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ため息俳句11  寒波来

午後四時ごろ、北西の強風にのって風花が舞っていた。

10年に一度の寒波の来襲と警告するだけあって、23時の現在、ひっきりなしに窓の外から風の吹きすさぶ音が聞こえてくる。

その風向きのせいか、切れ切れに列車が通り過ぎる音が混じって聞こえる。
送電線が鳴り止まない。
安普請の家は、ミシミシと音を立てている。


深爪の小指からませ寒波来