社会性の練習(十八)

休職していて受けられなかった健康診断を受診しに天満橋まで。天満の近くなのかと思ったら、中之島とかそっち(水都)のほうで面食らう。地上に出たら右側がかなり急なくだり坂で大学時代の人文地理学の講義を思い出す。しばらく歩くと、お洒落な行き止まりが見えてどこかと思ったら、大阪城公園の一角だった。

男女混合の健康診断で、手に取ったロッカー番号は69だった。ユニクロの茶色いインナー一枚で部屋とソファとを行き来する。身長と体重が2cm2kg普段より少なく気になってもう一度測ってもらうも同じ結果に。167cm67kg。最後の診察でお腹をぽてっと見せてこれは人様に見せられる身体ではないとあらためて思う。性愛を諦めた上での交際の可能性について思いをめぐらす。

先週末から夜勤(午後勤)がはじまったが、9時起き、11時出発、13時スタート、22時終わりの労働はどうもふわふわとした気持ちに。完全に日の落ちきった濃紺の夜空を食堂の大窓越しに眺めるとそれだけで哀しい気分になる。

パソコンを開いて久しぶりに歌集の草稿をいじる。直近に位置する幾つかの連作の歌を削ったりいじったりし、全体としても逆編年体の形にしてみる。「夏」の活発さ=交感神経と「冬」の冷えやかじかみ=副交感神経がわたしの短歌の塊には周期的にあるようでふたつの神経がどんな風に並べばひとつの有機体になるのかを見定めている。勤務だと、日勤と夜勤だ。深夜勤務まで入ってくると流れが三本になるから手に負えないが、今朝幾つかの歌集をぱらぱら見ていたら、案外歌集は三首組だった。一頁一首を極とすると、次の奇数は三だから、一でなければ二より三なのだろう。

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