マガジンのカバー画像

心鏡の湖 詩集『魚の骨が刺さりまして』

45
心鏡の湖の詩をぶっ込むだけのマガジン。
運営しているクリエイター

2024年9月の記事一覧

詩 駅前

祭りでないのに、祭りのかおりがする駅前 思えば、単に帰宅のピークであり、単に隣の中年からタバコ臭さが漂ってきただけだった すべてが不快だった 駅前にいるだけで気分が悪くなっていく、そんな心鏡の湖でした。

詩 雨の日

雨が降る日、創作を始めた日 雨が降る日、初心に戻れる日 雨が降る日、私が私である日 心は汚れたまま、空はぼんやりとしたまま それでも、標は変わらずそこにあった 心鏡の湖です。別に解説しなくてもいいですが、雨は自分にとって重要であるため書いておきます。 創作を始めた日 2011年6月2日の夜 長野県松本市 ここで「ケチャップ王国」の単語が生まれた。厳密にはそれ以前から創作はしていたが、クリエイターとしてのターニングポイントでこの日は欠かせない。 初心に戻れる日 創作を始

詩 微笑み

浴室にある、給湯器の操作パネル 正面から見たとき、その顔は微笑みを返すが 上部を覗き込むと、その顔は静かな怒りに満ちていた 私は顔を洗ってあげた するとどの角度から見ても、微笑みを返してくれるようになった 私も微笑みを返した カビの生えた体を隠しながら 心鏡の湖です。録音で詩のアイデアについて語ったため、さっそく書いてみました。微笑み、怒り、カビ、このように曖昧な表現がなされています。最適解といえる概念はあるかとは思いますが、あえて書きませんでした。書いたら自分の伝えた

詩のアイデア

今日の詩 湯飲み

湯飲みから伝う暖かさ そして紙幣は燃えていく どういう状況かは想像してみてください。