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君はチームまりあを知っているか

知っている

 ありがとうございました。
 またどこかでお会いしましょう。


知らない

 チームまりあとはアイドルマスターシャイニーカラーズにおいて2019年12月と2020年1月において開催されたユニット越境イベント限定で結成された即席チームのひとつであり、チームメンバーはアンティーカから田中摩美々、放課後クライマックスガールズから杜野凛世、ストレイライトから芹沢あさひ。チーム名の由来はメンバー3名の名前の頭文字から。(早口)
 ので、読んでおいてください。本題終わり。

で、この3人の組み合わせが非常~~~~~~~~に良かったため、以降丸4年以上難民を作り出している。公式側も需要を把握しているのか、24年になってユニットごとに刊行されているスタイルブックにおいてこの組み合わせに関する言及があったり、3人揃ってプライズフィギュア化されたりと地味に扱いが良い。良いのだが……公式でゲーム内において登場したのはもう4年以上前だという事実は変わらない。

光明

 かくいう私も供給不足に喘いでいる難民のひとりだが、実はつい先月、とあるゲームにおいてこの危機的状況を一気に改善する神イベントが開催されたのである。そのゲームとは、もちろん
アイドルマスターシャイニーカラーズ Sonf for Prismである。
そしてそのイベントがこれだ。

 あの時のように、チームまりあの3人を同じ衣装で同じ舞台に立たせたい! そんな素朴な願望を叶えてくれたのがこのイベントである。24時間限定ということでまさに1日限りの夢ではあったが、各位もまた各々の夢の片鱗を顕現させることができてとても有意義なイベントだったのではないだろうか。
 実際、イベントは大好評だったようで、もはやTwitter(Twitter)は関連画像を投稿するだけでやたらといいねがもらえる、という入れ食いモードとなっていた。

↑例

転機

 そうして供給不足からくる私の飢えもそれなりに改善され、また口を開けて次の供給を期待する生活に戻り1週間経ってからのこと。突如公式から謎の告知が発表される。

 私の投稿履歴を確認してもらえればわかるとおり、投稿記事はゼロである。つまり無縁の企画であった……はずなのだが、例題の中央部を確認いただきたい。

「#シャニソン」でつくったオリジナルユニットMV

 タイミングが良すぎる。これはもう公式側も先のイベントが大反響だったことを確信しているに違いない。であれば仕方ない、私も一肌脱ごうではないか。もう一度チームまりあの勇姿を大量のスクリーンショットとともに投稿してやろうではないか……
と思ったはいいものの、これが告知されたのは8日。
 この企画が始まったときには既に衣装シャッフルイベントは終わっていたのである。 なんで?
 しかしまあ……やらないわけにはいかない。なので、まさかこんな企画が開催されるとは思っていない状態で撮ったスクリーンショットだけでこの先を戦うとしよう。

登場

 当のチームまりあだが、作中ではあくまでイベントのための即席チームであったため、いざステージに立ったときにどういうフォーメーションになるのかは全く明かされていない。そのため実は人によって想像するチームまりあ像はかなり異なると言える。なにはともあれ、まずは全体像をお見せしよう。

シャニソンのMV複数人立ってるところを撮ろうとすると難しいがち

 これがチームまりあである。元ユニットの中で唯一のトリオであったストレイをベースに、摩美々を冬優子の位置に、凛世を愛依の位置に配役している。必然的にあさひがセンターになっているが、おそらくこの3人で1からユニットを組んだとしてもメンバーの性格的にセンターはあさひになるだろう。元のストレイライトに比べるとメンバー間でバチバチにやり合うような感じは減るだろうが、その代わりに冷静なパフォーマンスであさひを強調するかに見えて実は虎視眈々と自分の見せ場を狙っていくような、そういったコンビネーションが期待できるだろう。
 さて、この画像を見た方の中にはもしかすると「パーソナルカラーを考えると摩美々が愛依の位置じゃね?」と思った方もいるだろう。冬優子と凛世の色相差についてもそう遠くないため、確かに両脇2名は入れ替えたほうが良いと思われるかもしれない。
 しかし、これに関しては「摩美々が冬優子のポジションを担っている」ことが大事なのである。その理由を説明するにあたって、すこしチームまりあについて語らねばならない。

