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神山町の奇跡〜過疎から希望の町へ

四国に位置する神山町は、過疎化が進む他の地域と同様に、多くの課題を抱えていましたが、新しい希望に満ち溢れる地域へと生まれ変わり進化し続けています。「奇跡の田舎」として国内外がから注目を集め続けています。

年始に実際に神山町にお邪魔させていただきましたが、人々が地域を愛して誇りを持って暮らしていらっしゃるのを感じました。

話題の「神山まるごと高専」も視察させていただきました。視察希望者が絶えない人気ぶりで、現在は有料で日時を限定して視察を受け入れていますが、それでもあっという間に視察枠が埋まってしまうそうです。
希望の方はお早めに!
https://kamiyama.ac.jp/news/20240425-01/

のどかな里山の棚田風景に馴染むようにデザインされた校舎。

高専は昨年開校されたばかりですが、入学希望者が多く倍率は約9倍!魅力的な教育内容や環境に加え、5年間実質授業料が無料になる独自の奨学金制度を設けているのも人気の理由でしょう。企業から資金を集め、約10億円のファンドを運用し、その利益を学資に充てる仕組みです。そんな手があるのかー!と感心しきり。

視察の日は運良く生徒のプロジェクト発表会のタイミングでしたので、せっかくなので参観。自分で決めたプロジェクトのテーマを1年かけて探究しプレゼン資料にまとめて、ホールに集まった全校生徒&地域の方々の前で発表します。テーマは様々で「家を作る」「毎日イラストをかいて1年で有名になる」など、それぞれの興味関心に沿ったユニークなモノでした。プロジェクトベースの実践的学びは、社会に出たら即戦力になる、そんなイメージが沸きます。ここの学生を採用したい!笑

神山の教育機関の進化も受けて、生徒や先生などの移住者も増え、神山人口分布は一気に若返りを見せています。子供や若者は希望そのものです!

さてさて、様々な方のご尽力の掛け算で"希望を感じる町"に変身することができた神山町ですが、奇跡の軌跡には、神山町の”人が育つ機会をつくる地方創生戦略”を描いた後藤太一さんの存在も欠かせません。

東京大学都市工学科卒業後、鹿島に勤務。 1997年UCバークレー校都市地域計画学科修了、ポートランド都市圏自治体「メトロ」成長管理局に勤務。 2003年福岡に移住しエリアマネジメント、都心再生、地域経済開発などの推進主体を立ち上げ軌道に乗せるなど実績多数。リージョンワークス代表。

後藤さんのお仕事はこちらにまとめられています。https://regionworks.com/project/%e4%ba%ba%e3%81%8c%e8%82%b2%e3%81%a4%e6%a9%9f%e4%bc%9a%e3%82%92%e3%81%a4%e3%81%8f%e3%82%8b%e5%9c%b0%e6%96%b9%e5%89%b5%e7%94%9f%e6%88%a6%e7%95%a5/


先日、後藤さんに神山プロジェクトの裏話をじっくり伺う機会がありました。実は福岡の起業家仲間でもあって、時々イベントやお食事などご一緒させていただいていたのですが、ほとんど仕事の話をしたことが無かったんですよね…

町やコミュニティの長年の営みの流れを変えていこうとした場合、明確なビジョンと共に、そこに関わるあらゆるステイクホルダーの思いや利害や能力などの調整が必要で、彼方此方のベクトルに発せられていた人的エネルギーを、確かな戦略の元、一つのベクトルに合わせてパワーアップさせる。そんな魔術師のような(しかし実際はとても地道な)立役者の存在が必要なのだなと、後藤さんのお話を伺いながら思いました。

この機会に、後藤さんおすすめの本を拝読し理解を深めようと思います。


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