシュルームカットちょっと機嫌損ねるとすぐ暴力に訴える系クズ彼氏)がいなくなったら、もう私生きていけない。。。もうマヂムリ。。。リ〇カしョ。。。。。」じゃないけどさ、言ってることはまあまあこれに近い。
しかもナナシはものすごく地に足が着いていて、家事も自分で全てこなせて表面上では一人で生きていける現実主義者に見えるのに、この誓いをするギャップがとんでもない。
二葉亭四迷は「I love you」を「死んでもいいわ」と訳したという俗説がありますが、「有限の命のあなたが死んだら無限の命のわたしも死にたい」愛はすっっごく重いものだと思います。

この2作品のシーンを通して、孤独や寂しさを抱えて成長した人は他人と特別な関係になった時、相手に自分の存在を刻みつけようとするように思いました。
そして最終的に婚姻届!血判状!!みたいな形に行き着くのは、手配が面倒くさい公的書類ってそれだけ人生のターニングポイントになるんだなって。
公的タトゥーだもんな。婚姻届けは一度役所に受理されてしまえば、別れても×の無いまっさらな戸籍には戻れないわけで。
この色眼鏡をかけた上だと音也の誓約書は、何度シナリオを読み返しても胸がぎゅーーってなります。

だからこそ、私は上記の恋愛√のシナリオで脳がぐちゃぐちゃになりました。√を通してうすうす感じていた音也にとって一番大事な存在の席に座ることへのプレッシャーというか、自分が「恋人」という席に座ることで彼に与えてしまう測りきれない影響力を思い知ってしまったような……ずっと君に誇れるような自分でありたいなあ。

実はナナシに加えて、このゲームにはもう一人音也さんと比較して見ると面白い子がいまして。
ピエロの女の子で、名前はクレヨン。天真爛漫で明るくていつもお目々は楽しいことを探して、笑顔がピカピカ。しかしとある事情により声を出すことが出来ず、ナナシよりもストレス値が高いという複雑な境遇も持ち合わせています。
私はまだうたプリのDebutにもアニメ4期にも全く手を出していないんですが、「一十木音也という人を知りたかったらいつか必ず触れて欲しい」と先駆者に言われているんですよね。特にDebutの評判は漏れてきてるぞ……
それらに足を踏み入れた時、きっと私は再びクレヨンと主人公の交流を思い出すのだと思ってます。彼女の人生観や哲学は、音也と近しい形だと感じているので。私は強い笑顔を持つ人が大好きなんだな。

この長文にここまで目を通して下さった方にも、是非出会ってほしいゲーム達です。
ついでと言ってはなんですが、『ジャックジャンヌ』っていう東京喰種作者の石田スイ先生が劇中歌の作詞も担当されているゲームも、うたプリとかなり近しいテーマを描いてるので是非触れてくださると一ジャックジャンヌフォロワーの私が喜びます。
同じブロッコリー社のこのゲームを通っていたからこそ、うたプリのキーワードにことごとく撃ち抜かれた自覚があるので……
アプリ版だとアクスタより安い1200円で買えます。価格崩壊起こしてるのに、超良質なシナリオを吸えるので是非。

キスよりすごい音楽って本当にあるんだよADVとその英訳が最高すぎるって話

本当に長い感想文にお付き合い頂きありがとうございます。合計18000字近くになりました。卒論か?
多分フリゲ紹介だけで3500字は書いた。マジでプレイ人口増えてくれ〜〜この3作品のベン図を持ってる人が増えて欲しい!笑

最後にまとめと言ってはなんですが、私がうたプリて凄いなと夢中になったきっかけの本作のジャンルの話(HP参照)をさせてください。
リピラブのジャンル名、「キスよりすごい音楽って本当にあるんだよADV」なのがあまりにもパワーワードすぎて、本当に凄いなと思ってたんですよね。どんなジャンルやねん。
でもエンドロールで”You will find the music more beautiful than kiss.”という文言が出て、彼らの恋愛を見守っていくうちにこのジャンル名がどんどん実感に変えられていくのが素晴らしいと感じました。
私はこういうのに拘ってこねくり回してしまうタイプなのはここまで読んで下さった方はお察しだと思うんですが、この英訳のとても好きなポイントがkissとmusicの母音の差に込められてそうな意味で。

リピラブは学園長室に『愛故に……』が馬鹿デカく掲示されてる早乙女学園の話をしてるんだ。私はこの作品の愛にはIとeyeのミーニングも加わってると思ってて、特にIの自己確立や自己表現、自己愛は欠かせないんじゃないかなと感じてます。

そしてkissは母音がiだけなんだけど、musicの母音はiとuなんですよ!そしてこの作品で彼らとmusicを紡ぐのは誰だ?
そう、七海春歌なんですよ!彼女は我々プレイヤーの分身なんだ、作品中の一人称(I)の彼らから見てU(you)に間違いなく相応しいと思うんですよ!!!!

Iの彼らはこの先アイドルになりますよね。そのアイドルを応援するのは誰ですか?SSSに足を運んだのは、劇場に通い詰めて彼らのライブを何十回も体験したのは誰ですか?
そう、間違いなくYouの立場に立っているわたしたちなんですよ、ただのファンであるわたしたちで……!!そしてアイドルは1人じゃ出来ないんだ、ファンがいないと成立しない職業なんだよ……!!!!

つまり私にはエンドロールで流れる”You will find the music more beautiful than kiss.”が繰り返し、iにはyouが、uがいるからmusicが生まれるんだよって伝えてくれてるように思うんですよね……
こんなんST☆RT OURSじゃん。”始まりをくれた君に 僕たちはどうやって返せばいい?”なんですよ。こちらこそどうやって返せばいいんだ、私にはこんなクソ長文を書くことしか出来ないよお……

この思考に至ったら、ね?キスよりすごい音楽を体験したでしょう?って微笑んでるうたプリのアイドル達が私の脳内のど真ん中に座ってしまったんだ……狡いよ。こんな時限爆弾みたいな仕掛けを置いていかないでおくれよ。
見当違いな妄想かもしれないんだけど、以来うたの☆プリンスさまっ♪のジャンル名とその英訳を愛してやまない。大好きだ〜!!!!!スタツアの歓声OK上映及びDOLBY音響対応の公開発表おめでとうございます。これからも追いかけさせてほしい。

そしていつか来る、うたプリ最新作くんの発売までずっと追いかけてやるからな!!!!!待ってろよ!!!!

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