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「(若いですよね)学生さんですか?」

私は実年齢より若く見られることが多々あります。
それ自体については特に良いとも悪いとも思いません。
(まぁちょっぴりうれしいかも)

ただ、属性ではなく年齢を確認するシチュエーションで
学生(以下、園児・児童・生徒含む)かどうかで
確認(判断)するのってどうなのかなぁと
密かにモヤっています。

その問いに含まれるのはほぼ例外なく
大学生=18~22歳前後
高校生=15―18歳前後
が前提であるという事。
(幼児小中学生については割愛)
いつの間にか年齢や世代を訊ねるという問いが
学生かどうかを訊ねる行為になっていると思いませんか。

でもそれって…。
例えば20歳でも大学に行っていない人もいる。
家庭や金銭的な事情などで行きたくても行けなかったからかもしれない。
大学という進路を選べず若しくは選ばず、
短大や専門学校生、働いているかもしれない。
例えば30歳でも大学に行っている人もいる。
新しく学び直したいと思ったからかもしれない。
学位が必要になったから、取得したいと思ったからかもしれない。
例えば10歳でも小学校に行っていない人もいる。
学校での全体主義的な教育が合わなかったからかもしれない。
決められた時間に起床して登校することが困難だったからかもしれない。

つまり日本社会のマジョリティ、普通、当たり前という
ものさしで作られた質問様式であるのではないか、
と私は思うのです。
あるいは日本らしい、
直接年齢を聞くのが失礼に値する、との理由から
間接的に確認する手段の一つ
という可能性もあるかもしれない。

マイノリティを排斥するつもりはない
色んな人がいるのは分かっている
考えすぎじゃないか
そこまで気にしなくても
他の問題に比べたら大したことなくないか
そんな意見もあるかもしれない。

だけどこの質問によって
相手を苦しめたり劣等感を感じさせたり
そんな可能性が少しでも潜んでいるのであれば
自分は使わないようにしたい。
ただそれだけ。

…なんて、こんな事を考え思っていても
今でも不意に突いて言葉に現れることは正直ままあるし
その場の空気に合わせてしまう場面も正直ある。
これからもないとは情けないが言い切れない。
この矛盾を抱えて生きているのが人間であると思うとともに
容易くそう言って終わらせようとする事のできる立場にある自分を
ここで強く非難したいと思う。

だがこの質問をする他者(個人)を責める気は毛頭ない。
ただこれを読んでくれた
一人一人の小さな気づきや
考えるきっかけになればと
小さく願っている。
多分それこそが、自分がnoteを始めた理由の一つだと思うから。
そしてこの質問が違和感なく普遍的に使われている社会に
このボヤキをもってして一石を投じたい。
ただそれだけ。








実はこの話にはまだ続きがある。それは
エイシズム×ルッキズム×セクシズム
という問題も潜んでいるからだ。
冒頭で述べた
「若く見られてちょっとうれしいかも」
はこの問題そのものと言っても過言ではない、のではないだろうか。
仮にそうでないとしても、少なくとも地続きで隣り合わせであるはずだ。
つまり、うれしがっていること自体が問題でないとは言えないと自分は思う。
だが同時に、必ずしも問題だと言えないのではないかとも現時点で自分は思う。
この話はまたそのうち

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