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妄ツイの感想。

逃げ美月です。

今回は、2週間ほど前に完結した「ありがとう さみしい ごめんね すきだよ」(以下「あさごす」)の後日談というか

すごく素敵な感想を送ってくださった方がおりまして。

それをそのまま掲載しようと思います。

贈り主の名前は伏せますが、もらった原文ママで共有させていただきます。

なんていうか、これはただの自慢です。

俺こんな感想もらってん!めっちゃ嬉しかってん!っていうやつです。

あと、ストーリー構成および文章構成をかなり深いところまで見ていただいていて

多分僕自身よりも優れた「あさごす」の構造分析が成されているので、妄ツイ師さんや批評家的な見方をしたいと思ってらっしゃる読者さんにとっても一読の価値はあると思います。

感想送ろうと思ったことある人は絶対分かると思うんですけど、感想書くのってむずいですよね。

言葉にし難い、形容し難い感情を言語化して伝えようとするのってそれなりの労力と能力が必要というか。

だから今から載せる文章を見たら、「すげぇ、ここまでの感想書ける人おるんや」ってなると思います。

前置きが長くなりましたね。それじゃあ次の行からの「」で括ってる部分がそうです。どーぞ!


「作家としてはやっぱりコメディタッチっていうか、軽い感じの文章が得意な人なんだなって感じがした。作品自体が重いから軽いところが思いっきり軽くてバランスが取れていてよかった。これは人には真似されにくいアイデンティティの部分だと思う。
 
作品に関して、基本的には境界性パーソナリティ障害、それに伴う性依存症の女の子に振り回される人間を、振り回される側から描いた物語、暗に精神疾患を示したテーマは(昔はよくわかってなかったことによって)純文学に多くて手を出しにくいところなんだけど、それを恋愛弱者の男の子目線で描くことで、あえて深く言及することなくライト読者のニーズに合うように落とし込んでるいい作品だった。
 
総合的にみると合コンのシーンはちょっと重たい感じはするんだけど、境界性パーソナリティー障害の人って外から見ると魅力的に見える傾向にあったりするって特徴を、その合コンシーンで表してて、それが最後まで引きずられてる点が良かった。
 
これは狙ってるかどうか微妙なところなんだけど、1人称で動いていく物語と見せかけた3人称視点の物語で、すでにあったことをまるで回想しているような雰囲気があった。それが1番表されてるのが、山下美月に対する心の中の呼び方「君」で、これが浮き上がって見えて、効果的だった。美月だけが特別なんだと、そういうイメージがすごく湧いた。
 
もし狙ってなかったんだとしたら、「何となく予想はつくと思うが」とか「申し遅れたが」とかは使わないほうがいいと思う。理由は心の中で誰かにしゃべりかけているようなことを普通は言わないから(これは俺も自分の作品でよくやっちゃうけど)。まあそれでも「君」はよかった。
 
構成の話なんだけど、遠藤さくらの章の差し込みがちょっとずるいかなって感じはした。表現したいところはわかるんだけれど、単なる捕捉に見えてしまった。この部分は後の種明かしの部分で誰かのセリフで言ってもよかったのでは、と。遠藤さくらは成瀬と同質だという部分は、金川かなんかのセリフで言わせて、読者にゆだねてもいいんじゃないかなと。あの省の部分は成瀬のパーソナリティに触れる部分を厚くするとか、金川についてもう少し言及があってもよかったかなあって思った。ただ人間関係が入り組んでいる構図と、楽士に対する見方みたいなのをチラ見せしてって最後に統合するというのが個人的には気持ちが良かった。
 
ここからはお前もできてねえじゃねえかはなしの方向で聞いてほしい笑
昔の飛鳥かなんかの作品(逃げ美月注※前のアカウントで書いた「カゲロウ」のことだと思われる)を見たときにも思ったことなんだけど、状況と状態、心情はよく書けているんだけど、単純な場所の印象が伝わってきにくいかなあって感じた。
 
どういうことかっていうと、ファミレスが明るいのか暗いのか、扉の重さ、教室のドアは押して開くのか引いて開くのか、それとも引き戸なのか、それについて成瀬(語り部)がどう感じているのか、みたいなのを書けるとぐっと映像を相手に伝えやすいのかなと思う。キャスで「~た。」が連続しないようにって言ってたけど、そこを多少妥協してでも場所の印象を一言くらい追加するのもいいかもしれない。
 
あと会話が続いているときの動きがないかなって、話しているときに手がどこにあるのか、目はどちらを向いているのか、首はかしげていたりしないか、ジュースに口はつけていないのか、みたいなのがあったらよかったかもしれない。〇〇は、こぼれた髪を耳にかけながら「今日はどうしたの?」と言った。みたいな感じで。
 
