見出し画像

東霧島神社

東は、ひがしではなく、つまと読む

東霧島神社は都城市高城にある。東は、ひがしではなく、つまと読む。
あづまきりしまと読んでいたのだが、あ、が発音されなくなったという。駐車場から、入っていくと社務所があり、そこを過ぎると杉の大木が数本あり、重厚感がある。
鳥居の脇には樹齢1000年と言われるクスの大木もある。

鳥居横の大クス 空洞になっていてくぐれる

大きな鬼

そして、なんと言っても、驚かされるのは大きな鬼が鎮座している鳥居だ。この神社の石段は、一晩で鬼が作ったと言われている。
鳥居をくぐると石段があるが、自然石で作られていて、かなり登りにくい。しかも段数は約170段。

上りにくい石段


言い伝えでは赤鬼が村の娘を嫁に欲しいとその父親に頼んだのだが、父親は霧島の神様に相談、神様が赤鬼に、1000個の石で一晩で石段を作れば嫁にやると言った、鬼は力持ちでどんどん石を積み上げていく。神様は驚き、999個目の石を積んだところで東の空を明るくさせ鶏の鳴き声を出させ、朝になったと思い、鬼は諦めて帰ったというもの。

この石段、途中で振り返っては行けないそうだ。

登りきったと思ったらまだ石段があり、社殿に入る。
杉の木と枝が龍の頭に見えるものが祀ってある。以前の台風で大木から落ちたらしい。
この龍が実は住吉神社に飛んでいき、大杉に突き刺さったとも言われている。

龍の頭と言われる杉の枝

磐座

社殿の敷地の右側に磐座がある。かなり大きいもので、しめ縄が巡らされている。

島津の殿様が建立した神社だが、元々はこの巨石が信仰のもとになったようである。

かなり大きな石が鎮座している

お参りをして、帰りは坂道を降りていく。管理用の軽トラが走れる道なのでなだらかで、降りやすい。

神石

降りていくと池があり、そこを過ぎると、大きな石が目に飛び込んでくる。
しかも、この石は刃物で切ったように2つに割れている。
割れているというより切断されているという表現が当たっている。

神石

神石と言われているこの大きい岩は実は3つに切られていると言われている。確かに写真の右側も断面があるように見える。
この1つは遠く、宮崎市内に飛んで行ったという説がある。
イザナギが亡きイザナミを恋い慕う悲しみの涙で凝り固まったのが、この神石と言われている。夫イザナギが腰に付けていた「十握の剣」で、人々がこのような悲しみに遭わないようにと、三段に切ったと伝えられている。

創建の頃は山岳信仰によるものだったようだが、その後霧島連山の噴火が重なり、霧島を祀る神社となったようだ。
この北斗七星がひしゃくの形をしており、その水を入れる部分のひとつにこの東霧島神社があるのもうなずけるような気がする。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?