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【映画エッセイ】パンフレットを買いますか!?


最初に買ったパンフレットは「ランボー」です

 小学生にときに、親に連れられて、最初に見たちゃんとした映画が「ランボー」でした。実は、当時、私が住んでいた名古屋はロードショーが2本立てでして、「処刑教室」という映画と同時上映でした。2本見られるのはお得ですが、組み合わせによっては微妙かもしれません。ちなみに「処刑教室」は面白い映画でした。
 話が逸れましたが、そのときにパンフレットを買って以来、私は映画を見たら、必ずパンフレットを買うようにしています。実は隅々までちゃんと読まなかったりもするのですが、ここまで来たら、途中で買うのをやめることができなくなってしまいました。

パンフレットは不要ではないか

 今はインターネットで映画の情報は簡単に引っぱり出せますし、パンフレットはネタバレにならないように、肝心なことは書いてなかったりしますので、買う価値があるのかと言われると、もしかするとないかもしれません。
 しかも近頃のパンフレットは1000円くらいするものが多いので、映画代と合わせると、かなりの金額になってしまいます。
 と、マイナス面ばかりを述べてしまいましたが、それでもパンフレットを買うのがやめられないのは、単にここまで続けてきた習慣を変えたくないからというだけではなく、なにかもうちょっと積極的な理由もあるような気がするのです。

それでもパンフレットを買うのをやめられないわけ

 映画は、見た直後は、その体験がまだ頭と体に濃く刻まれていて、よかったという感覚が残っています。特によかった映画だと、、あーこんないい世界があるのかというような余韻にしばらく浸れます。
 でも、時間がたつとどんどんそれが薄れていってしまいます。よかったということは覚えていても、何がどうよかったのか、わからなくなっていきます。言葉として残しておけば、なんとか消えてなくなることは防げますが、それでも映画をみた直後の生々しい体験的な「よかった感覚」では、もうすでにありません。
 これが本ならば、またパラパラとめくり直して、読んだりできます。でも映画は時間ととともに流れて消えていってしまうジャンルですので、そういうことができません。今はDVDやネット上で何度も見直したりできますが、基本的には時間芸術です。
 そういえた消え行くものに、少しでも抵抗して、自分の中にとどめておこうとする意思が、パンフレットを買うという行為なのではないかという気がします。家に帰って、パンフレットをパラパラ見直して、今日見た映画をもう一度、思い出してみる。そんなツールとしてパンフレットはあるのではないかという気がするのです。
 実際に役に立っているのかというと、微妙なのですが……


 みなさんは、映画を見たらパンフレットを買いますか? 買うという方は、毎回買いますか? それとも、よかった映画だけ買うという感じですか? 
 ちなみに、私の家ではパンフレットを並べておくスペースがなくなってしまい、段ボールに詰めたままになっています。なんとかしたいのですが……

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