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ため息俳句74 「でまかせ」な八句

いろいろ試してみるのだが、だんだんと自分勝手になってゆく。
爺ィのわがままである。
だが、こんなへぼな句作りでも、今年ほど「春」という季節を意識したことは無かったかも知れない。それだけでも、このブログに参加できた意義があったと思う。
こうして、爺さんになってからこんな風なことに手を染めたのは、恥ずかしながら若い時分一時、詩や歌に関心を持った体験が積年の日々の灰の底でまだ消え切っていなかったということだろうか。
相かわらずの似非な句であるが、この頃は平明であることを、心がけている。いやそういう言葉しか浮かんでこないのだ。そのふっわと思いついたアイデアを定型の器に盛って、季語を味付けに添えれば、俳句のまがい物ならさほど苦労はなくできないこともない。そうでなければ、こんな風に大衆的な文芸にはならなかったはずだ。

見まい聞くまい話すまいとや春の宵 

雌蕊仄か手相見の眼球に

ワンカップ手を打ち踊れ花明かり 

散る花に父さん母さん還りゆく

うるるんう独活に筍ありがとう

水仙花漏れいづる嘘あそびましよ

鐘つくはお断りとぞ花の寺

ろくろ首朧月夜のラプソディ