役割

 チームまりあという関係において最も人の心を掴むのは、あさひ以外の2名の立ち位置が本来のユニットと比してがらりと変わっているところにある。これは3人の年齢関係が強く影響している。
 まずは摩美々。彼女は所属しているアンティーカにおいて3位タイの18歳であり、末っ子ポジションの霧子の次に妹的ポジションを確保している。そんな摩美々だが、決して怠惰で甘えん坊がゆえにそういうポジションを確保しているわけではない。もちろん本人の希望もあるが、元来摩美々は細かな気配りの利く性格であり、他メンバーの性格を考慮した結果、残った役割に応じてそういった役を演じている側面があることを忘れてはならない(ここで説得力を高めるため摩美々がアンティーカの不和をいち早く察知して対処に走った場面をいくつか抜粋する)(時間がないので君の目で確かめてくれ)(ファン感謝祭編とか……見ようね!)。
 次に凛世。彼女もまた放クラにおいては4位の16歳であるが、最年少の果穂が飛び抜けているため、摩美々とは逆に年齢に反して妹ポジションにあることが少ない(よくよく見ると主にじゅりちょこ辺りは結構甘やかしているが、それは放クラの話をする誰かに譲る)。ところが、凛世は生まれからして妹としての気質はかなり強い。G.R.A.D.編などの個人コミュ、とくに姉とのエピソードを見ると、本質的にかなりの甘えん坊であることが確認できる。が、放クラはその理念ゆえに年功序列がなく、みんな一律である。強いて言えば夏葉は議長を務めることが多いし、果穂は年下として配慮されることもあるが、基本的には全員に参政権があり、民主主義によって物事を決定する放クラにおいては凛世のそんな気質は目立ちづらいと言えよう。(ここで説得力を以下略)(アジェンダ283とかどうぞ)
 そんなふたりも、14歳のあさひと組んでしまえば立ち位置がガラッと変わる。妹ポジだったはずの摩美々は18歳ゆえに年長者として立ち回らざるを得ない。凛世は年齢の順序としては変わらず中間ポジションだが、年少者のあさひとの差は果穂とのそれよりも小さいため、よりフラットに振る舞うことができる。また、あさひにとっても冬優子と愛依に比べるとふたりとの年齢差は小さいため、日頃とは違った感覚が期待できる。

きよしこの夜、プレゼン・フォー・ユー!より。
上の空なあさひとそれを嗜める摩美々のやり取りを見て。
ツッコミ役が回ってきたため、のりのりんぜになっている。
[MAKING] スノー・マジック!より。
あさひにスキーをやらせることの監督責任の重さを予見して、レクの内容をスキーからソリに事前に変更しておいた摩美々を見て。
[MAKING] スノー・マジック!より。
そのソリに興味津々のあさひ。

上記に引用した2つのイベントの詳細はその目で確かめてもらうとして、やはり印象的なのは摩美々が年長者としての役割をきっちりこなしていることである。彼女の持つ視野の広さと、物事に付随する責任の重さをしっかりと把握している地に足のついた思考が、お隣からの預かりものであるあさひを守るためにしっかりと機能している。それでいて表面的には気だるげな態度を崩そうとしないのが、冬優子とはまた違った距離感を生んでいる。その一歩引いた距離感の間にうまく収まるのが凛世である。彼女は摩美々の思慮深さとあさひの無邪気さの両方についていける情緒の深さを持ち合わせており、一歩間違えれば言葉足らずのコミュニケーションミスを起こしかねない摩美々とあさひの間を上手に取り持っている。それでなお、本人もこの中間の年齢層にいることに満足しているようにも見える。
 あさひもまた、自分に付き合ってくれる次女ポジの人間が普段(愛依)より更に年齢の近い凛世であるということは大変重要なポイントである。彼女にとって、「年代が近い」ということはそれだけで大きな意味を持つのである(『Stay just the way you are』とその報酬カードを読もうね)。普段愛依にお願いするのとは少し違う、同い年の友人に向けて誘うような、その気兼ねのない口ぶりからもそれが察せられる。

 このように彼女たち3人はストレイにおけるあさひ-冬優子-愛依のそれとはまた一歩ずつズレた位置の関係を形作っており、それが3人の普段あまり見せない側面をきれいに際立たせる見事な組み合わせだからこそ、チームまりあという奇跡は人の心に強く焼き付いているのである。

実存

 話をシャニソンに戻そう。つまるところ、チームまりあをストレイをベースとした3人ユニットだと仮定した時、年長者の役割はきっちりと摩美々が担っているため、そのまま冬優子のポジションを任せるべきである、という話だったわけである。
というわけで、冬優子衣装ベースの摩美々をどん。

静止画ではわからないがここの指の動きが良い

……もしかするとやはり特徴的な髪色と衣装の色がアンチシナジーを起こしているかもしれないという予感はするが……。夜のストリートを駆けるパンクなニンジャ、といった趣の衣装は摩美々が着用することでパンク要素をより強めて一定のシナジーを発揮しているだろう。

