ママになって初めての仕事
子供が去年の4月、ついに幼稚園に入園した。
程なくして、家に1人でいるのに耐えられなくなり仕事を探したりフラフラしていた。
そしてまた、2人目が欲しくて治療をしていたので仕事に踏み切れなかったのだが、なかなか妊娠出来ずにいた。
このままではマズい。永遠にフラフラしてしまいそうだと焦っていた。
近場で負担が軽そうで時給もよさそうな仕事を探した。
家から5分で行ける、コロナワクチンの大規模接種会場のスタッフの募集をたまたま見つけた。
イベント会社の派遣バイトにはなるけど、短期だしもし妊娠出来たとしてもキリよく終われそうだと思ったので、即応募。
トントン拍子に採用され、初出勤の日になった。
そして、集合場所で大学生の男の子に話しかけられて世間話をした。
大学生と話したのっていつぶり..なんて思いながら、見渡すと幅広い年齢層の方々がたくさん。
仕事内容は、前職と比べると引くくらい簡単で、こんなのでお金もらえるの?って思うような作業だった。
しかし、なんと私が入ったポジションが会場の中でも一番大変だと言われる所だったらしい。嘘だろ?笑 普通の仕事ってこんなストレスないの?って思ってしまう程。
前職のクソ忙しさしか知らないので衝撃を受けた。
単発なので、毎日メンバーも決まっておらず、人間関係のしがらみもなく、心地よかった。
学生か主婦ばかりで、高レベルな事を求められる事もなく、分からなくなったらすぐリーダーに聞いて教えてもらえる、最高な環境だった。
前職では、窓口業務だったが、客がキレても誰も助けてくれない、わからなくても自分でその場で客を待たせて調べさせられる、ミスしたら死刑並みのプレッシャーだった。同じ窓口業務でもこんなにノンストレスでいられて更に時給も良い。
あっという間にバイト生活を楽しめるようになった。
産後から家で子と2人きりで過ごした孤独感を埋めるように、バイトに励んだ。
「自分の働いたお金」がある事で、養ってもらっている後ろめたさも少し消えて、とても精神が安定した。今までは、コンビニコーヒー一つ買うのにも、罪悪感を感じていたから。
旦那と対等になりたかった気持ちがあった事に気付いた。
あっという間に一般的な大規模会場のワクチン接種も3回目まで終わってしまい、一旦バイトは終了してしまった。
きっと、このバイトがすごく楽だっただけなんだろうけど、楽しくて仕方なかった。
最後の方には、受付のポジションに入りすぎて、主婦で初めてリーダーを任せてもらえたりした。笑
本当に、大学生から年配の方まで性別関係なく、たくさんの知り合いが出来て、最終日には大学生とインスタで繋がってしまった程。
働くっていいなと思えた。自分も自立したい。
もちろん、家で家事育児するのも嫌いじゃない。大切なことだけど、自分自身として必要とされる場所があるのは嬉しかった。
ワクチンは終わるけど、単発の仕事は色々あるらしく、また来週は別の現場で少し働く予定。
しばらく、自分と向き合って、やりたい事をやってみようと思う。
4年ぶりに社会に出ると、とても高く感じていた社会復帰の壁は、想像よりも低かった。
何でも飛び込んでやってみるのは大事なんだなと感じた。
素敵な経験だったな。
自分の人生、生きてもいいんだって思えたなぁ。
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