社会性の練習(二十四)

一泊二日東京日記

六月中旬に一泊二日で東京に滞在した。生まれてはじめての東京ではあるが、わたしにとって今や東京はほとんど短歌と同義である。高校時代に通っていた高校の必要以上の国公立推しへの反発(で、実際に早稲田に進学した同級生もいた)と夏の甲子園の斎藤佑樹の活躍を見て、早稲田に行って神宮で六大学野球を観るとほざいていた時期もあるにはあった。

大阪ないし近畿圏の外に出るのが億劫だったというよりは新大阪とか関空とか梅田のバス乗り場とかそういうところまで行くのがどちらかというと億劫だったのと生来の汗かきと高校以来のお腹のガス溜まりとでずっと旅らしい旅は避けてきたのだけど、去年復職する過程で新大阪にあるリワークセンターに通所するなかで新大阪駅が身近になり、考え方を変えたり腸内環境を気にしたりすることでガス溜まりもかなりマシになったことで思っていた何倍も身軽に行くことができた。

新幹線を利用した上行きも帰りも隣のいない窓際席で夜も友人宅に泊めてもらったのも大きくて、いわゆる貧乏旅行ではなかった。一日目の夜の歌会も「30代以上」というテーマを設けた。年相応に。

実人生ではフラレた記憶しかないけれど、短歌にかんする無茶なお願いは基本的にいつも叶っていて、今回もイキ告みたいなお願いをしたら叶った。イキ告的な文面を打ち込んでるときの自分の文章が自分の作る文面のなかでも段違いに活き活きしていて自分でもちょっと怖い。

東京から帰ってきてから、ふたつのプロジェクトが動き出した。今年は、というか、今年こそわたしの一年にする。歌集の出版はどう考えても早くて2024年になるだろうけど。

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