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ため息俳句番外#34 「空茶」

 さて、昨年の一月にnoteという世の中の片隅にこそこそと店開きをしてから、一年有余経たわけだが、このお座敷に出るにあたって、筆名をどうするのか頭になかった。とりあえずは「水曜日の窓辺」としてあるが、なんのことやらわからない、ただの思いつきで看板をあげた。それが、しばらくやっているいたら、気になって仕方なくなった。なんと、恥ずかしい、軽薄な看板であろうか。
 そこで、一応俳号的な名、或いは俳号もどきが必要ではないか。こんなお茶らけの愚録であっても、発語する主体を表す名は必要ではないかと思っていた。
 そこで、さっき強風を押して散歩に出たのだが、空っ風に背を向けたところドスンと背中が押された。簡単によろけた。そこで、ああ、あれだと決着した。
 「空茶=からっちゃ」であるが、格好をつけて「クウチャ」とこれから名のることにした。
 空茶の本来の意味は、①菓子をそえないで、お茶だけ出す。②出がらし、ということだ。 
 ともに、しけた哀れな老人の俳号もどきとしては、実態と名がそれほどに食い違いがなかろうと、思うが、如何か。
 そこで、「水曜日の窓辺」はこの際取っ払おうかと思うのだが、やっていいものかどうかわからないので、放置することとした。
 以後、御見知りおきのほど、お願いします。
 
 願わくばと思いつつ。

 
出がらしに喉の潤うこともあれ  空茶