『あのこは貴族』
自分は何て自由なのだろう。
華子のように決められたレールがあるわけでもなければ、美紀のように学費が足りなくて中退する必要もなかった。
田舎から出てきて、今も東京に住んでいる。夫も地方出身だが東京で出会い2人とも自由にやっている。
理想の生活とか憧れとか、結構な幻想を抱いていた。
こっちに来たばかりの頃は、とてつもない自由に痺れたものだ。
今もその自由の最中にいるのに、この環境ですら不自由をみつけようとしている。
人は環境に慣れる。
こんなふうになりたい、とか、ならなきゃいけない、という思いは必要ない。
好きなように生きたらいい。
その世界に住む人は、その世界しか見えていない。みんな自分しか見えていない。
一番自由な階層にいる。自由が好きな私にとっては贅沢なことだ。
どの階層であっても、一番価値のあることは愛。思いやり。
自分が人に対して、愛と思いやりを持って接することができるか。
不足に目を向ける必要はない。
自由に飼い慣らされるのではなく、自由をうまくコントロールして生きたいように生きる。
Thanks!