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ため息俳句 大根の花

 大根の形ならだれでもご存じ。
 白く食用の部分と葉の部分に分かれている。
 その葉が生えた中心から花茎が伸びてゆくのを塔が立つという。収穫をなまけていると、塔が立って大根の価値が著しくおちる。
 さらに放っておくと、花が咲く。

 自分のところの青首大根も花をつけ始めた。
 とうとう咲いたかと思うのだが、お仲間を今年もたくさんいただきましたと、礼の一つもいいたくなる。せっかく咲いてくれたからには、種を取れるまで待ってみたい。
 
 素朴で清楚な花である。
 春空によく似合う。

昼月の光は薄し大根咲く  空茶

 
 彼岸に入ってからも断続的に嵐のような北風が吹いた。夕べの風も夜明け前まで雨戸に吹き付ける風の音を聞いていたような気がする。
 朝食を済ませてニュースなどを眺めて、そろそろ畑に出てみようかと思っている9時を少しすぎたころ、地震警報が出た。妻は、アルバイトの日で、既に出かけていない。
 家全体が小刻みに震え、二三度左右に揺れた、息を呑んだ。一二分の間であったが、緊張した。この辺りは震度3であったが、震源地は茨城県南部。そう遠い場所ではない。埼玉県内でも震度5弱の地域があったのだ。この地域は、しばしば震源地として名が上がっている。 


地震あり留守を番する春彼岸