まあこれは好みもあるかなって思うけど、これをやる効果として、3人以上での会話の時にぐっとわかりやすくなるし、表現しやすくもなる。ちょっとだけ金川、遠藤、成瀬で話しているところがわかりにく過ぎたし、動きも感じられなかった。
 
いよいよ作品の核心についてなんだけれども、ちょっと批評家めいた見方をしてしまったからあんまり気にしないでほしい。
 
えっと、最初に別れたきっかけである、美月が寂しさから楽士とセックスしてしまったってのはよくわかったし、その傾向は小学生のころからあって、それがどんどん性依存症に傾いてって、ああいう状態になってしまったってのもよく分かった。だけど最後の章のほうで楽士とセックスする整合性みたいなのがよくわからなかった。まあ性依存症だから成瀬だけでは足りなかったのかもしれないけれども、だとしたら朝倉とセックスしてないってのがイマイチ辻褄が合わない気がする。
 
それと、楽士をクズ男に表現したくて、また美月とヤリたくなって遠藤を使ったってのはよくわかるんだけど、成瀬と引き合わせたのはなぜ?むしろセックスという目標を達成するには成瀬は邪魔でしかなかったのでは?加えて前述の通り楽士を美月が受け入れた理由は?考察しろってのは簡単かもしれないけど、ちょっと無理があるのかなって感じがする。
 
後最後、境界性パーソナリティー障害の傾向は治らぬまま、一応関係性上は問題ないというていで物語が終わると思うんだけど、だとするなら遠藤、金川との関係は維持していても大丈夫なのっていう疑問がある。
 
それで、それらをちゃんと言及するために章を割くとすると、合コンの部分がちょっと重くて、その代わり成瀬とか金川、朝倉ってどんな奴?って部分を増やしたほうが良かったのかなって思う。
 
あとごめんもう一つ、最後らへんのセリフ、朝倉の家なのに朝倉どこに帰ったん?ってのもあるし、総合的にかわいそうすぎる割には雑かなって感じはした。
 
(誰も傷つけてないって言ってたけど朝倉…)
 
まとめとして、人間関係を追う物語としてすごくおもしろかったし、結末もちょうどよかった。けれども少しだけ整合性に難があったのかなと感じた。俺が考察不足だったらごめん。
 
ちなみに俺の最終回後の考察としては、美月は前述の精神疾患はまだ治ったわけじゃないから、まだ楽士と関係を保ってて、また同じことを繰り返すのかなって、そのたびに主人公がまた救ってくれるのかなって思う。というかそれを願ってる。
 
とりあえず感想は以上です!上から目線だったかもしれないし、自分もできないこと言っちゃったけど怒らないでください…」


以上です。

すごいでしょ、長いでしょ。

2000字くらいあるらしいんですけど、さっきも言った通りこんな感想普通は書けないですよね。

相当読み込まないとここまでは書けないですし

それだけの時間と手間を僕のために使ってくれたことがめちゃくちゃ嬉しくて。

厳しいことも言われてるんですけど、頭ごなしに褒められるよりもなんなら嬉しいっていうか、それだけ真剣に僕の作品に向き合って意見をくれる人がどれだけ貴重かって考えたらもう

幸せすぎました、本当に。

もちろんお褒めの言葉をいただいたら無条件に喜びますし、いつも感謝してます。

ですが、このような愛のあるアドバイスをくださったときも同じくらい、あるいはそれ以上に舞い上がってしまいますね、やっぱり。

この感覚は書き手なら理解していただけるかな?どうやろ、人によってはこういうこと言って欲しくないって人もいると思うけど、僕はめちゃくちゃ嬉しかったですね。

この場を借りて、贈り主さんに感謝を申し上げたいと思います。

本当にありがとう!!掲載許可もしてくれてありがとう!

いつも引リツ、DM、質問箱等々で感想送ってくださる方もありがとうございます。

大げさじゃなく、一番の励みになってます。

もしよかったらこれからも作品書くので、感想送っていただけると嬉しいです。

ここに載せたような長いのじゃなくてもいいです、うまく言語化されてなくてもいいです

気持ちは確実に汲み取らせていただいております。

もちろん批判も受け付けております。

僕自身元々文章書くのが苦手で、才能がない、至らないところだらけの妄ツイ師なので、そこを痛烈に突いてくる感想(まさに今回のような)をいただくとニヤニヤしてしまいます。

ドMなのかもしれません。

…めちゃくちゃ長くなってしまいましたね。

最後まで根気強く読んでくださった方、ありがとうございました。

そういうわけなので、気軽に感想送ってください。

こんなガチガチのじゃなくてもいいです、感想が一番嬉しいです(n回目)

がんばってもっと良い作品書けるようになるから、これからもよろしくねー!

それじゃっ


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