ここのスクショ撮る時演出のノイズが邪魔がち

一押しはラスサビ前間奏のここ。常に不敵で飄々とした表情を保っていた摩美々が見せるその一瞬の鋭い眼光は会場の空気を一気に引き締めるだろう。奇しくもそれはあさひが持つ魅力と近いものがあり、あの姉にしてこの妹あり……のような解釈に繋がるかもしれない。

凛世の表情艶かしくなりがち

ちなみに凛世に着せるとこうなる。全体の調和として……こっちの方が自然に見えると言われると……まあ反論できないが……。

それはさておき、凛世に愛依の衣装を着せた結果がこちら……

ヤバくないところが無い

 うわぁ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
 なんだこの衣装は!!!!!!!!!!!!!!!
 
さなぴーは愛依のキャラ付けに文句言う前に愛依が着てる衣装をもう一度よく見るべきだと思う。
 こちらの衣装はは健康的な体格と肌色、金髪の愛依が着用するからこそ衣装自体のアバンギャルドな感覚を乗りこなせている印象が強いが、3着ある隠匿シンギュラリティの中でもっとも着物の流れを組む衣装なのも間違いない。更に言えば愛依と凛世は『をとめ条約』の仲でもある。凛世もこの衣装を纏うに充分な資格があると私は思う。

ここだけ歌詞をトリミングするとあまりに見辛くなるため苦渋の歌詞残し
変な規約に引っかかって消えてくれるなよ

一押しはこちら。明鏡止水の表情、しなやかに閉じる指先、舞う袖口、覗く白い肌に堂々存在を主張する右肩のタトゥー。艶やかで華やかである。

この煽るような表情は摩美々特有の強みである

摩美々の着用時がこちら。……色合いの一致はやはり印象が良いのか、非常に似合っている。

うーん……まあ、全体の色バランスはやはりこちらが……

 だが、今回はあくまでストレイライトをベースにユニットイメージを組むのがコンセプトである。であればやはり、冬優子の面倒見の良さや愛依のノリの良さは組み合わせを間違えては出すことができない。

背中アップのシーン3人とも見られるようにしてほしい

 だから、彼女たちにはこの背中が正しいのである。

本論

 さて、衣装交換機能という1日限りの奇跡に頼ってチームまりあの残像を追ってきたが、結局のところ彼女らの姿は現状ゲーム内では2つのイベントでしか拝むことが出来ない。

『きよしこの夜、プレゼン・フォー・ユー!』および
『[MAKING] スノー・マジック!』

 それも、19人に出番があるうちの、たったの3人である。総出演時間は決して長くない。
 それでも。これまで飛び抜けた好奇心と行動力を持つがゆえに理解されないところもあり『宇宙人』のような扱いを受けてきたあさひが、はじめてストレイ以外のメンバーと正面から対話し、自身を受け入れてくれたことに対して素直な感謝で返した結果、ひとつの波乱を呼んだ。
 その波紋が広がって、新たな交友関係を築いたことには大きな意味があった。
 チームまりあがなくても、あさひはストレイの中で踊り続けていただろう。しかし、そのストレイライトを283プロの一員として真に迎えるきっかけとなったこれらのイベントは、シャニマスが掲げる「1人分の空」がどういうものであるのかを教えてくれると、私は信じたいと思う。
 いつのまにかかなり古い側のイベントとなってしまったため、未読の方もいらっしゃることだろう。ノクチル以前のシャニマスを読むなら、是非とも確認してほしいイベントである。前提知識は特に必要ないと思うが、実装当初のあさひがいかに問題児扱いされていたかを知るために『サマー・ミーツ・ワンダーランド』を先に読んでおくといいかもしれない。

あとがき

キャンペーン締切日の公式からの告知がこれ。俺たちは…狙われている!

あとがきのあとがき

 今回題材にしたHide&Attackだが、
なんと田中摩美々役の菅沼千紗さんが実際に歌っている映像が存在する! 
それこそが……今月22日に発売される
THE IDOLM@STER SHINY COLORS
"283PRODUCTION SOLO PERFORMANCE LIVE
「我儘なまま」&5.5th Anniversary LIVE
「星が見上げた空」" Blu-ray BOX【初回生産限定版】アソビストア特装版 
!!!!!!!

このアソビストア特装版に付属する
シャニマス初の対バンライブ 283PRODUCTION UNIT LIVE MUGEN BEAT」のシャッフルパートの映像 にそのシーンが収録……

予約受付終わってたわ

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